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第一話 一文無しの駆け出し冒険者と二流魔法使いの邂逅(Ⅰ)

一応描写とか、考えては居るんですけれど…。心理描写、情景描写、人物描写に状況描写それに第三者視点で映すか一人称で映すか、それの区別の仕方が難しいのが現状です。完結までに少しは上手くなれたらいいのですが。

 異世界に転生するとして、目覚めはどのようなモノを想像するだろうか?記憶の保持を望んだのだし、前世とも言える記憶を保持したまま、そして最後に姿のまま異世界での新生活が始まるのだろうと、創作物であればそうだったと思われた。前世という確証も証拠もない自分が考えられるのは、そうであった気がするという事のみ。

「そうであれば、どれだけよかったか…ほんとーに…」

 少しだけ防刃性の高そうな衣服を身に纏う赤髪の青年が嘆き、曇天の日故に気分が落ち込みやすい日だからこそ、トボトボと道の隅を進む。自らはこの世界の中心なんかではなく、脇役なのであると理解しての行動と言う事にしておいて、ただひたすらに街の外へ歩みを進める、脇役は脇役らしく森で散る運命なのかもしれない。

 想像していた異世界転生とは少し違って、青年に待ち受けていたのは文字通りの転生であった。魂をなんと定義するか、そもそも心とは?などとそんな難しい話題は捨て置き、男女所謂アレとソレ、性的なという名のアレによって着床した一つの遺伝子の塊が、母体ですくすくと育ち、臨月を迎え母体から産み落とされる、生命の神秘という名のソレによって青年は幼児として産まれ出でた。それが約19年とちょっと前の事である。

「女神さまぁー、記憶の戻り方がアレじゃあ精神おかしいのかと勘違いするよぉー」

 天を仰ぎ、遠い銀河の向こうに居るであろう女神へと嘆く。青年の嘆きは詰まる所こうだった、前世の記憶というモノは間違いなくあった。今この場に居る自分以外、この場に居ない誰かの記憶が一日事に入ってくる、例えるなら同じ成長を二度味わうような感覚だ。

 けれどその記憶はこの世界の記憶でも無いし、ましてや自分の顔とは全く違う別人だ、個人的な感性になってしまうが、今の自分の方が少しだけ顔が良いと自負している。

 両親にも話した事があるが『感性豊かな子だねぇ』と生暖かい目を向けられた事は、昨日の事の様に思い出す事も可能だ。ただ年月を追っていくにつれて、違和感は拒絶反応へと変貌した、自分の様な別人が自分と同じ様な感性で、見た事も無い世界を生きている。まるで自分が二人いるのに、けれど重大な何かが噛み合わない、そんな事を考えている内に両親が死んだ。ここは魔法の世界、前世ではあり得ない様な事が起こる場所だった、例えばいきなり地中から人間の一人くらい一口で飲み込めそうなムカデが出てきたり、それこそ厄災とでも言いたくなるような前世ではあり得ない現象が起こる世界だった。

 父はその巨大ムカデに胴体から上を食われて、母は突如起きた局所的な竜巻に巻き込まれて行方知れず、まぁ生きてはいないだろうというのが住んでいた村の総意だった。

「寂しいねぇ、両親が自分より先に亡くなるなんて経験は味わった事なかったから…」

 ホロリと青年の頬に雫が流れる、幸いにもこの空模様のお蔭か小雨が降ってきて、道端でいきなり涙を流し始めた変な人には見られないだろう、多分。

 両親の突然すぎる死というモノを味わって、ここからは自分一人で生きていかなくてはならないという状況になって、気味の悪い記憶の事を考えずに済んでいた。最低限の食料補給に、井戸から水を組み上げ、両親の持っていた品々を売りながらなんとか暮らしていく毎日、満足なんて出来なかったし、自分が何の為に生きているのか分からなかった。

 そしてその日はやってくる。冒険者というモノを昔目指していたらしい父の書庫にあった魔法の本を最後の記憶として読んだ後、その本を売ってこれからの人生さてどうしたモノかと思いながら本を売って、そこそこの値が付いたのを喜び自宅に付いたその日こと。

 違う自分らしき人間が死んで、きっとこれ以上美しいと思える人は居ないであろうと思える程の神を自称する女性との対話を聞いた、というよりは思い出した。

 そうしてなんやかんやあってもう自宅では住めなくなり、小さな村と言う事もあって働く宛ても無い、そんな中最後の望みとして死ぬ可能性もまぁ低くはないが、このまま野垂れ死ぬよりはマシかと考えて、冒険者を始めると決心したのがついこの間。

 意気揚々と少し大きな街へ出て、冒険者らしく仲間を募集している所は無いかと探しに来たものの、残念ながら自分は冒険者として下の上程度の人間らしく、そして辺境育ちという事もあったり、そもそも種族がただの人と言う事もあって、誰にも相手にされなかったのであった、ちゃんちゃん。でも心優しいおっちゃんが一つ依頼を紹介してくれたよ。

「『ただの人が冒険者?それに魔法も碌な魔法が使えない、そんな奴野垂れ死ぬだけだ、田舎に帰りな、ギャハハハ』じゃっねーよ!」棒読みで青年は言われた言葉を口にする。

 地面を蹴とばし砂ぼこりを巻き上げる、通行人が居なく憂さ晴らしをするのには絶好なタイミングだったから、笑われる事に怒りを覚えている訳ではない、常識知らずに常識が無いと馬鹿にした事を怒っている訳ではない、会話すら成り立たせる事のできない自分の無知さに腹が立つ、そもそも冒険者なんかにはならずに普通に生活する気でいた。両親健在の時から、辺境の田舎らしくその場凌ぎ的な生活だったが、それでも十分に幸せだったから、不便さがありながらも魔法の少し触れる程度の生活、その生活に満足していたのだ。

「と言ってもあのままじゃ野垂れ死に以外の道が無いのも実情ではあったなぁ…」

 その場凌ぎに農業をして、その場凌ぎに穴を掘り探掘の仕事をする、あの小さな村では貨幣なんてものは存在せず、物々交換で互いに助け合うそんな村であった。ただそんな村だからこそか、それともそれ故か、村はどうしようも無い程に貧しく助け合う精神があったとしても、親を失い親戚も居ない子供一人を賄う余裕などある筈も無かった。

 故に、大量の遺品をなんとか遠方の街まで売りに来て、世界で使える貨幣を溜め、知識も無くとも申請をすれば一応資格はくれる冒険者ギルドに入り、そして冒険者としてやっていくための装備を買う必要があったのである。財布を振るっても出てくるのは、塵の一つか二つ、貨幣などありはしない。知識も無く、腕も無い、空っぽまるで自分の様な財布。

「とりあえず、頑張ってみましょうか、初日にして初依頼、幸先だけなら随分といい」

 空模様は通り雨から晴れ模様、スッカスカな財布の様な心から、少しはやる気を出して野兎のお肉集めという初依頼、せめて今日一日凌げる宿に泊まる位の金になる事を祈って、いざ街の外へと出陣し、そろそろ20歳という節目が見えてきた男が一人闘志を燃やす。

 襲われても誰も助けてくれない、死んでも誰も悲しんでくれない、冒険者とはそういう職業と申請した時に言われたのを思い出す、けれどそんな物騒な言われ方をしたが森は平和そのものであり、花が咲き誇り、優雅に蝶が舞い、蜂が蜜を吸い、小動物が野山を闊歩する、その景色は平和そのもの。人間が開拓を行わない自然と言うのは何処まで綺麗で素敵なモノである、この花畑で横になるのはさぞ気持ちよかろう、それができないのが辛い。

「えーっと、野兎、野兎、顔の絵しか渡されていないけれど、可愛い兎さんかな?」

 顔はとても可愛らしい野兎で、こんな野兎を食料とは言え殺めるのは可哀そうな気もする、まぁこの資金ギリギリで変えたナイフ一本では、可愛い野兎を殺すのがやっとだろう、それこそあの時、父を襲った巨大ムカデの様なバケモノでも無ければ奥の手も含めて、どうにか倒せるだろう、なぁに可愛い野兎なら両親が自分に説いた良心の呵責というモノが働くかもしれないが、どこまで行ってもこの世は弱肉強食なのだから、野兎なんて平気。

「へい…き?」

 その直後である。地面が揺れた、否地面そのものが浮かび上がり隆起しているのだ、自分がちっぽけな人である事を知らしめる様に、自然現象に抗う術は無いと言わんばかりに、体を揺らし、その場に立つのもやっとと言えるこの状況に置いて現れたのは野兎だった。

「野兎だよな?さっき見た絵と同じ顔をしている…よな?」

 思っていた野兎より幾倍もデカく、そして思っていたより更に可愛らしい野兎がそこには居た。広大な大地よりちっぽけな自分と、そのちっぽけな自分より更に小さいと思っていた野兎は、自分よりも巨大な図体をしていた。

「馬鹿たれ、これが初依頼?馬鹿じゃねーか死ぬだろ、常識的に考えて」

 こちらを認識した野兎は、一人であれば簡単にプレスできそうな大きな前脚でこちらを踏み潰そうとする。こちらの武装は想像していた野兎を狩るには十分なナイフが一本、どう対処するべきかと悩む時間も無く、ただ一先ず攻撃を避けるそれだけを意識する。

 大きな地響きが体の芯を震わせるように襲う、明らかにヒトが倒せる敵ではない、これが本当に初心者がやる依頼というのであれば、多分多くの人は冒険者に向いていない。

 だけれども、明日生きる路銭すらないのであれば、その命を賭けるにたる物事ではある、

もし倒しても怪我で動けなくなって野垂れ死ぬかもしれない、そもそも倒せないかもしれない、そんな事を考えるのであれば冒険者の申請なんてしていない、だから。

「死んだ時は死んだ時、そのときゃ運命として受け入れる!」

 野兎はその巨体を地面に打ちつけるようにして、宙へ舞う。きっと着地した時が一番の衝撃を受けるだろう、けれども着地してこちらをもう一度視認しようとしたその時が一番の好機、ここは魔法の世界、ならば空を飛ぶことも可能、火を出す事も、水を出す事も、木々を生やす事だってきっと可能だろう。けれど今の自分に出来るのは、いつの日か父の部屋で見た事のあるただ一つの魔法のみ『魔力放出魔法(ギブオール)』魔法を使う為には体内にある魔力を使うらしい、それを起こる結果に変換し、顕現させるのが魔法というモノであった気がする。けれどこれはそういうモノではない。変換させ「結果」を現実に顕現させる魔法ではなく、体内にあるモノを体外へ放出するという変換をし魔力をエネルギーとして顕現させる魔法それこそが『魔力放出魔法(ギブオール)』自分が知りうる唯一の魔法。

「『魔力放出魔法(ギブオール・オフ)』」ただ一言、詠唱という名のトリガーを用いて魔法を顕現させる。

 綺麗な淡い青の炎、初めて使った時に抱いた感想だ、魔力というモノは決して目にする事はない、魔法によって顕現したモノは魔力によって現れた真実で魔力ではない、元が魔力であっても結果が顕現したその時には、既に結果として構成されるべきモノに変換されているからだ、だからきっと魔力を見る方法は今の自分ではこれ以外思いつく事はない。

 足から魔力を放出させ、野兎と同じく宙を舞い、野兎が着地するよりも前に、更に魔力を放出させる。放出させたエネルギーは瞬く間に車を動かす為の燃料の様に放出され、自分を動かす為のエネルギーとなる。べた踏みすれば嫌でも車は加速する、どんなオンボロであっても加速してしまえば相応のパワーを生み出す事は可能だ、故にこのナイフ一本でも、全力で心臓があるだろう場所に突き刺せば、砲弾にも化ける筈。

「狙いは一点、集中しろ!生き残るそれが運命だと信じて進め!」

 恐らく刹那の出来事、ナイフを突きさし確実に野兎の首元を貫く、心臓までは厚い脂肪や筋肉でナイフが届かない事も考慮して、正面から首に風穴を開ける事をイメージした。

 確実に野兎を貫いた感触があった、腕は生暖かさを覚えて、そして指先は外気に触れる。「やった!これできっと…」殺せたという実感が湧いたのも束の間、首に風穴を開けられた野兎は絶叫と共に、こちらの体を掴み遠くへと放り投げる魔法はいつまでも使える訳ではない、最低限勢いを殺し後ろにある木へとぶつかり太い枝に座り込む、確かに風穴を開けた感触はあった、けれども殺しきる事はできなかった、冒険者としての未熟さ故だろう。

「でも、もう一回を耐えれる程の余力はないだろ!」

 木から飛び降りて魔法は使わずに、心臓を貫こうとしたその時、微かに呟く声がした。

「『偽りの(ソードフィクション)』狙いは心臓、剣たち!」

 自身の目の前に剣が現れ、その剣先は仰向けになった野兎の心臓を貫いた。

「おーいおい、それはズルじゃないかぁ?」

 思わずツッコミを入れてしまう、瀕死にするところまで持っていたのはこちらなのに、美味しい所というかトドメだけを取って行ったフードを被った少し小柄な人間が木々に隠れているのを発見した。そのフードをはぎ取って説教してやると、野兎の事などは放っておいて、ズカズカと小柄で杖の様なモノを目の前に掲げる人らしきモノに近づく。

「美味しい所だけ奪いやがって、コイツには俺の今日の生活費がかかっているんだぞ?」

 逃げられない様に木という壁と両手で逃げ道を塞ぐ、きっと小柄な男だろう、ならば少しビビらせてやれば逃げていくだろう。下衆な事だと罵られようが文字通り生活がかかっているのだ仕方が無い。心までは下衆に堕ちなくとも、言動くらいであれば下衆に堕ちても構わない、そう自身に精一杯言い訳をしながら、小柄なヒト?のフードをはぎ取った。

「わ、私だって生活が懸かっているんです、いいじゃないですか、お強そうですし一体くらいお裾訳してくれても…それとも駆け出しには街の人みたいに駆け出しには依頼報酬すらくれない気ですか?訴えますよ!」キーンとなる高音で話す女性がそこには居た。

 フードコートで隠れていたが、フードはぎ取ってしまえば、青色の髪がサラサラと効果音を立てそうな勢いで流れ出て、目元には涙を溜め、よく見ると足も震えている、その外見は子供らしいと思わせながらも、けれど一人の女性だった。ならば男として取るべき行動は…、きっと彼女もこれが駆け出し冒険者にオススメと言われてきて、想像との乖離に戦慄していたのだろう、あんな可愛い顔の筋肉ダルマな野兎なんて自分も想像しなかった。

「悪い泣かせる気は無かったんだって、でもこっちもこれを納品しないと今日の宿が…」

「え?貴方も駆け出し冒険者なのですか?すいません勘違いをしてしまって、でもそうですよね…自分の路銭は自分で…、わかりました。そちらの野兎はお譲りします、最後だけ奪い取る形になって、私も頑張ってみます!」

 綺麗な青髪を持つ女性は高らかに宣言して前を向き、こちらの腕の隙間から違う所へ。

「呼び止めて申し訳ないんだけれど、君がトドメさした野兎って…あんなんだっけ?」

 鮮血が飛び散り、赤色の花が生い茂る森の中、喉元と首に風穴を開けた野兎は仲間達に運ばれていき、そこには先ほどまで見ていた野兎の2倍弱程のボス兎が居る。

「へ?」「あぁーやっぱり?」

 間抜けな声が女性から発せられたと同時に、嫌な予感というか想像していた中で最悪なケースが目の前にいて、その大きな前脚でボス兎はこちらを潰しにかかる、きっと地響きも酷いだろう、立っても居られないだろう故に、もう一度宙へと逃げる選択肢を取る。

「『魔力放出魔法(ギブオール・オフ)』」魔法発動に必要な最低限行程を終わらせ、宙へ飛び立つ。

 今度は二人分の重量だが、幸いこの女性は軽い事もあってか、大した負担にもならなそうで安心した。それに泣かせてしまった女性に対し、クソ男という印象を汚名返上するにはいい案で、あのボス兎の様に仲間に慈悲深い存在、それこそがきっといい男たる条件の一つかもしれない。一文無しという事で採点がマイナス点を突き破る可能性はあるが…。

「凄いです、飛行魔法を使えるんですね、同じ種族で無い人間では初めて見ました!」

「飛行魔法?何それそんな魔法あるの?知らないんだけど、まぁいいや一つだけ理論を披露してもいいかな?」こういう状況で役立つ知識を一つだけ知っている。

「どうぞ?」キョトンと一緒に空に浮かぶ女性は、いきなりどうしてという顔をした。

「ここから逃げて、殺した野兎を別々に捜索して見つけた方に所有権を認め片方が10ともう片方が0の状況で再出発するのと、今ここでこのボス兎を倒して互いに5割、アンタはどっちを選ぶ?どっちを選んでもいいよ、泣かせた代わりにそっちの選択を優先するよ」

「そんな事簡単ですよ、怖いですけど自分の路銭は自分で稼がなくてはいけませんからね」

 ならば10か0の選択肢を彼女は取るという事だろうか?まぁそれでもいい、きっと一人ではあのボス兎は倒せない、かといって他の方法で稼ぐはない、彼女であれば顔も良いし春を売るという選択肢さえあれば、暮らしていけるであろう。

「勿論協力して、今このボス兎を倒します、それが互いにとっての最善手ですから」

 自信満々で語る彼女に少しだけ驚いた、あれだけ怖がっていたのだから、死んだ野兎の回収の方が彼女にとっては楽な選択肢だと思っていたが、彼女自身にとって一番魅力的な選択肢を自ら蹴とばした。まだ彼女の事は何も知らない、見てわかったのは顔が良くて、青い髪がサラサラで綺麗、胸はそこまでデカくなく、身長は相応にあるが体は華奢、そして魔法の才能を持っている事だけ、けれどこの子はきっといい子なのだと、ならば賭けてみよう二人で全滅か、それとも…。

「ハハッ、こんな気分になるのは久しぶりで楽しい、じゃあ戦おうか?互いにここでくたばらない運命と信じて、ついでに俺の悪運と君の悪運がある事も信じて」

「わかりました、怖いけれど一生懸命やってみます!」

「じゃあ降ろすから着地は自分でよろしくね?」

「へ?」間抜けな顔を見せた瞬間に左手を放し、こちらはボス兎に立ち向かう。

「援護よろしくー、俺は魔法も碌に使えないし近接戦しかできないからー」

「良い人だと思った、私の感情を返してくださーい!」

 二人で落ちながらボス兎へと向かう。片方は自由落下、一方は自由落下+エネルギーによって加速どちらが早く地面に近づくかは明白だけれど、きっと地面につく時間はどんな計算式によっても計算できないだろう、何故ならば当たり前の事だが、こちらが地面に降りようと思わなければ地面には決してつかないのだから。


ここまで読んで頂きありがとうございました。

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