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妻にするなら
結局、ドラゴンが人間に変身したことは誰にも言わず、ドラゴンは自力で元の場所に帰ったことにした。
アスカには、受験生の付き添い人の待機場所として学校が指定した部屋で待つように指示した。
一人で実技試験の会場に行くと、他の受験生の多くが僕を見てビビっていた。
僕がドラゴンを手なずけていたことを受験生の皆が知っているのだろう。
この様子なら実技試験は楽勝だな。
向こうからジャンヌ・パフュームが歩いてくる。
「アレク、あなたとは当たりたくないわ」ジャンヌは微笑んだ。
「君の眼はきれいだな」
ジャンヌの顔が赤くなった。
まずい。自分からフラグを立てにいってどうする?
僕は慌てた。慌てすぎて、つい、自ら深みにはまってしまう。
「つ、妻にするなら、ジャンヌ・パフューム!」
言ってしまった!
勢いでジャンピング土下座しておく。
「展開はやすぎ。あんた、ばかぁ?」
そう言いながら、ジャンヌの目は笑っていた。




