表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
龍砲艦隊〔…裕太がやらかした!〕  作者: どうない あつし
4/27

軍部へ

14

『おい!光一!

聞いたか?空母がやられたらしいぞ。』


『ほんまか?』


『お〜!さっき上層部の連中が話しとったわ。

こりゃやばい事になっとるで。』


そんな時 轟大佐が現れ


『赤間 裕太はいるか?』


『はい!いますよ。』


『顧問!至急、海軍司令部に行ってくれ!』


『え〜いきなりなんなんですか?』


『理由は俺にもわからん、

とにかく急いで来てくれとの通達や。』


『これからですか?』


『あ〜!今すぐだ!』


『しょーないわ!わかりました。光一!あとたのむで〜。』


『りょ〜かい!』


『車は外で待たしてるから早く行ってくれ。』


裕太は急いで車に乗り、駅から列車に乗り換え司令部に向かった。


『お待ちしておりました。

少々こちらでお待ち下さい!』


司令部に到着し応接室に通された。

飲み物もだされたが、


『なんやこれ?……まずっ!』


裕太はコーヒーを初めて飲んだようである。


『これがコーヒー言うやつか…苦くて飲めたもんやないわ…』


『はっはっはっ!上等なコーヒーなんだけどな。

口に合わんかね?』


ドアから現れたのはなんと連合艦隊司令長官の山本である。




15

『わっ!これは!えっと!』


あわてた裕太は飛び上がって直立不動になった。


『司令長官殿!』


『まぁまぁ座りたまえ!君はまだ軍属ではないのだから。』


『はいっ!でも!

えっと………では失礼します。』


座り直したが体はコチコチである。



『急に呼び出したりしてすまなかったな、

コーヒーじゃなく何か飲むかね?』


『いえ!けっこうです!

おいしいです。このコーヒー。』


あわててゴクン!とやってしまった。

『あちちちち。げほっげほ。』


『おいおい、無理せんでいい。

お〜い!だれか〜。

冷たいもん持って来てくれ。』


やっと一息ついた裕太は改めて挨拶をした。


『じっじ自分が赤間裕太であります。

司令長官にお会いでき、たっ大変光栄です!であります!』


『硬くならんでいい、君に会うのもお忍びなのでな。』


『赤間くん!いろいろ聞きたい事があるんだが?』


『はい!なんなりと!』


『例の機械はどんな感じだ?』


『はい!あと2週間ほどで二つ同時に完成します。』


『お〜!もうそんなに出来てるのか、

テストはいつ頃出来そうだね?』


『乗員の訓練次第ですが完成し次第、行う事が出来ます。』


『そうか!それは楽しみだ!

それと一つお願いがあるのだが?』


『なんでしょうか?』


『完成したあとでいいのだが、君を私の直属の参謀に迎えたいと思っておる。

特にこの機械の運用方法を一緒に考えて欲しいのだ。』


『え〜!………………』


裕太は飛び上がって口をポカ〜んと開け、目を丸くしている。


『俺を…いや、自分をでありますか?』


『そうだ!いま返事しろとは言わん、考えてくれたまえ。

ただ時間もないんでな、早目に返答してくれるとうれしいのだが?』


『もちろん、君には軍に入ってもらい、階級も少佐の地位からやってもらおうと思っとる。

待遇も保証するぞ!』


『光栄であります!しかしまだ自分にはやる事がまだまだありますし………』


『それもやってもらいながらでいいんじゃよ。

逆にやってもらわんと困るのだ!』


『そう言う事であれば…

でも1日考えさせて頂けますか?』


『そうか、では今夜は美味しい物を食べてゆっくりするといい。

街でも見て来たらどうだ!

案内のものをつけさせるぞ。』


『わかりました。お言葉に甘えさせていただきます。』


『よし、それじゃあまた明日だな。

今日の事はくれぐれも内密にしておいてくれ。

ではいい返事を期待してまっておるぞ。』


『はい!それでは失礼致します。』


裕太は受付の女性に連れられて立派なホテルに案内された。


部屋に入り一服すると


『は〜っ!びっくりしたな………


連合艦隊司令長官と話しちまった!

………

おまけに少佐なんて!

………

参謀って何したらええねん….?

………

親父はなんて言うんかな…』


しばらく一人言を言って、ため息ばかりついていた。





16

次の朝、あまり寝れなかった裕太に外から電話があった。


寝ぼけまなこで受話器を取り、


『もしもし!赤間ですが?』


『おっ!裕太か?

俺だ!光一だ!

すぐに戻って来れへんか?』


『お〜光一か。なんかあったんか?』


『いや!たいしたことないと思うんやけど、裕太が行った後にな、アカネから電報が来たんや。

〔ユウタニキャクアリ!イソイデアイタシ!〕って事や。

たぶん裕太の居場所がわからない客が来てるんやと思うで。』


『だれやろ?………

まぁええ、わかったわ!

それよりこっちで大変な事になっとるんや。


聞いて驚け!

山本長官にあったんやで。

あっ!内緒だったんだ………』


『なんやて〜!連合艦隊司令長官のあの山本長官か?』


『そや!でも内緒やぞ、誰にも言ったらあかんで。


でな、その長官から参謀になってくれんか?と言われたんや。

階級は少佐やで〜!』


『そりゃすごいやん!

でもコッチの仕事はどないすんねん?』


『それで悩んでたんやがな…

長官はな、そのままでええ!言うねん。

どない思う?』


『なら話しは早いやん!

さっさと辞令もろて帰ってきいや。』


『そうか〜!そやな………

そうするわ。

なんとかなるやろ。』


『よっしゃ!それでこそ裕太や!

ほんじゃまっとるで〜。』

ガチャ!


電話を切った裕太はさっそく用意し海軍司令部に向かったのである。



17

受付に着くと、


『すいません!赤間言うもんやけど山本司令長官殿はいらっしゃいますか?』


『少々お待ち下さい!赤間様ですね。』


しばらく待っていると。


『お〜赤間くん!』


いきなり山本長官が直々に受付まで来てくれた。


『おはようございます!

司令長官殿!』


『おはよう!さ〜こっちに来たまえ。

君!そこの部屋に飲み物を2っ持って来てくれんかね?』


すぐ近くの部屋にはいりソファに座ると。


長官はいきなり

『赤間くん!決まったかね?』


『は はい!お受けしたいと思います。』


『それは良かった!

さっそく書類の準備させておこう。

今後とも頼むぞ!』


『こちらこそ、微力ながらお国のために尽くして行きたいと思います。

若輩者ですがよろしくお願い致します。』


それからしばらく二人は雑談し、裕太は司令部を後にした。

列車に乗りその日のうちに工場に戻ったのである。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ