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大聖女エルサーシアの遺言~とんでもヒロインの異世界漫遊記  作者: おじむ
第二章 なのに私は王都へ行くの
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*第18話 萌えよカルアン

情報は3つの性質を持つ。

活性・持続性・普遍性である。


活性とはその情報が持つ影響力の強さ、

持続性はその効果の継続力を示し、

普遍性は適用範囲の広さを表す。


また情報が伝播する際に交わされる10種の要素がある。


表相・性質・形体・能力・作用

生因・縁起・結果・応報・同等


情報1単位を構成する変異性要素パラメータである。


この情報構造体を観念的に操作する事によって魔法は発動する。

操作する情報の量は単純な魔法であっても膨大なものとなる為、

人の理解の及ぶ所では無い。


***


いきなりゲートを使うのは、さすがに問題ですので先触さきぶれを出しましたわ。

王都に繋がる街道の一つを王国騎士団と教会の聖騎士様が半日封鎖して

実施の運びとなりましたの。


私が唱える呪文に合わせてマジカルプリンセスのコスチュームを

装備したルルナがステッキを振ると、

大量の綿精霊が湧き出てきて大きなアーチに成りましたの。


「魔法を使う時はこの衣装でないと駄目です!」

と頑なにルルナが主張しましたのよ。

案の定、男性は釘付けでしたわね・・・


パンツに!

挿絵(By みてみん)


アーチの内側がキラキラと光で満たされて、それが収まると向こう側に

お出迎えの人達が見えましたわ。


あら!カルアン叔父様が居ましたわ!

そわそわと落ち着きも無く醜態を晒していますわね。

期待通りですわ!


「あぁ・・・あぁ・・・会いたかったよ。

愛しい姫君、僕のサーシア。」


泣いているのか笑っているのか分からない表情が滑稽こっけいですわ。

片膝を付き私の手を取り接吻せっぷんした後に、

そっと抱擁ほうようして下さいましたのよ。


「私もですわ叔父様!」

私もそっと背中に腕を廻して差し上げましたの。

汗臭いですわぁ~


「僕たちは婚約したのだから“叔父様”では無く名前で呼んでおくれ。」

それもそうですわね。


「承知致しましたわ・・・カルアン。」


はにかみながら伏し目がちに呟いてみましたら、

今度は少し強めに抱きしめて下さいました。

興奮なされて体温が上がったのかしら?

更に匂いますわ。


「まぁカルアン!少しは人目を気にしなさい。

サーシアが恥ずかしがっているわ。」


御心配なくぅ!演技ですわっお母様!


「お久しぶりで御座います姉上。

辺境伯閣下に置かれましても御健勝ごけんしょうでなによりで御座います。」


ちゃんと御挨拶が出来ましたわね!


「うむ、此度こたびは急な話で済まぬ。サーシアの事くれぐれも頼む。」


やはりお父様と見比べると青臭さが際立ちますわねぇ・・・

実際に臭いですし・・・


「おおお任せくらせいっ!

下さいっ!

この命を姫君に捧げまちゅるっ!」


おほぅ!

気持ちの良いくらいに残念なお方ですわぁ~


「君がルルナだね!よろしくねっ!可愛い精霊さん。」


舐める様に太腿を見ていますわ。

敢えて見ない様にするのが紳士でしてよカルアン。


「本当に気持ち悪いですね。」

口に出してはいけないわよルルナ。


「長旅・・・では無いが、疲れているかも

知れぬから休ませてやって呉れないか。」


見かねたお父様がカルアンから私を引き剝がして下さいました。


「あ・・・あぁそうですね!

ミーチェー通りの別邸を貰い受けましたので、そちらへご案内致します。

使用人の手配も済ませて準備万端整えております。

近々改装して新居とする算段さんだんをしておるのですよ。」


まぁ!二人の愛の巣ですわね!

中央教会へも近いですし通学が楽ですわ。


「確か宴会場は200名ほど御招待出来たかしら?」

「えぇそのくらいです姉上。」

なんの宴会ですの?


「では婚約のお披露目は新居でなさっては如何でしょうか?ヘイリー。」


あぁお披露目が御座いましたわねぇ~

王都の貴族のお相手は面倒ですわぁ~


「ん?公爵邸で行う予定であろう?急な変更は御迷惑ではないか。」

お父様の言う通りですわよお母様。


「私にお任せ下さい!どうぞ宜しく!」

スタイリーな発言ですけれど大丈夫ですの?

カルアン・・・



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