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番外編短編・炊飯器でハチミツケーキ

 婚活パーティーで知り合った米沢さんとは、結婚前提で付き合っていた。もう一ヶ月も交際中だった。


 米沢さんはいわゆる訳アリで、別れた奥さんとの子供も育てていた。簡単にいえばシングルファーザーだった。


 子供の名前は花梨ちゃん。中学生の女の子で難しい時期だ。私も何度も会っていたが、心を開いてはくれない。うっすらと嫌われているような……。


 米沢さんに相談しようと思う。といっても直接聞くのも色々負担だろう。LINEで花梨ちゃんの好きな物を聞いてみた。


「花梨は甘いもの好き。最近はハチミツ紅茶にはまって毎日飲んでるよ」


 そう返事が来た。いい情報を聞いた。


 私はさっそく炊飯器スイーツレシピを調べ、ハチミツケーキを焼いた。炊飯器で作ったので、焼くというより、炊くという感じだった。


 出来上がるまでの間、花梨ちゃんの笑顔を想像する。今はまだ好かれる自信は無い。母親になれるとも思っていない。それでもまずは友達のように打ち解けられたら。


 そんな事を考えていたら、炊飯器から甘い香りがしてきた。もうすぐ出来上がるだろう。


「花梨ちゃん、このケーキ、気に入ったくれるといいけど……」


 そう呟くと同時に炊きあがりを知らせる音が響いていた。

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