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高所恐怖症なのに竜騎士になりました  作者: 矢島 零士
第二章:軍学校編
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剣術の授業

 軍学校のクラスは一学年につき六クラスで、人数は一つのクラスにつき約二十人。1組から6組までに分かれていて、編成は成績順だ。番号の少ない方が成績上位。


 特待生のジャンヌと僕は1組。ジェシカは使用人枠なのでジャンヌと同じクラス、アスカは僕の使用人枠の聴講生ということで僕と同じクラスになる。

 学期末の成績によって次の学期に属するクラスが決まるが、まだ先の話だ。


 この日の午後の最初の授業は剣術。実技教科は二つのクラスの合同で授業が行われ、1組は2組と一緒に授業を受ける。


 剣術の授業を担当する教官はビルゲン大尉。現役の近衛士官だ。

 僕の見る限りでは、軍学校の受験対策で剣を教えてくれたラー大佐よりも強い。まあ、僕ならば勝てるけど、ケガをさせないのは難しい。


 ビルゲン大尉が型の見本を見せた後、学生が二人で組んで互いに練習する。半端になった学生は、教官が相手だ。


 僕はジャンヌと組み、ジェシカはアスカと組んだ。

 同じ相手ばかりでは変な癖がつく可能性があるので、後で練習相手は変えるつもりだ。


 軍学校に合格した者は皆、受験勉強中に剣術を学んでおり、それなりに強い。それでも各人で技量に差があり、小派閥のリーダーたちは頭一つ抜けている。



「あいつ、強いな」


 思わず、声が出た。見覚えがない顔で、多分、2組の男子学生。


「2組のケイン・ボルツです」


 ジェシカが教えてくれた。ジェシカの情報収集力は、さすがだ。

 僕は人付き合いが苦手だし、ジャンヌはジェシカが雑用をこなしてくれるので、自分で動くことは少ない。


 ドラゴンのアスカについては、人間関係のことで何かを期待するのは間違いだろう。

 アスカは、僕以外の人間には基本的に興味がない。

 それでも、ジャンヌとジェシカには仲間意識があるようで、普段から楽しそうに会話している。


 僕はボルツの方に歩いていき、声をかける。


「1組のアレク・ゲイルだ。後で一緒にやらないか?」


 型の組稽古の後で実戦形式の練習がある。そこで対戦しないかという意味だ。


「了解。2組のケイン・ボルツだ」



 ケインとの対戦は僕の完敗だった。

 僕が魔法を使わなかったこともあるけれど、魔法を使ったとしても短時間で勝つのは難しそうだ。


 ケイン・ボルツ。こいつは仲間にしておきたい。


 後にケインは勇者となり、僕と一緒に魔王を倒すことになるのだが、それは別のお話。

2019年2月21日、クラス名を数字に統一しました。

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