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第48話

<陸軍>

・池田公平陸軍大尉:戦闘九一一飛行隊副隊長

・東海林陸軍中尉:通信電子隊隊長

・田島陸軍大尉:飛行第二二戦隊隊長

<海軍>

・副島弘樹海軍大尉:戦闘九一一飛行隊隊長

・高橋海軍少尉:技術士官、兵装担当

<学徒動員>

・島崎夏美:彗星隊の迎撃管制を担当

・山野いづみ:飛燕隊の迎撃管制を担当

・石岡智子:敵機の位置の連絡担当

・碇奈津子:見方機及び敵機の飛行経路計算を担当

戦闘機の出撃準備が進む中、副島海軍大尉、池田陸軍大尉、田島陸軍大尉及び東海林陸軍中尉の間で、浜松爆撃の情報について最終確認が行われていた。

「東海林陸軍中尉。浜松基地で受領した暗号電文は、本当に正確だろうか?」

副島海軍大尉が問いかけると、東海林陸軍中尉は、

「確かです。あの暗号電文は、GA情報とGN情報(G:「現地」、A:「陸軍」、N:「海軍」)でしたから、確度は極めて高いです。」

「確かに、GC情報(C:民間)には、かつてずいぶん騙されたからなぁ。情報員が、米軍に買収されているのだろう。その点、帝国軍人からの情報は、正確だ。」

田島陸軍大尉は、かつて偽情報に振り回されたことを思い出し、苦々しく言った。

「哨戒船からの情報は?」

副島海軍大尉の問いに対し、東海林陸軍大尉は、

「問題ありません。哨戒船『第三日和丸』の報告は正確で、撃沈相次ぐ哨戒船の中でも古参の生き残りです。ところで、本来帝都防空司令部から正規の連絡が入って来ないのは、なぜでしょう?防砂林電探基地で傍受していたから良いものの。」

一瞬、室内が暗い雰囲気になった。

その時、ノックの音の後、1人の女学生が部屋に入ってきたことに、田島陸軍大尉は驚いた。

「報告します。現在北上中のB29は、22時頃御前崎上空1万メートルに到達する模様。御前崎から浜松までは、すぐです!」

「ん?石岡さんが来たの?碇さんは?」

副島海軍大尉が聞くと、石岡さんは、

「今 碇さんは、迎撃手順の最終検討をしているんです。疾風は加わるし、高橋少尉が勝手に飛燕にも28号爆弾(空対空ロケット)を搭載したから、検討が大変になっているんです!」

石岡さんがプリプリしながら答えると、池田陸軍大尉が、

「飛燕も、敵機火器のアウトレンジから、最初の一撃加えられたらと思い、頼んだのだ。連絡が漏れてすまない。」

「私じゃなくて、碇さんに言って下さい。あとチョコレートも。碇さん、疲れていますから」

石岡さんは、そう言って下を向いた。

「そうだな。ところで、島崎さんと山野さんを呼んでくれないか。田島大尉に紹介しておこう。」

「はい、すぐ呼んできます。」

1分と経たないうちに、3人の女学生が部屋に集まった。

副島海軍大尉が、説明を始めた。

「田島大尉。我が部隊は、各部隊に迎撃管制を行う女性通信士が居る。あまり音質の良くない無線機で、声色を聞き分けるには、女性の方がよいとの判断で、既に実績を出している。右から、彗星隊を担当する島崎さん、飛燕隊を担当する山野さん、そして敵機の位置を報告する石岡さんだ。」

彼女たちは、氏名と担当を言った後、お辞儀をした。

田島大尉は、驚きながらも、

「私の部隊は、誰の管制を受ければいいのか?」

「飛行第二二戦隊は、飛燕隊と同行するので、山野さんの管制下に入って下さい。」

副島海軍大尉が回答し、山野さんが再び会釈した。 


その後、碇さんと高橋海軍少尉も加わり、迎撃方法の説明会議と、飛燕のビックリ装備の説明が簡単に行われた。

駐機場では、爆音が響いている。

彗星、飛燕、疾風。

どの機体も快調、全機出撃可能!


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