仕返し?
日本の普通のリーマン、加納太郎!
転生初日の食事はヒトラーにハメられて、まさかの“デカ盛りニンニク入れますか?”の刑!
これから、どうなる?どうする?
加納太郎!
「チクショウめ〜!」
夕食後にヘス夫妻を見送った後、エヴァが部屋に帰っても、太郎は部屋には戻らず、
ヒトラーの晩年を描いた映画のパロディのごとく、店の玄関前で大声を張り上げていた。
「ヘスのお好みの料理は、お気に召さなかったかな?」
密かに笑いを堪えるヒトラーの声が太郎の頭の中に入ってきた。
太郎は、怒鳴り声を張り上げ答える。
「てめえ!
会議の後の話しで、あっさり引き下がったと思ったら、つまらない嫌がらせしやがって!」
「はて…?
私は、(食事を楽しむように)としか言っていないが?」
「その食事の内容を知っていて、黙っていやがったじゃねぇか!」
「それを言ったら、面白くないだろう⁈
まあ、サルにはその面白さなど分からんだろうが。」
流石に太郎も、神の御前からずっと“サル扱い”に腹が立っていた。
そんな太郎が、ついに我慢の限界を超えた!
(そこまで“サル扱い”するなら、“サル”らしいやり方でやってやろうじゃないか!)
「やいチョビ髭!
俺は神の御前で、主から“てめぇ”になって世界を救うように言われたのは、覚えているだろうな!」
「そう言えばそうだな…で、それがどうした?」
「なに簡単な事だ。まずその第1弾を決行するだけだ」。
「ふざけるな!ヘス夫妻ですら帰宅したのに、“世界を救う作戦”の“第1弾”の決行だと⁈」
「ああ、そうだ」。
「寝言は寝て言え!
こんな夜中にいったい何が出来る。
それにサルのそばにはエヴァしか…⁈
おのれ!サルの分際でエヴァに何をするつもりだ!!」
立場が逆転し、狼狽するヒトラーの声に合わせて、更に意地悪く太郎は、自身の右手の親指を人差し指と中指の間に入れて動かす日本のスラングをしながらヒトラーに宣言した。
「ヤ〜ッてやるぜ!」
宣言後、太郎はヒトラーに向けていた意識をエヴァと“やる”事に集中する。
すると、ヒトラーからの声は聞こえなくなっていた。
太郎は店の中に戻り、女将さんに二人の部屋を教わるとすぐに部屋に向かう。
そして、一歩一歩部屋に近づいて行くに連れて“ヒトラーjr”が「ジークハイル!!」と
“ナチス式敬礼"をする。
太郎は部屋の前に立ちドアをノックすると、中からエヴァが「どうぞ」。と返事が返ってきて、
直ぐにドアが開くとエヴァが太郎の制帽から上着から脱がせ始めた。
太郎は最初気が付かなかったが、エヴァは既にお風呂を済ませたらしく、バスローブ姿だった。
「この寒いのに外で何をしていたの?アドルフ」。
「いろいろ考え事が有ってね」。
「身体を冷やして風邪をひいてはいけないわ。
それに明日から忙しくなるのだから、きちんと休める時に休まないと…」
「そうだね。直ぐにお風呂に入ってくるよ」。
「ヤ〜ッてやる ヤ〜ッてやる ヤ〜ッてやるぜ♪」
太郎は鼻歌まじりで身体を洗いながら、エヴァの身体を想像していた。
金髪のショートカット、
豊満な胸、
ヒトラーお気に入りの綺麗な脚、
暴れる❝ヒトラーJr❞に身を悶えさせる姿。
太郎の好み的には“パツキンモノAV”は、ストライクゾーンから外れているのだが、
やはり身体がヒトラーだからか、エヴァの20歳の若さだからか、それとも他に理由があるのか、
妙に興奮している。
そんな状態で、バスローブ一枚でエヴァに抱きついて押し倒す!
日本男児的には「据え膳食わぬは男の恥!」「嫌よ、嫌よも好きのうち!」と自分に言い訳しているが、ただのエロ全開で行くつもりだ。
何せ現代日本では、相当ご無沙汰なのだから無理もないのかもしれない。
エヴァは、ベットに座って不安な気持ちで待っていた。
それも当たり前だ。
アドルフ(太郎)が、いきなりファーストレディの教育を始めるといいと言い出して、ナチ党本部の褐色館に連れて来られた。
なのに今日はイルゼ夫人と軽く話しをしただけ。
明日からは、自分はどこで何をしたらいいのか分からない。
彼がお風呂から出て来たら、最低でも明日、自分は何をするのか知りたい。
それを聞かせてもらうまでは、彼を寝かすつもりはなかったのだが…
みなさんいかがお過ごしでしょうか?
はっつあんです。
12話の時の体調が戻っておりません。
少しずつの執筆になりますが、どうぞお楽しみ頂けましたら幸いです。
それでは、またの機会をご贔屓にみなさんそれではさようなら。