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2.出社
朝になった。
枕元のスマホのアラームを消し、時間を確認する。
6時だ。
あと10分、、
俺は抱きかかえていたプルふわの枕を再度抱え込んだ。
『プルふわ』
自分が抱えているものを確認する。
クリオネだ。
そう、昨夜公園から連れて帰ってきたんだった。
家に着いて風呂に入れてやったところ、とても喜んだ。
「おいおい、池ポチャを必死に回避しようとしてたくせにはしゃぎ過ぎだぞ。」
『にーーー♪』
嬉しそうだ。
ポカリも旨そうに飲んでいたし、水が好きなんだろう。
ここ(風呂場)で飼うか。
俺はクリオネを湯船に残し、眠りについた。
そして今、目が覚めたところである。
寂しかったのだろうか。
クリオネは俺の布団に入り込んだようだ。
ぐっすり眠っている。
「仕方ないな」
見たところ干からびている様子はない。
触るとプルプルもちもちしており、抱き上げるとひんやりしていて気持ちが良い。
俺は会社に行く準備をしながら、昨日買ったポカリをバケツに入れ、部屋の中央に置いた。
風呂場のドアも開けておき、湯船にも水を張っておいた。
心配だな。
今日はなるべく早く帰ろう。
そう思いながら家を出たのだった。