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押しキャラについていって、愛していると言われたい  作者: リィズ・ブランディシュカ
5/5

05 私、同行。押し、困惑





 さて、おいかけっこはじまるよー。


 レッドジャスティスさんとかいう、特別な組織がいるんで、そいつらとかけっこしなくちゃなんですよね。


 ゲームでも、手に汗握る緊張感だったなー。


「犯罪者が逃げたぞ!」

「追いかけろ!」


 うっひゃああああ、きたきた!


 というわけで、私たちは馬車を奪って、逃走中。


 哀れ、巻き込まれた牛さんに頑張ってもらいながら、ぜっさんおいかけっこイベント!


「あっ、ウォルド様、次右ですー。そしてその後左。さらに右、と見せかけてそっちは実は工事中なので、左が正解ですよ!」

「助かるが、なんでそんな詳しいんだ。あんた地元の人間じゃないんだろ!」

「いったじゃないですか。異世界の乙女だってー」

「へいへい」


 ウォルド様に道案内してさしげるのに、忙しい!


 だけど、信じてもらえないのは悲しい!


 ま、それで地の底につくような好感度の高さじゃないので、ゼンゼン大丈夫ですけどもっ!


 なんて、やりとりしてたら、途中藁が詰んである牧場ゾーンに突入。


 敷地内を爆走!


 ウォルド様が、私を藁の中に突き落とそうとするけど、お見通しですからね!


 あ、ひょいっと。


 はい、避けた!


「おい、お前いつまで俺についてくるんだ?」


 押しが顔をしかめながら話しかけてくる。

 なんで俺の行動が分かったんだって顔。


 そんな様子も絵になってる。

 マジイケメン。


 いつまでついて行くって、さあいつまでかな?

 押しキャラから愛してると言われるその日まで。


 好感度をあげて将来を誓い合うまでに決まってるじゃないですか。

 赤い屋根の大きなお家で~、子供は最低でも三人は欲しいっすね~っ。


「うふ、んふふふ、ぐふふふふっ!!」


 うへへへへ。


「おーい、女がしちゃいけない顔になってるぞ」

「はっ、いけないいけない。わたしとした事がっ」


 押しの前で、見苦しい真似をするなんて。


「今すました顔したって、もう手遅れな気もするけどな」


 押しは呆れた顔をしながらも、「ともかく」と続ける。


「何が目的か知らねーが。ついてくるんなら、俺の足手まといになるなよ。こっちはお嬢ちゃんの世話してるほど暇じゃないんでね」


 はーい。

 目的なんてないんですけども、今はまだ信頼値ゼロなので、信じてもらえないよね。


 この何だかよく分からん、かつよく知った世界にせっかく来たんなら、後悔ないように生きないとだめじゃないですか。


 新しい世界、新天地、むしろここはザ・エデンなんだから!


 第一目標は、とりあえず押しについていって、告白されるまで生きのびようと思います。



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