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あーかい部! 〜部室棟 乙女の干物 集まりて 怠惰を極め 綴るは実績 電子の海へ あゝあーかい部〜 47話 バケモノ

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。






池図女学院部室棟、あーかい部部室。




「う〜ん……、」




あさぎは1人、机におっきな本を広げ悩んでいた。




「おうおう、どうしたんだいあさぎちゃん?」




きはだ入室。




「いやあ、『妖怪』って何者なんだろう……って思ってさ。」


「妖怪じゃないのぉ?」


「まあそうなんだけど……なんて言うかさ?オバケと妖怪はイコールではない……みたいな話。」


「なるほどなるほど、ヒューマンが人類でサピエンスみたいなお話だねえ……。」


「ま、まあ……?」




あさぎはつっこみを放棄した。




「それで妖怪図鑑を、ねぇ。……買ったのぉ?」


「まあね。」


「なんだっけ……ええっと、むらさき?」


「そうそう。」




『むらさき』はあさぎの家を挟んで学校と反対側にあるちょっと大きな本屋さんである。




「行き着けてるねぇ〜。」


「あそこの店員さんはサービスが良いからね♪」


「エッチな本のタイトル朗読させるのはサービスなのかねぇ……?」




あさぎが『むらさき』で本を買うときは、お気に入りの店員さんに本のタイトルを確認させている。




「それはそうと、あんまり挿絵可愛くないんだよねこれ……。」


「流しよった……。」




きはだが図鑑を覗き込むと、広げられたページには細部まで手描きで描き込まれたようなしわしわでおどろおどろしい画風の妖怪とその解説が記載されていた。




「……あさぎちゃんこういうの好きじゃなかったっけぇ?」


「いや?」


「よく観るク……B級映画に出てくるのもこんな感じじゃない?」


「あれは……ほら。クリーチャーだし。」


「よくわかんないなぁ……。」


「いやいや!あっちはロケットランチャーとかで頑張れば倒せそうでしょ?」


「この本の妖怪も爆散するんじゃない?」


「する…………かなぁ?」


「するする〜。」


「いやあ、でもオバケとか幽霊って透けるイメージあるからなあ。」


「本とか投げられても痛くはなさそう。」


「透けるからなあ……。」


「見事腹に命中すれば10点!頭を通り抜ければ50点!」


「積極的に狙ってる……!?」


(たた)られそうだけどねぇ。」


「ああ、そっか。」




あさぎは何かを思い出したかのように、手のひらに拳をポンと置いた。




「クリーチャーとの違いは『祟り』か。」


「妖怪は祟るもんねぇ。」


「物を粗末にしたり殺すと化けて出てくる……みたいな感じだよね。」


「『うらめしや』だしねぇ〜。」


「恨まれるようなことしなきゃいいのか。」


「それは妖怪に限らないかなぁ……。」


「そうそうきはだ。」


「なんだい藪から棒に。」


「腕出して?」




きはだはあさぎに言われるまま、血液検査を受ける患者のように腕を出した。




「えいっ。」




ペシっ……!




「…………。」


「あれ?」


「……なんだいこれは?」


「しっぺ。」


「…………、」




きはだは無言であさぎの片腕を手繰り寄せると、




「しっぺ返しじゃぁぁあッ!!」




ベシ……ッッ!!




「いぃっっったぁぁあ!?」




あさぎは痛さのあまり、涙がちょちょぎれた。




「何すんのさ!?っていうかなんでしっぺがちゃんと痛いの!?」


「しっぺはコツがいるからねぇ……。」


「だからって本気ですることないじゃん……!」




あさぎはいじけた。




「……でぇ?あさぎちゃんはなんでしっぺしたのぉ?」


「……祟りで思い出したけど、『しっぺ返し』ってあるじゃん?」




あさぎはきはだと目を合わせなかった。




「『手痛いしっぺ返しを食う』とか言うもんねぇ。」


「……痛いんだけど。」


「いじけない、いじけない。きはだちゃんが痛いの痛いの飛んでけ〜してあげるから。」


「…………、ん!」




あさぎはむくれつつも腕を差し出した。




「痛いの〜、痛いの〜、




きはだがあさぎの腕にそっと手を添えると、




「こ☆

「ッ!?」




きはだは突然人差し指と中指だけをピンと伸ばし、




「こ☆




大きく振りかぶった。




「だァァァァアアア!!!」


「させるかぁぁああ!!!」




ガシィ……ッ!!




2人は掴み合いになった。




「な、なにをしているんだいあさぎちゃん……ッ!?せっかく痛いの飛んでけしてあげようとしたのに……!」


「だったら『ここ』以外に飛ばしてよ……ッ!!」


「いいから黙って食らってみな……!?飛ぶぞ?」


「痛みじゃないもの飛んでるよねえそれ……ッ!?」


「うるさいねぇ……!人を呪わば穴2つだよぉ……ッ!」


「3つ目掘るな……ッ!」




「えいっ。」




あさぎときはだが取っ組み合っていると、部室に入ってきた白ちゃんが2人の顔面を鷲掴みにして組み伏せた。




「「キュウ……」」


「っったく何してんのよ……?」


「「……だってあさぎ(きはだ)ちゃんが!」」


「両成敗すっか……?」




白ちゃんは2人の目線の高さで両手をワキワキさせた。




「すみませんでした……ッッ!!」




両成敗☆








あーかい部!(4)




あさぎ:はあ……投稿完了


白ちゃん:テンション低いわね


きはだ:誰のせいだろぉね?


白ちゃん:お顔を刺激したらテンション上がるかしら?


きはだ:くぅ……ッ!

あさぎ:バケモノが……ッ!


ひいろ:だいたいわかった


あさぎ:さっすがひいろ


白ちゃん:待って濡れ衣じゃない?


きはだ:せんせーがいじめるの


あさぎ:せんせーこわーい


白ちゃん:おいこらクソガキども




ひいろ:いや、何してるんだよまったく……


あさぎ:妖怪とクリーチャーの違いについて考えていただけだが?

きはだ:だが?


ひいろ:寝る


きはだ:えええええ構って構って構って〜!

あさぎ:構ってくれないと夜しか寝れないんだけど


白ちゃん:そのまま健康でいなさい


ひいろ:そもそもワタシはオカルトの類は信じないからな……

ひいろ:頼んだ白ちゃん


白ちゃん:なんで私!?


あさぎ:おいでおいで

きはだ:おいで〜


白ちゃん:なんか引き込まれそうなんだけど


ひいろ:自慢の塩で殴り倒せば良いだろう


白ちゃん:それもそうね♪


あさぎ:くぅ……ッ!

きはだ:バケモノが……ッ!


ひいろ:結局そこに落ち着くんだな

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