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高所恐怖症なのに竜騎士になりました  作者: 矢島 零士
第三章:アルダラン編
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サラが仲間に

「アレク、ありがとう。あなたたちは命の恩人だわ」


 サラは僕とアスカに感謝した。サラの護衛たちも口々に感謝した。


 サラの護衛たちがオーガの討伐証明部位として魔石を採取した。



 オーガの肉もギルドで買い取りしてもらえるのだが、サラたちは持ち切れないという。


「サラ、僕が運んであげるよ」


 僕が魔法でオーガの死体から血を抜き、肉を切り取った。

 切り取った肉は順次、アイテムボックスに収納していく。


「アレク、アイテムボックス持ってるんだ!」


「うん。自分で作った」


 この世界にもアイテムボックスは存在しているが、僕が作ったような大容量のものは珍しい。

 自作したと聞いて、サラと護衛たちは驚いていた。



 オーガの肉を全て収納した後、サラたちと一緒にダンジョンを出て、ギルドに行った。


 僕とアスカが受注した案件について、完了報告し、採取した素材を買い取ってもらった。

 それから、サラたちの完了報告に立ち会う。


 サラは、オーガ討伐で得たお金の全てを僕に渡すと申し出た。


 僕とアスカで全てを倒したわけではないので、全額貰うのは悪い。


「気持ちだけ受け取っておくよ」


「アレクたちがいなければ、私と護衛の者たちは命がなかったわ。受け取ってくれなくちゃ、私の気が済まない」


 結局、僕とアスカは半分だけ受け取った。



 ギルドでの用事が終わり、僕とアスカがサラたちに別れの挨拶をしようとしたとき、サラが

「アレク、あなたにお願いがあります」


「?」僕はサラの顔を見た。


「私をあなたのパーティーに入れてくれませんか」


 サラは真顔で、冗談で言ってるわけではなさそうだ。


「ちょっと待って」僕は隣にいるアスカを見た。


「ご主人様、ボクは賛成だよ」


「サラ、俺のパーティーの名前、知ってるよね?」


「ええ。『アレクのハーレム』でしょ?」


 サラの顔が赤くなった。


 サラはキラールの王女だ、

 『アレクのハーレム』という名前のパーティーに加入することは、家名の恥になる。


「なぜ、俺のパーティーに?」


「私、強くなりたいの。いえ、強くならなければならないんです。あなたのパーティーで活動すれば、もっと強くなれると思うから」


 家名の恥よりも、強くなることが大事ということか。覚悟は分かった。


「分かった。サラ、君の加入を歓迎する。パーティー名は変えよう」



 ギルドでパーティーの登録変更を行った。

 パーティーの名前を『アレクのハーレム』から『西風の拳』に変えた。

 サラは、護衛たちと組んでいたパーティーから抜け、『西風の拳』に加入した。

 サラの護衛たちのパーティーの名前は『サラの護衛たち』になった。


 今後、『サラの護衛たち』は『西風の拳』と行動を共にすることになる。

 ダンジョンでの活動で得た報酬については、基本的に『西風の拳』のものだ。

 ただ、貢献度によっては『サラの護衛たち』にも分け前を渡すことになるだろう。

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