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魔法使いクラスの忍者先生  作者: メバ
魔法使いクラスの担任
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第24話:手合わせをしよう!

「新人君さぁ、ちょっと相談があるんだけど〜」

ニッコリと笑ったスミス先生が、そう言いながら心太へと歩み寄る。


あら。彼、先日のことは根に持っていないみたいね。

(本当だね。でも、こっちからも改めて謝らないと)


「良かったら僕と手合わせしてよ。こっちもさぁ、立場上あのままだと色々と体裁悪いんだよねぇ〜」


(前言撤回。めっちゃ根に持ってるみたいだよクー)

私にいわないでくれないかしら?


「いや、手合わせと言われましても困ります」

「そんなこと言わないでさ〜。君は忍者なんだろう?忍者と言ったらやっぱ戦ってるとこ見てみたいじゃないさ〜」


「それは興味がありますね」


心太とスミス先生のやり取りに、割り込んできた人がいるみたいね。


「げ、校長」

スミス先生の言う通り、割り込んできたのは整校長のようね。


「整校長、よろしいのですか?」

その校長に斎藤ちゃんが嚙みついた。嚙みついたっていう表現がぴったりなくらい、斎藤ちゃんったら校長を睨んでいるのよ。


「えぇ。本日理事長は不在ですが、不在時の権限が私が預かっております。私自身、忍者の存在は理事長から聞かされて初めてその存在を知りましたが、まだまだ知らないことばかり。聞けば諜報や戦闘に秀でた存在であるとか。戦闘ということであれば、その力を見るのにスミス先生はまさに適任。是非とも小嵐先生のお力をお見せいただきたいところなのですよ。どうでしょうか、小嵐先生?」

「えぇっと、スミス先生が適任というのは?」

心太の疑問に応えることなく、整校長は斎藤ちゃんに目を向ける。


「斎藤先生、我々魔法使いの存在意義と、スミス先生のことをお話しして差し上げなさい。その間に私は、2人が手合わせしても大丈夫なようにこのグラウンドを整えましょう」

(あ、もう手合わせすることは決定なんだ。っていうかさっき、『どうでしょうか』って聞いたよね校長!?あれ何の意味あったの!?)


心太、完全にツッコみに逃げちゃってるわね。


もちろん心太の心の中でのツッコみなど聞こえていない整校長は、その場を離れて何やら魔法を使っているみたいだった。

まぁ、何をやっているのかは私にもわからないけどね。


「はぁ~~~~~」

そんななか、整校長から指名を受けた斎藤ちゃんが、またしても深いため息をつきながら心太の方へとやって来た。


それと一緒に、犬飼君と吉良君もこちらへ来てくれたみたいね。


剛力君は、

「スミス先生!あんな奴、やっちゃってくださいよ!」

と親しげにスミス先生の方へと駆け寄っているわね。


残りの女子はというと。

華ちゃんは、興味なさげに、今は爪の色を変えているわね。

朧ちゃんは、またクマのぬいぐるみと話しているみたい。

唯一ユリアちゃんは、2人の手合わせに興味があるのか、じっと2人を見比べているようね。


心太、人気ないわね。


(うるさいよ!)


「こ、小嵐先生、大丈夫ですか?」

「忍者の戦闘、確かに興味はありますね」

犬飼君と吉良君が、心太へと声をかけているなか、


「説明、聞きますか?」

斎藤ちゃんが心太へと雑に問う。


(いやほんと雑だよね)

あら、心太もだんだんと斎藤ちゃんの対応に慣れてきたみたいね。


(慣れたんじゃなくて諦め始めてるだけなんですけどね!!)

私に怒っても意味ないじゃない。

ほら、それよりも斎藤ちゃんに返事した方が良いわよ?


(分かってるよ!!!)

私に毒づきつつ、心太は斎藤ちゃんに笑顔を向ける。


「はい。お手数ですかよろしいでしょうか?」

「はぁ。では手短に」

短いため息と短い言葉のあと、斎藤ちゃんは話し始めた。


「我々魔法使いは、人の生活を豊かにするために存在していると言われています」

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