04 脱獄、します?
ウォルド様、捕まってるんですね。
という事は、ここは物語序盤のシーン。
無実の罪で捕まったウォルド様が自分の無罪を証明する為に、世界に解き放たれるっ!
その前!
なら、これから胸ときめく冒険が待ってる予感?
これから私トゥルーファンタジーのフラグ立っちゃう予感?
脱獄するならつきあいますよ旦那。
へっへっへ。
こんな事もあろうかと、鍵開けの技術を習得しといたんでさぁ。
ほいほい、カチャカチャっと。
「あんた、変わった人間だな」
えへへ、どうも。
物語に出てくるヒロインは、みんな強い個性で男性を引き付けてるんで、参考にさせてもらいやした。
さってと、てってけ脱出脱出。
牢屋から外にでると、かびた埃のような生き物が足元を爆走。
フォルムはネズミに似ているのに、質感は埃というよくわからないあん畜生だぜ!
ゲームではテキストだけで、イラストがなかったから、どんなビジュアルかわからなかったけど。
まんまるたわし、みたいなんすねー。
「ああいうの、驚かねえんだな。女なのに」
「身近な存在、お友達でしたのでっぅ! 名前もつけてました!」
ウォルド様絶句!
そんな顔も、かっくいー。
「おっと、巡回だ。隠れるぞ」
おや?
これはあれですかな?
狭い所に入って、人の目をやり過ごすと言うイベント。
おやおや、こんな所に掃除道具入れが。
ここにちょうどいいスペースがありますよーう。
密着しなくちゃですねー。
ぐふふふふ。
「さあ、隠れましょう! そこへ! れっつ密着です!」
「何言ってんだ。普通にそこに柱の影でいいじゃねぇか」
あーん、もったいない。せっかくのチャンスが。