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第20話 再会?

 この世界は、18の大国から成っている。

 転生前の地球に比べれば、だいぶ少ないが、小さな国は大国に飲み込まれ、再独立する事もなく今日に至るという歴史がある。


 まぁその辺の歴史は、正式に勉強したわけじゃないので、何となく「そんな感じの歴史を歩んできた」程度にしかわかってはいないのだけれど、今のところ生活するうえで特に支障はないので、なあなあで過ごしてきている。


 とりあえずわかっているのは、その各国は、文化形態はそれぞれ違ってはいても、文化レベル?軍事レベル?技術レベル?なんといったらいいかよくわからないが、そのあたりに差異はほぼ無いらしい。

 各国とも自らの国の衛星軌道上に軍事基地を建設しており、自らの制宙権は自ら守っている、との事だ。


 各国同士の戦争を避けるために、全国家同盟といった連合組織を築いており、ルールに違反してどこかの国が侵略戦争でも始めれば、問答無用でその他の全国家が制裁のための軍を向かわせるような仕組みを取っている。

 そして、そのための軍は常に組織されており、各国の軍から機動戦闘機と共に数百人が派遣され、連合軍という形で日常的に常駐されているのだ。



「と、いうわけで結城。お前の赴任先はソコだ」


 基地司令である佐竹から、任官後の事を色々と説明されてはいるのだが、ほとんどが頭に入ってこない。


 どうやら基地司令が、僕の高校時代の同級生であり親友の1人だった佐竹で間違いないらしい。

 ただ、『間違いないらしい』とわかってはいるのだが、頭の処理が追いつかない。


 卒業旅行時の車事故が原因で、僕だけが異世界転移してしまったのかと思っていたのだが、どうやら佐竹も……しかも僕よりも、25年以上前に転移してきていたのだという。

 じゃあ……上杉も、この世界のどこかに転移してきている?それとも、いずれやって来る?

 もう、考える事が多すぎて頭がパンクしそうだ。


 ともかく……この世界に先に来ていた佐竹は、僕が転移してきたのを把握してから、色々とフォローしてくれていた、との事だった。


 まぁ素性のわからない異世界人が、サラッと軍の訓練校に入学できるなんておかしいとは思ったんだよ。



 とりあえず今は、佐竹の話に集中しよう……


 任官式の後で「今後の詳しい話は私室で」と言われ、時間をおいて佐竹の自室へと呼び出された。

 さすがに2人きりではなく、副司令官と担当教官であるアーネスト教官も同席していた。

 それなのに……


「あ~……ちなみにお前の戸籍は偽造してある。経歴データも色々と偽装してある。とりあえず『出身はローズリータウン出身』って事だけでも覚えておけよ」


 関係ない2人の前で、いきないとんでもない事を言い出す佐竹。

 それとも、この2人もグルなの?


「俺もこの世界に来て、経歴とか偽装するのはかなり苦労したからな。なぁに、データ改ざんはソレで慣れたから、そこまで感謝しなくてもいいぞ」


「いや……ちょ……そんな声を大にして言っていい……んですか?」


「何だ?何を敬語になってるんだ?昔と同じようにタメ口でいいぞ。お前に敬語使われると気持ち悪い」


 いや、そんな事言われても、コッチからしてみれば、見た目が佐竹っぽいだけで、年上で軍の偉い人なんだから、いきなりタメ口は無理だっての……


 違う!そうじゃなくて!!データ改ざんとか、そういうヤバイ単語を普通のトーンで喋るのどうなの!?他の2人が何も反応してないって事はやっぱりグルなの?

 そうだとしたら、この軍ヤバくない!?規律とか色々大丈夫なのソレ!?


「司令。その特殊な()()が我々にわからないからと、何をユウキ新任少尉に吹き込んだのですか?」


 突然、副指令が話に割り込んでくる。

 っていうか何?方言?何を言ってるんだろう?佐竹は普通に喋ってただけじゃない?


「放っておいていいんじゃないですか少佐殿。方言が通じる同郷出身者と話せて、准将殿はテンションが上がっているように見える……いつも通り我々をからかって遊んでいるんでしょう」


 それにつられてアーネスト教官も意味不明な事を言い出す。

 どの辺が方言だったの?わかりやすく僕に教えてよ。


「心配ない結城。コイツ等は日本語を理解できない。聞かれたくない事は日本語で話せば何とでもなる」


 え?『日本語を理解できない』?

 何を言っているんだろう佐竹は……皆、日本語喋ってるんじゃ?


「ちょっと待って……ください。日本語で話すも何も…………皆、日本語喋ってます、よね?」


 佐竹も副指令もアーネスト教官も最初から日本語以外は喋っていない。この世界で会話した元クラスメイト達も日本語だった。

 それどころか、機動戦闘機達も日本語で楽しそうにお喋りしていた。


「…………そうか……そういう事か……」


 僕の言葉を聞いて、佐竹は何やらブツブツ言い始める。


「俺だって、この世界の言葉を覚えるのに苦労したんだ……日常的な会話をスムーズにできるようになるまでにだって数か月かかった…………それまでに、この世界の言語を喋れないのは『出身地での方言がきつくて標準語が苦手』で必死に誤魔化してたというのに……それなのに、この馬鹿が何の苦労もなくシレっと日常生活してるのはおかしいとは思ったんだよ…………そうかそうか、俺のは未来予知でコイツは言語に関する能力って事か……」


 おそらく日本語でブツブツとつぶやいているだろう言葉。

 少なくとも佐竹が、僕の悪口を言っている事だけは理解できた。


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