表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
配信の片隅で無双していた謎の大剣豪、最終奥義レベルを連発する美少女だと話題に  作者: 菊池 快晴@書籍化決定


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

25/37

第25話 手繋、待ち合わせ。

 帆乃佳から連絡を受けた後、椿姫と伊織は買い物を済ませて電車に乗っていた。

 しかしどこか椿姫の様子がおかしい。心どこかあらず、いや、頬が赤くて恥ずかしいという様子だ。


 窓を眺めては右手の袋に入った持ち物に視線を落とし、それを繰り返す。

 その動作に気づいた伊織が微笑みながら声を掛けた。


「椿姫さん、心配しなくても、とてもよくお似合いでしたよ」

「……本当か? わ、私が水着(・・)を着るだなんて、世界が許してくれるのだろうか」

「許します! 世界中の人たちも、綺麗だと言ってくれますよ!」

「そ、そうか」


 二人は帆乃佳の連絡を受けて、急遽水着を購入した。

 それぞれ自分自身に似合うものを選んだ。椿姫は、生まれて初めての試着体験だった。

 都会に来てからは体験したことがないものばかり、新鮮さと合わせて羞恥心が芽生える。


 そんな時、いつも伊織が背中を押してくれる。

 それが嬉しく、椿姫は微笑んだ。


 電車内、ドッと人が流れ込んできた。

 小さな伊織が端に追いやられそうになり、椿姫が手を引っ張る。


「こっちの壁にいたらいい。私が、守ってやる」

 

 今まで電車には縁がなかった。でも、伊織がそばにいると落ち着く。

 椿姫は、伊織を壁に立たせ、自分は周りから守るように立ち続けた。


 やがて目的地に到着。二人は人混みに押しつぶされないように自然と手を繋いでいた。

 椿姫は、伊織の柔らかい手に驚き、微笑み。

 伊織は、椿姫の何度もつぶされて堅くなった豆に驚き、微笑んだ。


 そして待ち合わせ(・・・・・)に到着。


 探索協会の近く、犬の銅像。


 そこにはすでに、二人の姿があった。

 佐々木帆乃佳と小倉である。二人も学校の制服に身を包んでいた。

 白くて気品のある、所謂都内のお嬢様学校である。

 あまりのスタイルの良さに何度も声を掛けられているが、そのたびに小倉が睨んで退散させていた。


「お嬢様」

「なに、小倉」

「椿姫さんと伊織さんが来ました。相変わらず、仲良しみたいです!」

「……仲良し?」

 

 帆乃佳は、眉をひそめながら顔を上げる。そこにば、手を繋ぎながら歩いてくる二人の姿があった。


「手つなぎデートでもしてたんですかね? いいなあ。小倉、お嬢様としたいです! 今度の日曜日、デズニーランド行きましょう! ん、お嬢様、どうしたんですか? 泣いてませんか!? 小倉、なんでも聞きますよ!?」

「な、何でもないわ」


(な、な、な、な、なんでお手て繋いでいるの!? 嘘でしょ椿姫!? え、夢!? これは幻覚!? 私だってまだ一回しか繋いでない。それも、川から落ちてしまって、大丈夫か? と言われた時だけ!)


「遅くなってすまない。電車とやらが混んでいてな」

「お待たせしました。佐々木さん、小倉さん!」

「全然大丈夫ですよ! さて、行きましょうか」

「……そうね。それじゃあ行きましょうか。会長のアルメリアさんとゼニスさんは、とても厳しいお人よ。礼儀正しくね」


(ああもう! 謝る椿姫も可愛い! 許してあげないけど、許してあげる! 好き好き大好き!  ……でも、私も手を繋ぎたい)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ