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20110601:そういえば雨ですね

6月1日。

この日が雨なのは、何か嫌です。


中学1年の時の同じ日。

同じクラスの同級生が一人事故で亡くなりました。

その日も雨で、部活を終えての帰り道、急な下り坂の途中で濡れた落ち葉で滑り転倒。

そして、坂を上がってきた車と衝突・・・という事でした。


野球部のユニホームをやっと渡され、一度も袖を通す事はありませんでした。

車を運転していたのは、同じ学校に通う2つ上の先輩の父親です。

誰が悪い?

雨、下り、タイミング・・・きっと運が悪かったのかもしれません。

でも確実に一人いなくなりました。


夜に連絡網で回ってきたその知らせに、驚きはしましたが、

薄情な私は、中学からの人の名前と顔がまだ一致しておらず、

というか、某話で書いた、名前を覚えるのが苦手なのは実話です。

写真を見ながらえーっと、この人か、この人。

って、ふざけてんのか?って感じだったのですが・・・

翌日、ちゃんとした友人である人達の悲しみは凄かったです。

そして担任の怒りにも似た、悲痛の姿。

・・・これは忘れられません。

卒業までずっと、彼の机は置かれました。

その後、石碑も置かれました。

卒業してその次の命日と、成人式の後、皆で彼の家に行きお墓に参りました。

正直私は、その場にいるのが申し訳ない気がしました。

そういえば、彼の部屋はそのままで、自転車も綺麗に修理して置かれていました。

その自転車は、一度親戚に譲られたそうなのですが、何故かパンクして使えず、

また彼の元に戻されたそうです。


という重い話から始めましたが、

今日は「そういえば」でもう一ついってみよう。


そういえば、ペロー童話集を古本で買ってたのを思い出し・・・というか、見つけ(笑)

はい、忘れておりました。

以前からタイトルだけ知ってて、内容を知らなかった「親指小僧」を、やっと読みました。

お話の中で、ラベルの「マ・メール・ロア」の曲出して、ずっと気になってたもので。

出だしのクルクルした感じが納得出来ました。


ヘンゼルとグレーテルのように、食い扶持を減らすため、7人の兄弟まとめて森の中に捨てられてしまう話です。

しかし、未熟児(だから親指みたいに小さいという表現らしい)で、出来損ないと思われた末っ子の活躍により、難を逃れます。

拾った小石を道すがら落として歩き、それを辿って家に帰ります。

曲は、この辺りのイメージなんでしょうね。

しかし、両親のもとに、人に貸していた金が戻り余裕ができると、子供を捨てた事を後悔します。

が、親が取るのは肉を買って来てご馳走を食べるという行動。

そこに子供達が帰ってきて歓迎され、残り物を与えられます。

が、金が無くなると、再び捨てられてしまいます。

しかし、今度は石が用意出来なかったので、パンで代用しますが、それは小動物に食べられてしまい、

道が分からず戻る事が出来ません。

しかし末っ子は頑張ります。

一夜の宿を頼んだ場所が人食い鬼の家でも、鬼を騙して逃げ、何とか家に帰り着き、

おまけにその後、人食い鬼が溜め込んでた財宝を全部せしめてしまいます。

その金で親兄弟に公職の地位を買い与え、自分はその才覚で王様に取り入ったという、

なんかファンタジーから、いきなり現実的な終わり方されました。


何ていうかね、時代背景考えると分からなくもないんですが、どうしょうも無い親だな・・・って、

それでも、子供は必死に親の許に帰ろうとし、おまけに家族を楽にしてやろうとする末っ子に、何だかやるせない気分になりました。


あと、これはイマイチ美談ではないので、日本では途中で話が変わってしまうだろうなーとか、文化の差も感じました。

義とか智とか孝とか悌の要素は確かにあるんだけど、何か違う。

日本だと、まず子は捨てない。

財宝はせしめますが、これまでの親への恩に報いる形ですよね。

でも、親指小僧は親の愛情が薄っぺらく感じる。

親兄弟から疎まれて育つのですが、それでもこのラスト。

絶対性格歪むと思うんだけどな(笑)


シンデレラにも共通の部分がありますよね?

ペロー童話集にも「サンドリヨン」って名で載ってましたが、義理の姉達に虐げられても、

一生懸命尽くしています。

おまけにラストは、姉達はこれまでの仕打ちをサンドリヨン詫び、サンドリヨンはサンドリヨンで、

姉達を宮殿に住まわせ、大貴族と結婚させた事になってます。

アンデルセン版では、継母が焼けた鉄の靴を履かされ、苦しむ様を妙なダンスだと物笑いにする

(王子の)性格の悪さが出てて、そっちの方が納得出来るんですけどね。


え?

私のが性格悪いって?

昔の話って、結構そういうシビアなとこあるじゃないですか。

なのに、美しく優しく賢いものは、苛められようが、しいたげられようが、そのまま真っ直ぐでってのは

何となく逆に歪んでるような気がします。

それが、教訓?

・・・うーん、何かさ、少し理想主義で、作為的過ぎると思うな。

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