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第24話

<陸軍>

・池田公平陸軍大尉:新芙蓉部隊副隊長

・佐久間陸軍中尉:飛燕第一中隊隊長

・東海林陸軍中尉:技術士官、通信電子隊隊長

・伏木陸軍少尉:技術士官、整備担当

<海軍>

・副島弘樹海軍大尉:新芙蓉部隊隊長

・浅田海軍中尉:彗星第一中隊隊長

・高橋海軍少尉:技術士官、兵装担当

・宮藤特務少尉:技術士官、整備担当

<軍属>

・津田忠:日本無線社のレーダー技師

続いて飛燕隊の攻撃である。

佐久間隊長率いる飛燕第一中隊(12機)は、2機ずつペアで6組の編隊で、九七式戦の後上方から攻撃を掛けた。

アツタ三二甲型に換装した飛燕Ⅰ型丙は、Ⅱ型を上回る機動力を発揮する佐久間陸軍中尉のお気に入り。時速650km以上で急降下し攻撃を加える飛燕隊の攻撃の前に、さしもの高い旋回性能を誇る九七式戦も、一矢報いることができず、九七式戦の3人の搭乗員達は、空の通り魔に恐怖した。


 演習後、評価会議が実施された。参加者は、

副島隊長

浅田海軍中尉(彗星第一中隊隊長)

佐久間陸軍中尉(飛燕第一中隊隊長)

東海林陸軍中尉(通信電子担当)

津田技師(電探担当、軍属)

宮藤特務少尉(彗星整備担当)

高橋海軍少尉(兵装担当)

伏木陸軍少尉(飛燕整備担当)

そして、

九七式戦 搭乗員3名(陸軍浜松基地から飛び立った、敵役)

である。

それと、お茶くみとは明らかに異なる数名の若い女性・・・・


「さて今回の演習の総評だが、今までで最も高い戦果をであったと思うがどうか?」

副島隊長の発言に、九七式戦の搭乗員からすぐ異論が出た。

「確かに陸軍の飛燕隊は、見事な一撃離脱で我々をしとめました。しかし海軍の彗星隊は、接敵すらできていなかった。やはり爆撃機による迎撃は、無理があるのではないか?」

発言した九七式戦の搭乗員の他の者も、頷いた。

その時、高橋海軍少尉が1枚の引き伸ばした写真を机の上に広げた。

「この写真は、彗星第一中隊隊長機の写真銃の物です。鑑定の結果、1000m前後の距離で二八号爆弾を発射したことが分かりました。そうなると、数秒後、120発の二八号爆弾が九七式戦の周囲で爆発したことになります。3機程度の編隊ならせん滅されていたでしょう。ちなみに みなさんは、彗星隊を肉眼で発見できましたか?」

「いいえ、1度も見ていません。」

「つまり彗星隊は、敵の誰にも見つからず、敵編隊のせん滅に成功したのです!」

撃墜された多くのパイロットは、敵の存在を確認できず、いつの間にか撃墜されているという。3人の九七式戦の搭乗員は、その事実を知っているが故、ぐっと押し黙った。


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