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本作が描くのは、道徳や規範が形骸化した独善の物語です。主人公の思考は社会の範疇を逸脱しており、感受性豊かな時期にある方の精神に望まぬ変質を招く恐れがございます。倫理の境界を越える表現が含まれますことをご承知おきの上、自己の責任において読み進めてくださいますようお願い申し上げます。



「たしかこういう世界で魔法があるなら二択だったはず」


 (れん)は襲いかかってきた狼のような生き物の首を掴みながらボヤく。あとの三匹は様子を伺って襲ってこない。いや、あまりに異質な目の前の男に足が竦んでいるのか……


「スキル制か」


 蓮は狼を掴む力を保持から窒息を狙ったものへと切り替えてゆく。そして無意識に、残り三匹のもとへ一歩踏み込んだ。


 苦しさが増した狼は一層藻掻くが、蓮は全くビクともしない。


「イメージ制か」


 途端、蓮の手に掴まれていた狼の首が破裂した。蓮の手は先程まで存在していた骨肉が突然消えたことで握り拳となり、まるで怪力で潰したかのような様相を呈する。


「なるほどイメージ制だったか。それなら運がいい」


 血まみれとなった服と顔を気にせず、残り三匹のもとへ、今度は意図を持って一歩踏み出す。


 その時、一匹が気圧されたかのように一歩引いてしまった。それを恥じたのか、後に引けないと考えたのか。その一匹は覚悟を決めた様子を見せ飛びかかった。他の二匹もそれに続いて蓮へと飛びかかる。


「くたばれ」


 しかし蓮は怯む様子もなく、その言葉と共に腕を薙いだ。


バチュッ……


 その瞬間、まるで爆弾が埋め込まれていたかのように三匹とも頭部が爆ぜた。乳白色と鮮血の赤が飛び散り、凄惨な光景となる。


「いや運がいいなぁ。イメージだけでどうとでもできるとは。前世で狂った甲斐があるなぁ」


 蓮は目を閉じて集中する。


 すると、服や顔に付いた返り血が血煙のように剥がれ、消えた。


「よしよし、本当に思った通りにできてストレスフリーだね。あとはとりあえず街を探すかぁ」


 そう言って一歩踏み出したが、蓮は魔獣的な存在にはよく魔石が存在する事を思い出した。


 引き返して狼の遺骸をしらみ潰し……いや全ての肉を潰して魔石を探したところ、胸のあたりに埋まっているものを発見した。


 またもや運のいい展開に少しの喜びを感じつつ、服と同じ魔法で付着した血肉を取り除き、ポケットにしまったのだった。

前提として、当作は適当に作っていることをご承知下さい。

厳密に言えば作者のトレーニングになります。

本命の長大なプロットを組んだ作品を発表する前に、どんな内容であれ完結だったり掲載だったりを経験するためです。

そのため矛盾や展開に不備が生じる可能性、および多量の修正が生じる可能性がありますこともご承知下さい。

ほかの大作の横目に暇つぶしとして読み飛ばすくらいがちょうどいいでしょう。

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