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大聖女エルサーシアの遺言~とんでもヒロインの異世界漫遊記  作者: おじむ
第二部第一章 私たちの朝
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*第70話 ジェットストリーム

王都では反逆者達の粛清と、国王の葬儀、

王太子アンドリアの即位戴冠、

閣僚人事、ナコルキンの立太子と予定が目白押しだ。

官僚たちは王宮に泊まり込み、寝る間も惜しんで働いている。


侍医長の証言に依りシルベストにはアヘンが使用されていた事が判明した。

宰相が処方しょほうを指示したのだった。


バルドーはアヘンの一大産地である。

アヘンの流通も侵略の手段として有効だ。


キーレント辺境伯は領地に立て籠もり、出頭命令を無視している。

粛々と戦の準備を整えているのだろう。

バルドーの援軍も考慮しなければならない。

ゆっくりと高まる緊張と、にじり寄る死の気配に王都は包まれている。


季節は春と成り、エルサーシアと同級生達は一般精霊師課程を終え、

それぞれの道を歩き始めている。


***


遠い地平線(浪~人~♪)が溶けて(おれは~浪~人~♪)

深まる夜の(大学~に~♪)静寂に(落ちたよ~~~♪)心を安らげますとき(あはぁ~~~♪)

遥か闇の空を(あぁ浪~人~♪)人知れず流れ(おれは浪~人~♪)ゆく気流は(彼女にも~♪)

絶える事の無い(振られた~~~♪)生命の営みを(あはぁ~~~♪)告げております(今日はソロじゃん♪)


これからのひと時(明日もソロじゃん♪)

皆様にお送り(買いに~行こう~♪)致します(ビニールの~本~♪)

カルアンの(おぉ浪~人~♪)叫び声(おれは浪~人~♪)


ジェット(予備校~も~)ストリ~~~ム(落~ち~た~♪)


お仕置きタイムの嬢王を務めますのは

わたくしエルサーシアに御座います。


「これは駄目ですと申しましたでしょう?」

シャンデリアから逆さ吊りにしたカルアンに

ルルナが電撃でお仕置きしますの。

私もムチで百叩きですわ!


「つ、つい出来心でぇぎゃぁ~~~(バチバチバチバチッ)!!!」

挿絵(By みてみん)


私の一番のお気に入りのパンツを寝間着の材料にしましたのよ!

生地が擦り減っていましたわ!

モグモグしましたわねっ!


あれから少しだけ時が進み、殿下はちょっぴり大人になられました。

御身おんみはダモンの預かりと成りましたの。


「僕は強くなるよ!エルサーシア!」

決意を秘めた瞳でおっしゃいましたわ。


解りましたわ。

今は何もせずに見守っておりますわ。

「お気張りなさりませ殿下。」


お子ちゃまだった殿下は、もう居無いのですね。

少し寂しいですわ。

可愛らしゅう御座いましたのに・・・


チャーミィが毎日の様に殿下のお世話を焼きに通い詰めていますわ。

我が家の衣裳部屋を通り抜けて・・・


これは近々に婚約ですわね!


あのハンカチはアナマリア様から私にと頂いた物ですので、

差し上げる事は出来ませんけれど、

お慰めになればと殿下にお預け致しましたの。


いずれ戦になりますでしょう。

貴族の務めとして殿下も戦場に立つでしょう。


必ず生きてダモンにお帰り下さいましね。

その為にお預け致しましたのですから。


ラミア皇女殿下とオレリナ公女様、

マイロ公子様は帝国へは戻らず、

聖騎士を志望され進級しましたの。


コイントのお二人は帰国されましたけれど、

入れ替わりでヤーリティン様が大使館員として赴任されて来ましたの。

花嫁募集の窓口を担当なされるそうですわ。

天職ですわね!


さぁ~てっと!


カルアンのお仕置きはこれ位にしましょう。

ムチの後は飴ですわ。

私は鬼ではありませんのよ。


私の足ツボをマッサージする栄誉を与えて差し上げますわ!



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