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劇作家による転生劇  作者: アルヒトバルス
12/16

少年

また、遅れてしまいました_(._.)_

いい景色を見てテンションが上がっていたがこの町には避暑のために来たのであった。


それにいい出会いなどはホームタウンでさえまだ無いのだから新しい場所での新参者にあるはずがないとちょっと冷静になった。


到着初日は私も長旅で疲れていたので食事が終わり次第眠ってしまった。


___________


翌日


「あーそーぼー」


背中が重いっ!新手のスタ〇ド攻撃か!


まぁメリーが背中に引っ付いてるだけなんだがいかんせん私は

この年の女の子とどう接すればいいのか分からず黙秘を貫いている。

だって精神年齢トータル50近い大のおとながおままごととかするはめになったら恥ずかしい…

しかし、このままでは友としての名が廃る!

共に遊ばずして何が友達だろうか!

そう勢い込んで背中を振りかえると


「すぅ…」


メリーが寝てた。恐らく昨日の晩、私と遊ぶのが楽しみ過ぎて眠れなかったのだろう。


起きてきたらちゃんと遊ぶ事を心に誓い、近くに居たメリーの家の召し使いにメリーを運んでもらった。



__________


昼食前の少しの間だけだが一人の時間が出来たので屋敷の裏手の山をぶらつく、もちろん遠くまで行く気はないし熊とか狼といった猛獣も屋敷の周りに出たことはなく魔物も結界のようなもので山には現れないらしい。


10分ぐらい歩いたら少しだけ道からそれた場所に腰掛けになりそうな岩のある開けた場所を見つけた。


そして、そこの岩に座って聖書を読むことにした。


この聖書は誕生日プレゼントの中に有ったもので、文庫本サイズの本が手持ちにこれしかないというどうでもいい理由で持ってきたのだ。

この聖書はラテール語という古い言語で書かれていてそれが読めるのは教養がある人間として一目おかれるらしく、それだけでも聖職や貴族の家庭教師に就ける技能らしい。

上流階級の教養科目のようなものなのだ。

私の周りではマーサが読めたので一通り読んでもらって、何度か読んで理解し覚えた。

正直もう大体暗唱出来るかもしれないほど読んだからこの本を読むことに意味は無く本気で暇潰しと言える。



その時、ガサリと茂みが揺れる。

鹿や兎などの野生の獣かと一応身構える。


出てきたのは私より少しだけ年上の少年だった。



_________



ぼくはいらない子らしい。

上にはもう3人も兄さんがいて男手は十二分に足りているし、何よりぼくは力が弱い。

兄さんが言うには『偶々出来てしまったが、きょうかいのルールでおろせないから仕方なく』とか言っていた。

よくわからなかったけど神さまとかいうやつのせいらしい。


ぼくはよく家族のからはみ出されるから、よくこの山に逃げて来ている。

山なら何も言わずにぼくでも受け入れてくれるからね。


山はこの町の『きょーゆーざいさん』で入るのにとくに許可はいらない、木を薪にする為にりすぎたり、木の実とかを採りすぎるのはダメだけど散歩くらいは自由にできる。


貴族さまの屋敷の裏手にぼくのお気に入りの場所がある。

その場所に今日は知らない子がいた。



__________


少年は私より背が高く小学校一年生くらいの体格だろうか?

年齢としては6、7才ってところだろう。


格好としては庶民だろうがさらさらの髪に中性的な顔立ちの浮世離れした綺麗な少年であった。

将来は線の細い奥様方が放って置かないような美少年になるだろう。


「やぁ、地元の子かな?」


とりあえずコンタクトを取ろう。そしてあわよくば友達になろう。


__________


その子はぼくより年下っぽいけど、何か力があった。

くせのある黒に近い茶色い髪に鋭い目付きの暗いとび色の目。

貴族っぽい服装ではないけど貴族と言われれば納得できるだけの迫力がこの子にはあった。


「やぁ、地元の子かな?」


その子は迫力に似合わず気さくに話しかけてくれた。


「はい、そうです…」


「そんなに畏まらなくてもいいよ、ぼくはイザーク。君は?」


「…ジュリウスです。」


「ジュリウスだね。よ、よろしければぼくと友達になってくれないか?」


イザークとぼくはその日から友達になった。



___________


ふふふ、これで3人目の友達!!前世の私の記録と同じ領域までにこの年で至れるとは!


少し、ホンの少しだけ私が勇気を出せばこの程度造作もない!


などと本日の成果にベットで足をばたつかせて喜んでいた。


今日は、私は昼食を食べに戻るのとジュリウスは家の手伝いがあるとのことで挨拶だけであまり会話をする暇が無かったが、明日の昼前11時頃とでも言える時間帯に再会の約束をした。



余談だがしっかり目の覚めたメリーが昼食に戻ってきた私を捕まえ、童話を延々聞かされるという拷問にかけられた。


よく考えてみるとまだおままごとは時代的に無いのかもしれない。


小さい子どもが自分が読めるようになった文を読むことは微笑ましいし実際メリーがこの年で絵本をたどたどしくとも読めるのはかなり凄いことで賞賛に値するがまだ一つの話しか上手く読めないらしくそれだけを延々リピート、観客わたしはそれに延々と拍手…


ちなみに話の内容は『エチオピア人を白く洗う』と同じような話でそれをリピート…再生、拍手、リピート、再生、拍手、リピート、再生、拍手、リピート、再生、拍手、リピート再生、拍手、リピート再生、拍手、リピート再生、拍手、リピート再生、拍手、リピート再生、拍手…


幼い子どもの声が耳にこびりついて離れません…


なんて怪談話の終わりみたいな感想が出るほど聞かされた。

おままごとのほうがましだったかもしれん、悪夢でも見れそうだ。

来週からは期末考査なのでさらに遅れがちになってしまいますが

なにとぞお待ちください_(._.)_

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