20111229:戦争を知らない私(1)
タイトルから想像されるように、シリアスな内容でいきたいと思います。
書く側のボリュームが大きいので、何回かに分けていきたいと思います。
もともとは、夏にやりたかったものなのですが、整理が付かずにズルズルきました。場合によってはR-15にかかる内容になるのかもしれません。そういう表現を使うつもりはありませんので、内容的にです。
私は現在34歳。
日本の戦争というのは『過去の事実』であり、また外国での戦争はテレビ通じてしか知りません。
こういう認識をしているのは、たぶん私だけではないでしょう。
直接戦争を知らない人は、きっとこんなものなんじゃないかと勝手に思っています。
記憶の風化、経験世代が少なくなる状況に、これでいいのか? と、投げかける人がいます。確かに日本人は平和ボケしてるんでしょうね。実際私もそうです。
知っていれば、もしもの時に役に立つのか? っていえばそうでもなくて、事実を事実として後に伝える事しか出来ないんでしょうね。
私が小さい頃は、戦争に行ってきたおじいさんがそこら辺にいっぱいいました。友達のおじいさんは耳の辺りに銃弾が埋まったままだったらしいですし、戦争中の怪我で手足が不自由な人もいましたし。
うちの祖父だって戦争に行っています。中国に行き、シベリアに抑留されたみたいです。みたいですっていうのは、はっきり訊いた事がなくて…私が生まれる前に脳溢血で半身麻痺状態なんで、会話ってきちんと成立してなかったんですよね。それ以前に興味を示してなかったんですが。
少ないんですが写真は見ました。軍服で銃持って数人で座って笑っているものや、チャイナ服着てるもの、後はお土産用らしい観光地の写真(絵かな?)、後はタバコのパッケージがキレイに貼ってありました。
まだ初期の頃で、軍部や政府の意図なんでしょうが、戦争をイメージするようなものではなかったです。
子供の頃は、体験を訊ける人がたくさんいたんですよね。辛い経験なので訊いていいものかどうかっていう所もありますが。とにかく、チャンスは逃したんだなって、今更ながらに思っています。
…と、実はここまで前置きです。
本当に書きたいのは別の人の話なんですよ(^^;
以前にも書きましたが、私には祖父母が6人います。父方、母方、そして父の養父母に当たる、私が育った家の祖父母です。上記の祖父は、私が育った家の祖父の事です。
6人ってのは、普通より多いんですけど、でもその半分は生まれる前に無くなっているのでチラッと写真を見た事があるかな? って程度しか知りません。
で、今回の話で取り上げるのは、父方の祖父になります。
祖父は戦地で亡くなりました。
終戦の年、父が極幼い頃なので、父の記憶にも残ってません。
そのせいか、あまり詳しい話を聞いた事も無く、伯父の家の仏間に飾られた写真を見上げる位でした。
聞いていた事は、勉強がよく出来たという事と先生になりたかった。という事くらいです。しかし、先生になる夢は叶っていません。
えーっと、小学校の中学年位だったでしょうか? 下校時に道の脇で休んでいたおじいさんに会いました。挨拶して通り過ぎようとしましたが(出会った人に朝は「おはようございます」帰りは「只今帰りました」と言うものだと指導されていました)何故か話しかけられました。
「あんたぁ、どこの子や?」
そう問われたので答えると、田舎の事、世間は狭いので父の養子関係もご存じです。
「儂はあんたのおじいさんと同級生だったんで。」
と、思わぬ所で祖父の話を聞く事になりました。
そのおじいさんの話でも、頭が良かったと言われました。そしてさらに、解らない所をよく先生に質問し…納得するまでやったんでしょうね、長くて授業が終わらなかったそうです。迷惑だったらしいです。まぁそうでしょうね。(^^;
おまけに先生の都合が悪い時、先生の代理で授業をやった事もあるそうです。何者ですか!? うちの父も、高校の先生から「先生みたいな人ですね」って言われた事がありますが…やっぱり親子って事ですかね。(何か違う)
あとは相撲が強かったらしいです。
でも、たぶん背は低かったんじゃないかと思ってます。父も伯父も高くはないですからね。158cmの私と大して変わらないので。
2年前の夏に、伯父が祖父の年表の額を作りました。
この事が私がこういう事を考え始めたきっかけです。しかし個人の年表って、色んな商売があったものですね。
確認のためのコピーと、整理をしていて出てきた戦時中のハガキに、病床の祖母の走り書き。
えーと、祖母も早くに亡くなっているんです。父が3歳の頃、結核で亡くなったそうです。
話が少し逸れるんですが、私の母も小学校の中学年くらいの時に母親が亡くなってるんです。皆でこたつでうたた寝してて、起きたら亡くなってたっていう突然死。糖尿病だったんじゃないかなって、聞いたことがあります。
……本当にね、両親の事思うと、自分はどれだけ恵まれてるんだろう? …って思うんですよ。きっと迷惑だろうから言いませんけどね。
逆にめいいっぱい長生きして下さいって感じですよ、もちろん。
あ、話戻します。。
生まれた年から亡くなった年まで、結婚や子供が産まれたっていう個人的な事から、戦争に出兵した記録が載っています。
2年前は「ふーん、そっか」って、眺めただけでした。えーと、分からない事が多過ぎて…。(^^;
まず今はもう使われていない漢字が読めない。所属部隊も羅列されただけでは分からない。
軍隊の組織を知らない人間が見ても、書いてある字を読むしかなかったんですよ。いや読めてもいなかったけど。
で、今年の夏にまた父がそのコピーを出して来たので、今度は書いてある事を解読してみようと思い立ったんです。
でも、それは次回で~。