表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/51

町からギルドへ

あれから歩き始めて15分ほど、外壁の門のすぐ近くまできていた。

5メートルはある、何やら頑丈そうな門は閉まっていて、門の目の前に何か光っている円陣がある。

なんだ・・・あの紋章陣みたいな奴。 まさかあれで町に入るとか?


「あ、あそこの円に立って頂けますか」

「了解。」


おお、本当にここが入り口みたいだ。

さすがは異世界、俺の予想を遥かに超えるファンタジー具合だな。

そんな感じで、俺が円陣に立つと急に身体が浮く感覚がした。

一瞬身体がふわっとした感じがしたと思ったら町に転移したらしく、俺の見ていた景色がいっぺんした。


「おお、すごいな。」


町はかなりゴージャス感があり、カフェや洋服屋と言った良い雰囲気をかもし出す街並みだ。

異世界人の俺からしてもいい雰囲気に思える。

それに、外から見た町の見た目より遥かに中は広い。

都市位はありそうな大きさだ。

恐らくこれもこの異世界での何だかの力なのだろう。

別世界の次元がわたれるんだから、空間も広げられるんだろ。うん、そう解釈しておこう。


「こ、ここの連合の中央ギルドに白椿様がいらっしゃいます」

「なるほどな~・・場所はどこか分かる?」


さっきからギルドとか連合とか言ってるけど、大体の仕組みは分かる。

まぁ、この世界のギルドがどこまでの重要性なのかは知らんがな、必要なら説明くらいされるはずだ。


「あ・・ここからですと中央に行くのに2時間はかかってしまうので、あそこに見える建物へお願いします」

「あのオレンジの屋根の・・白椿の紋様がある大きな建物か?」

「はい。あの建物を使えば連合内の各ギルドや、この領内でしたらほとんどの場所に移動可能です。」

「連合とかって便利なもんだな。」

「あ! あのギルドとか連合って言うのは!その、説明してませんでした!?す、すみません。」

「あ、説明は後でいいよ? 大体俺もわかるから。」

「そ、そうですか・・・ごめんなさい・・」


女の子は説明するのを忘れてたのか、急に焦りだしたので補足を足した。

そして、俺は言われたとおりに建物に向かった

建物に入ると中は洋風な内装になっていて、シャンデリアなんかもあって中はとてもシャレている。

どうやら向こうに受付窓口みたいなのあるからあそこかな。

俺がそう思ってると係り付けの人が声をかけてきた。


「こちらへ御用はおありでしょうか?」

「は、はい。あ、もう大丈夫ですのであとは歩きます。ありがとうございました。」


俺はゆっくりと女の子を下ろしてあげた後、女の子から説明してくれた。

係り付けの人は話を聞くと、奥の方へと案内してくれた。

奥の部屋へと行くと、今度は大人位はあろうかというクリスタルが部屋の中央に浮いていた。

ああ~。こんなのファイ○ルファン○ジーとかで見たことあるわ~。


「それでは、こちらからの移動となります。」

「どうもありがとうございます。」


女の子は係り付けの人にお礼を言うと、俺に一緒に手をクリスタルにかざす様に催促された。

俺と女の子は手をクリスタルにかざすと、またも一瞬暗転して、気がつくと場所が移動した。


今度はどこだ?俺が周りを見渡す限りだと、さっきと殆ど街並みは変わらないが、目の前に大きな豪邸がある。和風な感じの豪邸だけどなんてい言うんだっけ?まぁいいか。

それよりここが白椿って人のギルドっぽいな


「あ、到着しました。」

「ここが目的地か」


俺達はそのまま門をくぐり、砂利の敷き詰められた和式な作りの入り口を通って、中へ進んでいく。

その途中で和服の着物姿で庭掃除をしている女の人がいたが、

女の人がこちらに気づき、目があうといきなり駆け寄ってきた


美羽みうちゃん!その格好どうしたの? 随分汚れて・・怪我もしてるじゃない!?」

「あ、あの。こ、これには少し事情がありまして。。」


どうやら、変な盗賊やろう共に襲われた時に汚れてしまった女の子の姿を見て心配になったみたいだった。

美羽っていうのは多分この女の子の名前みたいだな。

その女の人は女の子を心配した後、俺に気がつきたずねてきた。


「貴方は白椿様に招待されたというお方ですか? まさか、美羽ちゃんに何かしたとかじゃ!?」

「あぁ!違います違いますぅ~!? 実は―」


急に疑われた俺を自分で何か言う前に女の子は焦りながらも説明した。

・・・3分後。


「そうだったの。まさかこのあたりに残党がね・・・。」

「はい・・そうなんです。この殿方様が助けてくれなかったら今頃私は・・」

「そう・・でも、美羽ちゃんが無事でよかったわ。 貴方も疑ってごめんなさいね。むしろ助けてくれたのに・・。」

「あ、いえ。大事にいたらなくてよかったです。・・それよりもこの子の怪我の手当てとかしてあげてもらえませんか? 血は止まったんですが消毒しないと化膿しちゃうかもしれないので。」

「あ、そうでした!さ、中に入ってください すみませんが貴方もこちらで御持てなしいたしますのでしょうしょお待ちください」

「あ、御もてなしとかはいいのでその子優先で」


そういいながらも大きな豪邸、というより屋敷?の中に入った。

中は旅館のロビーみたいな場所で、何だかとても新鮮に感じる。

で、女の人は俺達を中に入れると、すぐそばに居た人に話しかけて、何やら相談しているみたいだった。

相談が終わるとすぐ靴を脱いで中に入り、俺は少し待っていただくよう言われ、女の子だけ先に連れて行かれてた。


「まぁ、特に目立った傷は無かったし大丈夫かな~」


俺はロビー・・じゃないか。いや、ロビーでいいや。

俺はロビーにある木の横長椅子に腰をかけてまっていた。

来客だからだろうか、それとも俺が異世界人とかで呼ばれたのを知っているのかチラチラと通りすがりに俺を一目見ていく人が多い。

嫌な目線ではないので特に問題はないけどね。


そんな時だ、俺の隣に髪が赤色の和服に着飾った女の人が立って、俺に声をかけてきた。


「来てくださったのだな?」


俺はその人の言葉の言い方に覚えがある。

聞いてきた内容からするにこの人が白椿って人か?

見た感じかなり妖艶で、綺麗な着物を着こなしておりものすごい美人な人だ。声も透き通っていて、とても大人びた感じがする。


「何やらお主が来た早々トラブルが発生したようだが、至らぬ配慮申し訳ない。」

「貴方が白椿・・・さんですか?」

「白椿でよいぞ」


あぶなく呼び捨てにするとこだった。

恐らくこの人、かなり有名だし実力の持ち主なんだと思う。

本人からは呼び捨てでいいといわれたが、実際はそうもいかないだろう。

何せ、俺を異世界から呼ぶくらいだ。そこらへんの常識を逸しているは確かだろうな。

それに、古風というか・・独特の喋り方をするからもっとお歳を召した方かと勝手に思っていたからメールの時の印象とのギャップの差に驚いた。

そんな感じに思ってると、戻ってきた女の子を見て俺に手招きをした。


「さあ、丁度美羽も戻ってきた事だしの、こちらへどうぞ」


白椿が手に持っている折りたたまれた扇子でロビーの廊下の向こう側を指すと、丁度女の子が衣装を調えて戻ってきていたので一緒に奥の部屋に通された。









評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ