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吾輩はロリである。(休止)  作者: 撓★シナ
第一章 「ロリコンの夏休み」
8/12

一日目(7) ロリコン野郎は傷つかない。

 タイトルに意味なんかねぇんだよぉ!

 前回のあらすじ。

 バイブル棺は、風呂場でうずくまっていた褐色少女のベッドだった。ブルブルブッ!


 あと幼女が嬉しいことを言ってくれた。


「なぜ吾輩達の家にいた! なんの目的だ!」


 「吾輩達の家かぁ……」


 出会ってまだ一日しかたっていない。なのにこの子ったら……泣かせてくれるじゃないか。ニヤニヤしそう。

 そして少女に睨まれている俺、俺が何したってんねんよぉ……。


 そして問われた褐色少女のご様子は……おっと手に握っていた蟹を一口で……一口で? 凄いな、結構デカイ蟹だったんだけどもなぁ……。

 

 食事を一段落終えてから大きく息を吸う少女。


 この子なんか、めっちゃ親近感が湧くよ。無愛想で敵意バリバリだけど、俺みたいに内面を外に出さない子なのだろうな。


 そんなことを思っていたる内に少女は口を開く。


 「……私は、二百七十代目王女(ファラオ)。転生した、神々を、探している……。」


 なんか口調が途切れ途切れでめんどくさいな……。いや、てかなんだよファラオって、やっぱり砂漠関係の方でしたか?。エジプトですね、分かります。

 

 「あらぁ? 神々って無名ちゃんのことかしらぁ? 無名ちゃんって神様だったのぉ?」


 「なッ、吾輩はかみなのか? ……かみ? かみってなんなのだ!?」

 

 あまり言葉の意味を理解してないご様子。

 

 神様? この猫耳美幼女が? んなばかな。確かにこの幼女……無名は普通の幼女では無い。でも神ってなんだよ、無名は神では無いんじゃね? 神みたいに可愛いけども……愛くるしいけども!


 「えーっと、フィオラちゃんだっけ? ファラオっていうのにも疑問はあるけど、神っていうのは流石に……。」


 「……。」


 どうも、どうも、さっきから無視され続けている男、宗石夏之目でございます。悲しい、哀しいなぁ。


 でも神かぁ……いるのかな、そんな存在。でも無名が実際に蘇ってるしなぁ……あの《書物》で……。

 

 「でもぉ、可笑しなものよねぇ……。ファラオの一族って何処かで生きてるって話聞いたけどぉ……本当にいたのねぇ、興味深いわぁ」

 

 ごもっともです。少女に対しての興味は最初からあります。格好とか含めてね。王女の着る格好じゃない……。


 そういえばバライティ番組で見たことある、ヨーロッパ人の半分はファラオの子孫とかなんとか……。まぁ肌の色からしてヨーロッパ人ってのはあり得なさそうだけどね。

 

 「それでぇ、話を戻すけども無名ちゃんが神様なのかしらぁ? そうは思えないのだけどもぉ? それにぃ「それになんで神を探してるんだ。無名が神だったとしてどうするつもりだ」


 テヘペロ♪ 麻衣ねぇの言葉、遮っちゃったゾ。……無視されるのはきついんです。でも本当にどうするつもりなのだろう? 隣にいる神とは思えない容姿の幼女ちゃんは話についていけず頭を傾げて「髪? 紙? 帋?」などと、カミカミ言ってる。可愛い。


 「……無名様……いえ、バステト神様が、この日本で転生することは、百年以上前から、お告げで分かっていました。……。」


 「それでぇ無名ちゃんをどうするつもりなのぉ?」


 おう、こいつまた無視しやがった。とか思ったら麻衣ねぇが再び聞いてくれた。……俺空気じゃね。隣にいる幼女と遊んでよっかな……。


 「……勿論、連れ戻しに、来ました。」


 「連れ戻しに……?」


 連れ戻し来た? 転生したとか言ってるけど訳が解らん。確かに無名は俺が蘇らせたが転生? 全く異なる意味だと俺の辞書ではそう言ってるのだが……。


 「吾輩はイヤだぞ……!」


 「……。」


 幼女の拒絶に空気が凍る。


 なんとなく銀髪少女の今の感情が読めるぞ、困ってるって感じだな。


 「……ご馳走さまでした。……また、来ます。」

 

 スッっと立ち上がる少女。……え?


 「お……おい、行くのか? それにまた来ますって――」


 「……。」


 うおう! 凄い目で睨まれた。そして無視。……別に我々の業界ではご褒美なので無視されたって傷つかないもん……ほんとだもん。


 「……それでは《バステト神様》、必ずまた来ます。……。」

 

 おう……去り際に振り向いて出て行っちゃったよ。ほんと何だったんだよ。


 ズルズルと何かデカイ物を引きずるような音が聞こえた……。棺でしょうね。俺でも縁に寄せるのがやっとだったのにすごい力だな。


 「なんだったのかしらねぇ? 無名ちゃんはどう思う?」


 「知らん! それにあいつは吾輩のことを名前で呼ばず、バステトシンとかなんとか言っておった。……それは気に食わんし、それに夏之目はずっと睨まれっぱなしだったなぁ?」


 グイグイと肘を脇腹に押し付ける幼女。らめぇそこぉ。こそばゆい。


 ……それに《また来ます》かぁ、次会ったら何かされそう。残酷的な意味で……。


 「まぁ、蟹食べよう……」


 残った蟹に目をやる。結構旨いのだこの蟹。でも来客を目の前にしてあまりがっつけなかった。それは他も同じだっただろう。幼女以外は。

 

 さぁ俺たちの蟹パはこれからだ!!

 麻衣ねぇと幼女の目が少し光った気がする。この戦い負けそうだわ……。




 「いっぱい食べたことだし、もう行くわねぇ」


 少し膨らんだお腹を撫でる女性。


 「ん? またどっか行くのか? 最近忙しそうだよな……」


 「そうねぇ、一応言っておくわぁ……。最近、隣町で誘拐がおきてるのよぉ、これが少し妙でねぇ……。子供が誘拐されてるとかじゃ無くてねぇ大人が誘拐されてるのよぉ、妙でしょ? だからパトロールしなきゃいけないのぉ」


 「ん? それってこれのことなのか?」


 食べ終わってからずっと、両膝を抱えてをテレビを見ていた幼女が、唐突に顔をこちらに向けテレビに指をさす。ニュース番組はだ。


 『先日、行方不明になった原木夫婦が車両の中で見つかりました。二人は汗を大量にかいており、脱水症の恐れがあったため直ぐ様病院に運ばれ、処置を受けました。原木夫婦は二人とも気を失う前のことを覚えてないと供述しており――


 今同級生の間で人気な、おっぱいがやたら大きい眼鏡ニュースキャスターが正面を見て喋ってる。


 「そうねぇ、これのことよぉ、あとこのご夫婦は小さな娘さんと一緒にいたそうなのぉ、でもその子は家で寝ている所を発見されたそうなのぉ……。なんか不思議よねぇ」


 「へぇ~……」

 

 偉いなぁ誘拐犯さんは……よくも幼女を拐う衝動に勝ったな。俺だったら拐ってるかも、いや嘘……拐いません。なので睨まないでくらはい麻衣ねえさん……。


 「それじゃあ、またねぇ。もう夜遅いからちゃんと寝るのよぉ」

 「ほいほい、んじゃ頑張って。」


 「ん……。」


 お袋みたいな言い方に適当に返す。無名は……相変わらず麻衣ねえに弱い。

 麻衣ねぇは小さく手を振ってから出ていった。


 「それじゃ、もう時間も時間だし風呂沸かしとくから入れよ」


 うん、どうせなら二人で入りたい……。でも俺は犯罪者にはなりたくないからナ……しょうがないよナ


 「なに……!? 吾輩が一人で入るのか? 前の時は一緒に入ったではないか……。 ほら早く風呂を炊け、一緒に入るぞ! 背を洗えい!」


 おうおうやったぁ。これなんてエロゲ? 無名ちゃん。

 ええの? これでええんか? まぁこういう時は……。


 ――教えて、ロリ神さーん!!


 ……。あれ?


 ……出てこない。あれ呼び出しに回数制限とかってあったっけ? 別にあれは妄想の人物だから、想像さえしたら出てくるのに、想像力が足りないのかな? どしよ、選択肢がわからねぇ……。


 とりあえずまぁ、風呂は沸かしておこう……。


 風呂場に向かい、緊張で顔汗をだらだら流しながら、風呂を沸かす男がそこにいた。。。

書き留めます。探さないでくださいまし。絶対だぞ、絶対。

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