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第二章 恋の始まり?

仲間から外れた弥生を助けるために、英二達はどう動くのか?

祐介と明日香が付き合って、何日が過ぎた。

英二はかなり、イライラしていた。それもそのはず、たまり場でマンガを見ていると隣からは、

「祐介君、今日ケーキ作ったんだ!食べて」

「マジで!ありがとう」

と、バカップルが、ラブラブ中だった。

「おいっ!イチャイチャするなら、他へ行け。

殺すぞ!」

もう、切れそうな顔で2人に怒鳴った。

「いいじゃんかよ〜。英二も混ざるか?」

祐介は、英二をからかった。

「…勝手にしろ」

英二は、マンガを投げると外へ行った。「くそっ!」

英二は一人街にいた。まだイライラは止まらなかった。

何故、怒ってるのか自分でも分からなかった。

(何か、楽しい事ねぇ〜のかな?)

そう、考えていると道の反対側に弥生を見付けた。

声をかけようとしたら、弥生の後ろから男の人が来た。

2人は、仲よさそうに歩いて行った。

「ちっ。あいつも、恋かよ」

また1人で、街を歩いた。


一方、バカップルぶりを見せつけていた、明日香と祐介は、2人でまだ喋っていた。

英二は元カノ達に片っ端から電話して、ホテルへ行っていた。

二時間ぐらいが経ち、英二はたまり場へ戻った。

明日香と祐介の姿は無く、ケイと慎太郎しかいなかった。

「よぉ!ヒマだね〜。楽しい事ねぇ〜のか?」

「何もねぇよ」

英二達は、ヒマなので、とりあえず再び街へ行った。狙うは、金。優等生らしい人を見つけては、かつあげしていた。

「よぉ〜し、今日の収穫は、まあまあかな?」

当たり前のように、かつあげをしてはカラオケへ行った。

カラオケを楽しんでいると、トイレから帰って来た慎太郎が

「おいっ!隣、ケンカしてるぞ。しかも、男と女」

ケンカとならば、黙っておけない英二は、真っ先に見に行った。

そこで、よく見ると見た事ある制服が見えた。

「弥生!」

思わず、ドアを開けた。

「何だ?てめ〜はよ」

ものすごい形相で、男が英二を睨んだ。

「あ…いや…」

見た目が、どっかの組の人だと感づいた。

男が英二に近づこうとすると、

「こいつらは、何でもないの。」

弥生が入ってきた。男は、まだ英二を睨みつけ

「まぁいい。今度邪魔したら、殺すからな」

そう言うと、部屋を出た。

ふぅ〜と、安心して弥生を見た。

「いったい、何なんだよ!」

顔にあざが出来るほど殴られていた弥生は、英二達を睨みつけ、

「何?何で入ってきたの?」

英二達は、カチンと来て、

「はぁ?てめ〜、人が助けようとしたのによ。何だよその態度は」

「助ける?笑わせないでよ。お前らがかなうわけないだろう。あの人は、ヤクザだぞ。…余計な事しないで」

英二は、近くにあったゴミ箱を蹴ると、

「あ〜そうかよ!邪魔しねぇよ。」

そう言って、カラオケ店を出た。


その日の夜。英二はベットで、弥生の事を思ってた。

(ったく…何だよ。あいつは)

女の事は、考えない英二だが弥生の事が気になっていた。

次の日、学校をサボりたまり場に行ったら、弥生以外みんな集まっていた。


「よぉ!どうしたんだ。みんな深刻な顔しやがって」

英二はタバコを吹かしながら、みんなに近づいた。

「大変な事を聞いたんだ。」

慎太郎が、英二に事情を説明した。

「弥生の元カレが、(これ以上弥生に関わるな)って、怒鳴りつけてきたんだ。すぐに弥生が来て、その場は収まったんだけど…弥生、もうここには来ないなんて言って、出てったんだ。」

みんな、仲間である弥生の事を気にしていた。

「ふ〜ん。まっ来ないなら来ないでいいんじゃねぇ?」

置いてあるイスに腰掛けると、興味なさそうにケータイをいじる英二。

「ちょっと、少しは心配したら?仲間でしょ?」

明日香は、英二を睨んだ。

「はぁ?あいつが抜けるって言ったんだろ?もう、仲間じゃねぇよ。」

冷たく、英二は返した。

「おい、マジになれよ。てめぇ〜心配じゃねぇのかよ」

ケイも、英二を睨みつけ怒鳴った。

英二は、負けじと睨み返した。

「あ?何だ?なら、てめぇらは、何か出来るのかよ?弥生が元カレに連れて行かれて、ここで、心配してよ。それで終わりじゃねぇか?

俺は、心配するつもりも弥生を連れ戻すつもりもねぇよ。」

みんな、図星を言われて黙った。

険悪なムードになり、無言のまま、それぞれ、たまり場を出た。

何日か過ぎても、たまり場には英二と弥生は来なかった。

英二は、みんなと気まずいのか顔を出さなかった。

たまり場で、祐介と明日香は寂しそうにしていた。

突然、ドアが開くとケイが真っ青な顔で入ってきた。

「大変!今、俺の先輩に会ったんだけどよ。弥生の元カレ、弥生以外に女がいるみたい。」

祐介と明日香は、一瞬驚いたが、予想はしていた。

「びっくりしねぇのか?」

ケイは二人を見た。

「予想はつくよ。」

二人は、ため息をついた。

「それがまだあるんだぜ。元カレは薬をやってるみたいなんだ。この分だと、弥生もやるんじゃねぇか?」

三人は、顔を見合わせた。

「やべぇじゃん。」

同時に言うと、たまり場を出た。

急いで、弥生の家に行った。

ちょうど弥生は、出かけようとしていた。

「弥生〜」

ふと、後ろを見ると、祐介と明日香とケイが走ってきた。

「どうしたの?」

突然の事で、弥生は驚いた。

「弥生、話を聞いて。もう元カレとは会わないで。このままだと、弥生もヤバい事になるよ」

息を切らしながら、明日香は言った。

「そうだ。てめぇ〜が落ちたら、てめぇ〜の人生台無しだぞ?」

「ちゃんとさ、考えようよ。一緒にさ」

祐介とケイも、弥生に言った急に言われても、何の事かわからない弥生は、思わず笑った。

「何の事?」

明日香達は、久しぶりに笑ってる弥生を見て少し安心していた。

ふと、四人は前を見ると英二が立っていた。

「英二、何してるんだ?」

「てめぇらこそ、何してんだよ。俺の計画の邪魔しやがって」

四人は何の事かわからなかった。

すると、弥生のケータイに元カレから電話が来た。

「もしもし?」

「てめぇの連れ、何者だよ。急に来やがって暴れてよ。とにかく、これ以上関わりたくねぇからな。」

弥生は、英二をよく見た。服もボロボロで、傷もあっちこっちにある。

「まさか、英二?あの人とやり合ったの?」

少し、照れながら英二は

「別に…俺はムカつく奴は潰したいからな」

四人は、以外だった。女の為には絶対に動かない英二が、見知らぬ奴とやり合うなんて、今までなかったからである。

ジロジロと英二を見る四人。

「…何だよ!人の顔をジロジロ見やがって、さっさと行くぞ。」

照れ隠しに、一人たまり場の方向へ向かった。

そんな様子を明日香は見て、

「そっかぁ、」

と一人で納得したようだった。


次の日、英二達はたまり場で飲んでいた。

相変わらず、バカップルぶりを見せつける祐介と明日香を見て、

「おい!いい加減、離れやがれ!別れさせるぞ」

英二はイライラしていた。

「何だよ!英二も作ればいいじゃんかよ。したら、ラブラブ出来るぞ?」

祐介は、からかうように言った。

「英二君は、好きな子がいるもんね〜!」

明日香の一言に、周りは驚いた。

「は?誰だよ。好きな奴は」

英二は、明日香に聞いてみた。

「ほら、今戻って来るよ」

と、みんな一斉にドアの方を見ると

「ん?どうしたの?」

弥生が立っていた。明日香以外は、思わず大笑いをした。

「ありえねぇ〜。こんなブス」

英二は笑いながら、言った。

「誰がブスだって?てめぇ〜殺してやる」

そう言うと、弥生は英二を追いかけ回した。逃げ回る英二を見て、

「やっぱり!」

と、明日香はまた一人で納得した。

英二と弥生は、楽しそうに走り回っていた。

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