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くろくまの頭の中  作者: くろくまくん


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20/21

父親と飲みに行く、父の激ヤセに衝撃をうける。

 今回の頭の中は、前にも話したかもしれないけども、別で暮らしている父親と、年に一回か二回、飲みに行く時があるんですが。


 ちょうど先週の九月の末に、その年に一回か二回の会合に行ってきたので、その時のことを少し書こうと思います。


 あまりしょっちゅう実家には行かないんだけど、最近両親も歳をとってきたこともあり、もちろん僕もそのぶん歳をとっているんだけども、二ヶ月に一度ほど、一応近況報告みたいなメールを送るようにはしている。


 その中で最近の仕事の様子とか、来年度からの多少の不安なども交えて送ると、


『色々と仕事も大変やね。たまに息抜きもしないとあかんと思うし、その時は連絡してや』


 と、父親からメールが返ってくる。


 こういう時は「飲みに行くで」のサインである。それなりに僕も息子だからわかってくる。


『来週の水曜日やったら何もないし大丈夫やで』


 二つ返事で返して、集合時間と場所も決めて、その日まで待つ。


 場所は大阪天満の駅近くの昔からずっとある立ち飲み屋さん。


 ちなみに大阪環状線の天満《てんま》駅は、大阪から京橋方面に一駅行ったところにある。


 天神橋筋商店街という、どえらく長い商店街があるんだけど、その商店街ではない、ひとつ外れた路地裏にある飲み屋街に、その立ち飲み屋さんはある。


 待ち合わせの時間は午後四時なんだけど、たまには何かお土産でも買って持って行こうかなと思い立ち、少し早めに家を出る。


 阪神電車で梅田駅まで行き、駅を降りたすぐにある阪神百貨店のデパ地下に行く。デパ地下のピークタイムをあまり知らないんだけど、だいたいいつ来ても人が多い。


 事前に調べていた、伍魚福《ごぎょふく》という神戸本社の色々な各地の美味しいオツマミを仕入れているみたいなお店が、阪神のデパ地下に店を構えているのを見ていたので、そこに行く。


 実家には両親と妹が住んでいるが、三人とも酒を嗜むので、家飲みする時ようにとツマミの土産を。


 伍魚福の店舗の前で、ひとりオジサンがどれにしようかと悩みながら、ツマミを選んでいた。僕は待ち合わせもあったので、いくつか目ぼしいのを選び、紙袋に入れてもらい支払いをした。


 この伍魚福のツマミ、結構美味しいのだ。


 母と父と妹が家飲みしながら摘んでる様子を一瞬思い浮かべた。


 そのあと、大阪の環状線の電車に一駅乗って、天満へ。


 待ち合わせた父親を見て、びっくりしたのは、父が数ヶ月前に見た時よりも随分痩せてしまっていたことだ。


 夏バテ? 老化? 病気?


 色々浮かんだけども、とりあえず立ち飲み屋さんに行く。


 相変わらずいつもいっぱいの立ち飲み屋さん。


「めちゃくちゃ痩せてない? 大丈夫?」


 結構そういうのって、言われないと気づかない時もあるかもだもんね。


「あぁ……ずーっと18歳くらいからの付き合いの友達が死んでなぁ」


 前にも体調が悪くて伏せっているという話は聞いていた、父の友達が最近亡くなったらしい。


 五十年以上の付き合いって、すごい年月だよね。


 それだけの年月を共に過ごしている友達や彼女というのが当然だけど僕にはいないから、どんな年月なんだろう、どんな衝撃なんだろうと飲みながら考えたりした。


 瓶ビールを少しと、冷酒を少し。そのあとハイボールを飲みながら、今回は何を食べたんだっけ……


 土手焼き、ポテサラ、イチボのたたき、ヒラメの刺身、くじらベーコン、チューリップの唐揚げ、ぬた和え。ここは何を食べてもだいたい美味い。あ、今回はおでん忘れてた。


 そのくらいかな? ちょこちょことツマミながら母親の様子や、兄妹のことを話す。


 そして、だいたいいつものお決まりなんだけど、阪急吹田駅の近くにある、父の友達が経営している個人の居酒屋に行く。


 そこに行く前にすでにお腹はそこそこいっぱいになってるんだけど、もう付き合いのようなものだ。


 父はしょっちゅう行ってるみたいだが、僕は年に一回か二回なので、久しぶりという感じで行く。


 店はそんなに小綺麗でもなく、飾らないような感じ、元々喫茶店だったところの居抜きかな? という内装なんだけど、なんだかそこは居心地が良い。


 父と行くからか、ガヤガヤしていないからか。


 二軒目のそこでも、亡くなった友達の話をしていた父。


 よほどショックだったのか。それとも話すことで色々気持ちの整理をしようとしてるのかな。


 人は生まれてくるし、そのうち死ぬ。


 すごく当たり前のことなんだけど。


 僕はその時思ったのは、僕自身が大切な人を亡くして悲しいと思う気持ちはなかなか想像できないんだけど。


 大切な人を亡くして、悲しんでいる父を見て、可哀想だな、何かしてあげれたらなぁとは感じた。


 離れて暮らしていると、しょっちゅうに様子を見に行くことは出来ないけども、


 たまに会いに行くくらいはできるかな。


 そういう父親も、いつかは死ぬんだけど、それが二十年先か、早くなるかはわからないんだけど。


 少しでも、あぁ良かったなぁと思ってもらえることができたらいいな。


 ちなみに二軒目のマスターに、なんかあっさりしたやつ締めに食べたいんやけど、とリクエストをしたら。


「あさりのパスタはどうや! あっさりしてるやろ」


 だいたいいつもそんな感じのマスターである。


 実際に作ってもらって、頂きました。


 ごちそうさま。


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― 新着の感想 ―
あれ? これって前に読んだヒューマンドラマなお話の元ネタ的な? ワタシも父も、飲めるけど飲まないタイプだからこういうやり取りはないなあ。 今では介護する側とされる側だから尚更かも。 飲まないなりに何…
お父さんと居酒屋さん、いいですね。 まあ、私は、お酒呑めませんが……。 立ち飲み屋さん? 田舎なのでありませんが、立ち飲みってどんな感じなんだろ? 椅子とか無い感じ、なんですか? 立ったままだから、す…
お父さま、激やせちゃったなんてびっくりしたでしょうね。 (>_<)。 たまにあうから体型とかすぐわかるのかも。 親は確実に自分より上なので、見た目が変わると不安になりますね。 どうかお父さまが友人の死…
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