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大聖女エルサーシアの遺言~とんでもヒロインの異世界漫遊記  作者: おじむ
第三章 ラブ・イズ・ブルー
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*第83話 マザー・グース

誰が殺したの?コマドリを

私よと言ったのはスズメ

この私の弓と矢で

私が殺したのよ、コマドリを


~イギリス童話詩マザー・グースの歌より


この童話詩ではこの後、コマドリの葬儀の様子が描写され

最後はその死を嘆き悲しんで終わる。


しかし何故にスズメがコマドリを殺したのか?

またその後のスズメがどうなったのかには触れていない。


***


誰が漏らしたの?お布団の中で

私よと言ったのはエルサーシア

あの私の夢の中で

私が漏らしたのよ、お布団の中で


はぁ~~~

泣きそうですわ・・・


そんな目で私を見ないで頂戴な、ルルナ。

今は優しくして欲しいの。

挿絵(By みてみん)


もうすぐ14歳だと言うのにオネショだなんて、

羞恥心で新しい自分に目覚めてしまいそうですわ。


ちなみに私は昇節の日に生まれましたの。


未明みめいに産気づいたけれど正午を過ぎるまで粘ったそうですの。

新しい年の始まりに、新しい命を産みたかったのですって。


下手をすれば死にますわよ?


「もう良いから産みなさい!」

とお祖母様が叱っても、

「今産むくらいなら死にます!」

と譲らなかったそうです。


アドレナリンで脳がビチョビチョですわね。

きっとお鼻から漏れていたに違いないわ!


あぁ・・・そうですわ・・・

今の私の様に・・・

下のお鼻から漏れてしまいましたの・・・


分かっていますの。

何が原因か。


年末が迫るに連れて情緒が乱れていますの。

本来の私は“中の下”ですのよ。


ヘタレですの。


年が明ければカルアンと夫婦になりますの。

形だけではない本当の夫婦に。

扉の鍵をカルアンに渡しますの。


どう言う意味か解りますでしょう?


嫌ではありませんのよ。

愛していますもの。

ただ男性としてよりも家族としての愛情ですわね。


それが変わってしまうのが不安ですの。


現状維持バイアスですわね。

あぁ!これがマリッジブルーですのね!


今頃?


そう言えばルルナから十二支ちゃん達の

シフトの件で要望がありましたわね。

モチツキちゃんとリンゴちゃんが拗ねているとか。


そう言えば聖女の行進の時しか呼んでいませんわ。

まぁ!可哀そうな事を致しましたわ!


「モチツキちゃん!リンゴちゃん!

お出でなさいな。」


キュウ~(逢いたかった~)~~(サーシア~)

シャァ~~~(よ、呼ばれたから来た)シャァ~~~(だけなんだからね!)


リンゴちゃんはブレスレットに、

モチツキちゃんは髪留めサイズに縮小して、

身に着ける事にしましたの。


リンゴちゃんが自分の尻尾を咥えているのが可愛らしいですわ!

“ウロボロス”でしたかしら?

縁起物ですわね。



シモーヌの話ではレジスタンスが様変さまがわりしたとか。

百万人を超える勢いで拡大しているそうですわ。

名前も“デカシーランド民主労働者党”に変わったそうですわ。


「あいつら自分の力だけで大きゅうなったみたいな顔しくさって!

ウチらが占領軍を潰したったの忘れとんちゃうか!

一発ギャ~ン言わさなアカンのんとちゃいますか?師匠!」


「別に放って置いて構いませんわよシモーヌ。

貴方は此方こちらにお出でなさい。

もう身内よ。」


師匠~~~(おおきに~~~)一生ついてきますぅ(もうシモーヌで)~~~(宜しおます~~~)!」


一生は嫌よ・・・


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