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大聖女エルサーシアの遺言~とんでもヒロインの異世界漫遊記  作者: おじむ
第三章 ラブ・イズ・ブルー
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*第87話 小指の思い出

バルドー帝国はデカシーランド独立に際して幾つかの条件を付けた。


1.オバルト軍の即時撤退

2.帝国民の財産と権利の保障

3.大使館の設置と外交官の治外法権

4.安全保障条約に基づく駐留軍の容認

5.通商保護条約の締結


これらの意味する所をデカシーランド新政権は理解できなかった。


後ろ盾を失い、利権を手放し、

無条件の外交特権を許し、

常にクーデターの危険を抱え、

経済を支配される。


帝国の言葉巧みな交渉術によって、良い様に転がされた。

オバルト側がそれに気が付いた時には、帝国と新政権との合意文書が

教会に提出され承認されてしまっていた。


骨折り損の草臥くたびれ儲けである。


***


ルルナの話では、賃貸契約の手続きを魔法化する事を

システムが承認すれば、契約精霊を貸出せるそうですの。


「具体的にはどうしますの?」

手続きの魔法化と言えば、親子鑑定がそうですわね。


たしか血液を使いましたわね。

他人の血は平気ですけれど、自分の血を見るのは嫌ですわ。


「契約書に呪文を書いて、双方の血液を垂らします。」

やっぱり!ですのね・・・


「痛いのは嫌よ!」


「一滴で良いのですよ、針でちくっとするくらいで。」

仕方が無いですわね・・・


「それで呪文はどうしますの?」


「それはサーシアが考えて下さいよ。」

現象を表現する言葉ですわね。

そうですわねぇ~

何が良いかしら?


本来なら使えない魔法が使えるのだらかお得ですわよね!

お得感の有る言葉と言えば、あれしか思い浮かびませんわね。


『乗ってる 乗ってる

乗ってる 乗ってる

とーちゃんが かーちゃんに


乗ってる 乗ってる

乗ってる 乗ってる

とーちゃんが かーちゃんに


かーちゃんに乗れば

安上り』


「どうして!そんなに下品なのですか!」


そんなに怒らなくても・・・

「では他のにしますわ。」


「もう承認されましたよっ!」

システムが良いと言うのだから、良いではないの・・・


「シモーヌを呼んで来て頂戴な。」

「はい姫様」

アリスが呼びに行きましたの。

その間に契約書を用意致しましょう。


何ですか~(これから稽古)?師匠。(ですねんけど)

「ここに署名しなさいな。」

何ですのん(また変な事)?これ。(ちゃうやろな)

「契約書よ。」


何の契約書(イヤな予感)ですのん?(しかせんわ~)

面倒臭い子ねぇ。


「良いから早くなさいな。」

貴方に拒否権は無いのよ!


わかりました~(言い出したら)これで宜し~(聞かんから)ですかぁ(な~この人)?」

ふむ、次は血ね。

「小指を出しなさいな。」


「エ!エンコ詰めますのん?!ウ、ウチなんぞヘタ打ちましたん?」

「そんな物騒な事はしませんわよ!」

ハイラムでもあるまいし!


精霊の賃貸契約だと説明して納得させましたの。


ウチが上級魔法を(めっちゃ嬉しー)・・・夢みとるんかな(めっちゃ嬉しー)?」


かなり嬉しいようですわね!

そうでしょうとも、そうでしょうとも。


「少しチクッとするわよ。」

優しゅうして(勉強しまっせ!)下さいね師匠。(上級魔法!)

「分かっていますわ。」


「ほなお願いしまぁ~あああああ(グサッ!グリグリグリ)

痛い!痛い!痛い!(グリグリグリグリ)

入れ過ぎ!入れ過ぎ!(ズリッ!ズリッ!)

先っちょだけ(やっぱりこの)言いましたやん(人頭おかしい)

師匠!師匠!(もう耐え)抜いて抜いて(られへん)

当たってる!(骨に~骨に)当たってる(当たってますぅ~)

奥まで入って(神経刺しとる)るから~(さかい~)

イクッ!イクッ(あの世に行ってまう~)

ひぃぃぃぃぃぃ(もうアカ~~~ン)!」

挿絵(By みてみん)


シモーヌが逝ってしまいましたわ。

ドMでしたのね!


十二支ちゃん達に交代でシモーヌに付いて貰う事にしましたの。

魔法は私が直々に教えて差し上げますわ!

可愛い弟子の為ですもの。

心を鬼にして鍛え上げますわ!


一個師団を潰せるくらいには仕上げませんとね!



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