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Different World  作者: ハスア
2/5

第二話

やあ、みんなこんにちわ主人公だよ。そう言えばまだ名前を名乗っていなかったね。

俺の名前は「山崎光(やまざきひかる)」特に言う事もない名前だよね、

とりあえず改めてよろしく。


ところで皆は俺が今どういう状態か分かってるよね?そう部屋に閉じこめ

られてるんだ。しかも幼女化なんてオマケつきで、そしてこうなった原因を

さっき見つけたんだ。まずはこれを見てほしい


「人としての魂を持ったゴーレムに付いての研究日誌 byタナルガ デュオス」


実はこれ机の上に置いてあったんだ、最初は何で見たことも無い

文字を読めるんだろう?とか思ったんだけど暇だったから多少の

疑問は無視して読む事にしたんだ、そして読んでいく内に驚くべき事が分かったんだ。



************



1年目

今日から長年の命題魂持ちのゴーレムに付いての研究を始める。

手始めに単純に魔力を多く込めゴーレムを作ってみる事にする。



4年目

なかなか上手く進まない、そもそもゴーレムとは主の命令を

実行するだけの存在。様々な形のゴーレムは居るがそれだけは

人型でも獣型でも変わらない。だが私は諦めない、必ず成功させてみる。



7年目

全くに研究が進まない、今行っているのは人間の脳をゴーレムに

再現している。だがゴーレムは所詮無機物の人形、アプローチの方向が違うのだろうか?



12年目

すこし、ほんの少しだが研究が進んだ。ゴーレムに簡単な受け答え

をさせることに成功した、これはゴーレムを作る過程で音声魔法

を付属させた事によって出来た成果だ。


音声魔法とはその名のとうり音声を発声させる魔法である、

明確なイメージさえ浮かべられ、それに見合う魔力があれば

そのままの音色や声がでると言う魔法だ。確か作ったのは

音楽が好きだったのに様々な楽器が下手、歌も下手、

と言う悲運の音楽家だったはず、そいつは本当に音楽の

才能が無く何をしても評価されなかった。そして

そいつは楽器が使えなくても音色は出せる、と言う

皮肉を込めてこの魔法を作り音楽界を去ったらしい。


だがこの魔法をゴーレムに付けた為か受け答えは出来るが

それ以外の事は出来ないと言う結果になってしまった。

これでは何の意味も無い。



************



とまあこんな感じの日記?がズラーって並んでいる、

最初に読んだときはもう驚いたの何のだって本当に魔法

とか魔力だとか欠いてあるんだぜ?そりゃあ俺だって

自分が幼女になったのは魔法のせいだろうとか思ってたけど

実際にそんな事書いてあると驚くって、

まぁ俺が驚いたとかそんな話はどうでも良いんだ。

まだここまでじゃ俺が何でこんな事になっているのか

分からないと思うからいっき読み進んでみる事にしよう。



************



214年目

ダメだダメだダメだダメだ。どうしても成功しない。

確かに知性を持たせる事は出来た、実際に喋っている

ようにも見える、自分で考える事も出来ている。

だがこれは違う、これは魂じゃない、これは魔法だ。

そう魔法全て魔法で出来ているんだ。

喋っているのも魔法、考えているのも魔法、

自分で動いているのも魔法、全て魔法なんだ。

これではダメだ、一旦ここまで作ったゴーレムたちは

廃棄する。また一からやり直しだ。



250年

出来ない、全く出来ない。一度魔法で作ってしまったのが

いけないのか如何しても魔法以外の方法が浮かばない。


そもそも魂とは何だ?脳?心?意思?いや違う、魂とは精神の事だ。

脳は精神の拠り所でしかない、違う言い方をすれば入れ物だ。

心はただの錯覚だ。人が他人を思うことなどは全て精神が行っている。

それを人々が違うものだと錯覚し心だと思っているだけだ。

意思とは極端に言えば精神が出した自分の考えの事だ。

もっとも魂に近いかもしれないが意思とはは精神が作ったものだ。


精神、これを作るなど人間には不可能なのか?

いや作ってみせる、それだけを目標にやって来たのだから。



312年

やっと魂持ちのゴーレムが完成する時が来た。

そもそも根本的に間違っていたのだ、魂など人間に作れる物

ではない。それは神の力だ、人間では不可能の領域なのだ。

だから私は別の方法をとる事にした、魂が作れないのなら

すでにある魂を自分のゴーレムに入れてしまえば良い、

だが魂をただの人形に入れても意味がない。そこで

錬金術を学び人間に限りなく近い素体を作り出しておいた。


魂を入れる器にしては完璧な出来だと思う、魂が体に定着

しやすいように知性があり尚且つ成長しきっていない

少女の体を作ったのだから。だが人間を作ったわけではない、

私はあくまでゴーレムを作りたいのだ。なのでこれは

人ではなく人形だ、食べる事も眠る事も必要とせず永久に成長しない。

更に壊れなければ永遠に生き続ける、限りなく人間に近い人形。

そういう素体を作り上げた。これは間違いなく私の生涯の中で

最高の傑作になるだろう。血が体の中を駆け巡り、人間と同じように

傷を受けると事故修復を行う、必要ではないが物を食べる事さえ出来る。

ここまでの物が出来るとは自分でも思っていなかった。だが完成した。

後はこれに魂を入れるだけだ、これからその作業に入る。

魂が定着するのには長い時間が掛かるかも知れない、だがその時間

さえ私は愛しく感じるだろう。ああ興奮がとまらない



************


分かって貰えたかな?どうやら俺、ゴーレムらしいんだ。

この研究日誌って奴が正しいのであれば俺は魂付きの

ゴーレムらしい、まぁ別に悔やむ事でもないかな?

だって既に幼女なんかになってるし、俺としては

幼女になったってゴーレムになったって同じようなものだ。

どっちみちもう元の体じゃないんだし、それにこの体は

物を食べなくても良いみたいだしね。それってつまり

餓死することは無くなったって事何だから逆に喜ぶことじゃないかな?


まぁもしこの体がそのゴーレムって奴じゃなくて

他の何かだったらお終いなんだけどね!!

皆さんこんにちは、ハスアです。

今回主人公には自分の体について知ってもらいました。

その主人公の体について少し説明したいと思います。



まず作中にあるように主人公はゴーレムです。

一般的なゴーレムと言えばおっきい岩の巨人とか

人形が魔法使いの指示道理動く、そんなイメージだと思います。

この作品でもゴーレムは大体そんな感じです。

主人公みたいな意思を持ったゴーレムってのは主人公だけです。



そんでもって主人公の体ですが、限りなく人間に近い人形

ってイメージです。普通の人間だけど食事や睡眠が要らないくて

年もとらない、そんな認識をしてもらえば良いと思います。


それと研究日誌の年数がやばい事になっていますが

主人公の存在がそれだけの年月を掛けなければ

作れないほど凄い存在だって事です。


それではここまで読んでくださってありがとうございました。

誤字脱字等ありましたらご報告ください。感想評価などもお待ちしております。


それでは次回またお会いしましょう

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