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48.脈視


──座標のズレ。


一度、元の世界で欠陥(チャンク)として見たことがある。

それは“人間”とは到底呼べない、二足歩行の“何か”だった。


確か、あのときもこんな感じだった。

師匠の魔法で具現化された本体を倒すのが目的で、

俺はただ必死に喰らいついていた。


まだ経験も浅く、知識も足りなかった。

やっとの思いで覚えた〈脈視(ミャクシ)〉に救われた戦いだった。


その感覚を──思い出す。


目が熱い。

奥の方で何かが焦げるような痛み。

普段は使わない“MP”のような力が、じわりと削れていく。


光が走った。

視界の端で、青白いウインドウが淡く開く。


 [Skill:脈視(ミャクシ)]

 [SkillRank:✗]

 [未知の視界──見えないものを見る力]


まるで世界の膜が剥がれ落ちるように、

何もなかった空間に“脈”が浮かび上がる。


脈は、血管のように波打ち、

右肩、左脇腹、左足首を中心に淡く光っていた。


それは、元の世界で見た欠陥(チャンク)が蝕んでいた箇所と、まったく同じ。


(……つまり、こいつもチャンクを身体に取り込んでいる。)


誰の仕業かはわからない。

無理やりか、それとも自ら望んでか。

どちらにせよ──手強い。


右肩の部分に意識を集中する。

先ほどの攻撃で確かに当たった箇所。

そこだけ、脈が薄く──欠陥(チャンク)の濁りが弱まっていた。

誤字脱字があったら報告していただけると幸いです。

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