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高所恐怖症なのに竜騎士になりました  作者: 矢島 零士
第二章:軍学校編
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アレク、やらかす

 会社設立のことで祖父と話し合った後、祖父に夕食を誘われた。行先は、モンスター料理で他国にも有名な高級レストラン「ドドンパ」だ。

 ジャンヌ達も一緒にと言われ、僕はブリーズ商会の応接室から瞬間移動で学生寮の自室に戻る。

 既にジャンヌ達は寮に戻っていた。


「俺のお祖父さんがみんなを夕食に誘ってくれたぞ。店はドドンパだ。行くかい?」


 皆、行くと答えた。


 すぐにブリーズ商会の応接室に四人で瞬間移動した。今の僕では自分ひとりだけしか移動できないため、ジャンヌとジェシカはアスカに連れてきてもらった。

 瞬間移動でやってきた僕らを見て、あまりの速さに祖父はひどく驚いていた。



 祖父に連れられて、僕たち四人は馬車でレストランに向かう。

 ジャンヌとジェシカは馬車に慣れているけど、僕は自分で走る方が気楽だ。アスカは馬車に乗るのが初めてとのことで、馬車の雰囲気を楽しんでいるようだ。


 レストランには、先にハクルさんが来ていた。


 食事中に仕事の話をするのは無粋だと僕は思っている。

 幸い、今の仕事の話題はでなかったが、話の流れでハクルさんの前の仕事が冒険者だと分かった。


「ハクルさん、もしかして『銀の指のハクル』ですか!」と、ジャンヌ。


「ええ」

 ハクルさんは静かに微笑んだ。


 銀の指のハクルは軍学校の卒業生だ。

 校内武術大会でバスタオルを武器にして戦い、優勝したことで、軍学校の伝説的存在になっている。


 冒険者となったことは知っていたけど、まさか、祖父の店で働いていたとは!


 僕が作ろうとしているパーティーにハクルさんが加われば、かなりの戦力だ。

 以前の僕なら、思わず、「君が欲しい」とか、挙動不審なセリフをつぶやいてみたかもしれない。

 ジャンヌたちと暮らしている現在は、美人への耐性がついているはずだ、多分。


 それにしても、キレイな人だな。皇太子殿下に求婚されてたって噂だけど、本当かも。

 やっぱり、ハクルさん、ほしいな。


 さっきからジャンヌが僕に向ける視線が冷たいのは気のせいか?

 なんか、ジェシカは笑いをこらえているように見えるし、アスカは何か言いたそうだ。


 とりあえず、何かフォローしておこう。


 次の料理がきた。ミヤザ島の名物料理だ。ミヤザ島といえば、新婚旅行の行先として人気があったっけ…


 新婚旅行かあ、まだ先のことだけど。


「ジャンヌ、新婚旅行どこにする?」


 ジェシカが飲み物を噴き出した。あっ、やっちまったか。


「ご主人さまあ、思念リンクつながってるよ。考えてること、だだ洩れ!」

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