*第77話 ズボンの騎士
オバルト王国では一日を48等分して
一区分を“一刻”と表す。
体感的には凡そ30分程度だ。
王都エルベルアントとバルドー帝国の帝都パーリゾンとでは8刻、
更にデカシーランド地方の端とは14刻程の時差が在る。
レジスタンスの闘士スカーレットは、エルサーシアの付き人として
行動を共にする事となった。
エルサーシアとカルアンとスカーレット、
そして御庭衆のスーパーフォーでチームを組んでゲリラ活動をするのだ。
***
「え~っと・・・これ何んですのん?」
ピッチピチのレオタード風のハイレグスーツにベレー帽、赤い裏地の黒マント。
ロングブーツを履いて、銀のサーベルを手にスカーレットが戸惑っていますわ。
「今日から貴方はシモーヌよ!その姿の時は“ラ・ピーヌの星”になるの!」
ふっくらと肩の膨らんだミニのワンピースに、乗馬用のタイトなズボン。
大きなリボンの付いた帽子を被り、赤いマントを翻して私は答えましたの。
「え~っと・・・それ何んですのん?」
「“ズボンの騎士”よ!私はサファイアになるの!」
もちろん愛馬のエドちゃんも一緒ですわ!
「え~っと・・・あれ何んですのん?」
『アカハジ』姿のカルアンと忍者装束のスーパーフォーを指さして、
シモーヌが遠い目をしています。
「仮面の忍者『アカハジ』と仲間達よ!」
何時ものスタイルですわ!
「そして魔法少女ルルナですわ!」
フル装備で至極ご満悦のルルナが嬉しそうですわ!
久し振りの食い込みを念入りにチェックしていましたわ。
とってもエロいわよルルナ!!
「出陣の前に精霊歌で景気づけよ!」
チャララン♪チャッチャ♪
チャララン♪チャッチャ♪
チャララン♪チャッチャ♪
チャララ~ン♪
『飛べ~飛べ~立小便~♪
飛べ~飛べ~立小便~♪
便~と便との飛沫~が~♪
あの壁~に飛~んで~♪
滴る泡つきの沁みになる~♪
尿~の~残~りを~♪
出し切るた~め~に~~~♪
ブル~ンと~ちん~こを~♪
振~る~う~の~だ~~~♪
誰~か~来~れ~ば~♪
逃げ~るわ~た~し~~~♪
もも漏れ~ぇる~♪
漏れ~る尿残り~~~♪』
ジャァ~~~ン♪
「さぁ!行きますわよ!」
***
斥候で八犬士ちゃんを派遣して置きましたの。
なんでも“テロポン”とか言う覚醒剤がヤバイとの事ですので、
そちらの工場を先に破壊しますのよ!
八犬士ちゃんの居る場所をターゲットにゲートを開きましたの。
此方は真夜中ですのね。
「貴方はシノちゃんね!あれがそうかしら?」
「ワフッ!」
まぁ!なんて賢い子なのかしら!
「良い子ね!」
頭を撫でてあげましたわ。
雷撃、爆撃、貫通弾の乱れ撃ちで粉々ですわ!
逃げ出した帝国兵はスーパーフォーが仕留めましたの。
もう一か所くらい行けそうでしたので梯子しましたの。
「あのぉ~ウチ要ります?」
ぼぉ~っと見ているだけでは退屈ですわよねぇ。
「そうねぇ~、貴方にも相棒が必要ですわよね。ボタンちゃぁ~ん。」
「ブヒッ!」
十二支精霊のイノシシのボタンちゃんですの!
「ボタンちゃんに跨って“オォー!ラ・ピーヌ~!”って叫んでね!」
「オォー!ラ・ピーヌ~!やんけ~!!」
シモーヌが颯爽と駆け回って、破壊祭りに花を添えましたの。
「シモブクレェ~!
チチス~ティルゥ~!
ダップンシテェ~!
アカンタレブゥ!ケツクセェ~!
ボンクレェ~ハ!オセイボォ~ン!
オォー!ラ・ピーヌ~~~!!!」
大成功ですわ!




