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劇作家による転生劇  作者: アルヒトバルス
6/16

実際が小説より奇なんだが

土曜日と言ってましたが先に出します。

なあ、諸君。


もし、もし仮にだが魔物や魔法が本当にあったらファンタジーは生まれるだろうか?


私達地球人類がファンタジーを楽しめるのはそれが無いからこそなのでは?


例えば家を出て近所の林にスライムが世間一般普通にいたら倒しに行こうとか考えるか?

カエルを潰しに行くような意味のない殺生でしかないのに。


また、物語をワザワザ作る人間は現れてくれているだろうか?


現実にトンでもない魔物と人が闘って勝つとか痛快な出来事があることで、繊細な物語の味わいがその刺激に慣れきったイカれた舌で感じ取ってもらえると言うのだろうか?


私は戦慄した。

異世界を舐めてかかっていた、これでは勧善懲悪のはっきりとしたストーリーが理解しやすいファンタジックな伝記が強すぎる。

悲劇や喜劇などの人文主義的な演劇は生まれてこれる余地はあるのだろうか。伝記に出てくる英雄たちのヒーロー活劇ぐらいしか生まれないのではなかろうか…




________________




「ねぇ、マーサ。演劇って知ってる?」


「えぇ?……教会のやっているやつのことですか。」



くそ、やはり伝記が強す…………ぎる?


まだそこのミステールにいるのか?


まだ宗教改革とかしてないのか、17世紀くらいであればもうとっくに……

あ、もしかしたら


「なあ、マーサ。うちの食器、を使って作られたりしてない?」


「はい、よくご存じでしたね。」


……ほう、さすが魔法だ。この私の銀食器における審美眼を欺くほどのワザマエとは。


なんて言ってる場合ではない、もう地球の年代に例えることが難しくなったのだ。

今後は《多分近世~中世》みたいな大雑把な区切りとしか言えない、地球の知識は参考程度に使おう。


よく考えてみたら魔法だとか不思議な力があれば文明の針を無理矢理100年や500年くらい進められても不思議ではないかもしれない。


だが、こんな世の中で文化はどれ程進歩しているのだろうか?

魔法で無理矢理17世紀レベルの物を作れるけど中の人はまだ十字軍で「れこんきすた!」と叫んでいるとかもありえる。



いや、逆に考えるんだ劇も文化も発展してなくてもいいやと。



何せもし12世紀頃ならネタかぶりのほとんどない世界だ、素晴らしいだろ?


それに今は更地であるこの劇の世界を開拓すればいきなり後世に大きな影響を与えうる偉人となれるだろう。

この世界の演劇の父などと大層なあだ名を貰えるような偉人になれるかもしれんのだ。


結構、大いに結構なことだ。歴史に名を刻んでやろうじゃないか!




17世紀頃にしようかと思っていましたがやはりまっさらな雪の上で遊ばせてあげたいので競合相手のまだ少ない中世初期頃に時代を設定しました。また、中世劇は礼拝劇、奇跡劇、神秘劇、道徳劇、などもありますがこれらも書くと文章が完全な説明文になってしまうので省略させていただきます。


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