第三章:夜明けの代価 2 p3
渓谷に訪れた沈黙は、その前にあった暴力と同じくらい深かった。聞こえるのは風の悲しげなため息と、自分がしたことを処理しようとするライリス自身の荒く、震える呼吸だけだった。アドレナリンが引き始め、その後に体の芯まで響く震えと、肌にまとわりつく〈枯れた者〉の膿汁の、ぞっとするようなぬるぬるした感触を残していった。それは決して洗い流せない染みのように感じられた。
グレイルは、無駄のない、経済的な動きで歩み寄ってきた。彼女はブーツのつま先で塵と粘液の山をつつき、その表情は分析的だった。「見事な一撃だ」彼女は平坦な声でコメントした。それは賞賛ではなく、単なる事実の陳述であり、熟練の職人が弟子の仕事を見定めるようなものだった。「お前は隙を見出し、それを突いた。恐怖心でお前は不器用にならなかった。それは稀なことだ」
それから彼女はライリスを見た。真に、彼女を見た。ライリスが震えている様子、その顔に浮かんだ青白く、虚ろな衝撃の表情、そしてまるで毒蛇であるかのように自分の剣を見つめている様を。
「それから目をそらすな」グレイルの声は鋭く、ライリスの呆然自失を断ち切るように命じた。「自分が何をしたかを見ろ。それを認めろ。これは、これから何度も起こることの最初の一回だ。一つ一つがお前の一部を壊していくのを許せば、終わりには何も残らなくなる。壁を築くことを学べ。この行為を、その壁の向こう側に置け。それは為されたこと。必要で、醜い仕事。それ以上のものではない」
それはライリスが今まで受けた中で最も厳しく、そしておそらく、最も親切な助言だった。グレイルは彼女に非情になれと言っているのではなかった。彼女を飲み込もうと脅かす感情を生き抜くための道具を与えていたのだ。
彼らの背後の岩陰から、フェンデルとエララが青白い、畏怖の念に打たれた顔で現れた。彼らはその残忍な舞踏の全てを目撃していた。悪夢に出てきた怪物が打ち倒されるのを見て、そしてこの物静かで傷ついた少女が、冷徹で衝撃的な効率性をもってとどめの一撃を放つのを見たのだ。彼らの〈枯れた者〉への恐怖は、今や、彼らの保護者に対する、より新しく、より複雑な恐怖に取って代わられていた。彼らは怪物から逃れるために、怪物と旅をしていた。
「動き続けるぞ」グレイルは辺りを見渡しながら言った。「奴らの断末魔の叫びは遠くまで響く。衛兵は引き寄せないだろうが、他のものを引き寄せる。腐肉漁りだ。もっと腹を空かせたものどもをな」
彼女は動き始めたが、ライリスは従わなかった。彼女はまだ、その生き物の残骸を見つめていた。
「知識が…」ライリスは、低く、不思議そうな囁き声で始めた。「奴らを殺す方法が。ただ…そこにあったの。頭の中に。彼らが、それをそこに入れたのよ」
グレイルは立ち止まり、彼女の方へ振り返った。「そうだ」彼女は厳しい声で言った。「奴らは生贄の子羊を周到に準備したということだ。殺戮の必要性を理解させるために、狼の知識をお前に与えた。皮肉なのは、奴らが同時にお前に牙も与えたということだ」彼女はライリスの手の中の剣を見た。「奴らは、お前を物知りの犠牲者にするつもりだった。お前は代わりに、真に壮麗な武器になることを学ばねばならない」
その考えは、冷たい慰めにしかならなかった。彼女自身の心は、敵がすでに自らの書物を並べてしまった、侵害された領域だった。
彼らは行進を続けた。その小さな集団の力関係は、取り返しがつかないほどに変わっていた。ライリスはもはや、ただの傷ついた足手まといではなかった。彼女は証明済みの殺し屋であり、その事実は彼女と二人の農夫との間に、気まずく横たわっていた。以前は、ためらいがちに小さく微笑みかけてくれたエララは、今や距離を置き、その目は恐れを含んだ敬意に満ちていた。
麻痺軟膏は完全に効果を失い、ライリスの足首の痛みは、悪意に満ちた、ズキズキと脈打つ鼓動となって、猛烈にぶり返してきた。しかし、今は違っていた。痛みはもはや、彼女の頭の中で最も大きな声ではなかった。それは今や、殺しの記憶、彼女の刃が〈枯れた者〉のコアに沈んでいく幻の感触、そしてその膿汁の悪臭と競い合っていた。肉体的な苦痛は、彼女の魂にたった今刻まれた、より深く、より重大な傷からの、ほとんど歓迎すべき気晴らしとなっていた。
彼らは、夜明けの最初の青白い指が東の空に触れ始めるまで歩き続けた。フェンデルは、彼が若い頃から知っていた隠れ家へと一行を導いた――岩がちな小山の側面にあり、風にえぐられてできた浅い洞窟で、その入り口は棘だらけの骸骨のような低木が厚く生い茂って隠していた。それはみすぼらしく、窮屈な空間だったが、風を避け、空から隠れることができた。
他の者たちが疲れ果て、不安な眠りに落ちていく中、ライリスは休むことができないでいた。彼女は洞窟の入り口に座り、膝の上に剣を横たえ、それを清めるという、入念な、ほとんど儀式的な工程を始めた。彼女は破れた自らのシャツから引き裂いた布切れと、水筒に残った最後の真水を使い、黒い膿汁の痕跡を一つ残らずこすり落とした。
彼女はただ道具を清めているのではなかった。必死に、悪魔払いを行おうとしていたのだ。行為を物体から、物体を自己から切り離そうとしていた。しかし、それは無駄だった。その剣はもはや、ただの鋼の塊ではなかった。それは今や、彼女の物語の一部だった。それが為したことの記憶は、その物質そのものに永遠に刻み込まれていた。
磨き上げられた、清浄な鋼に映る自分の姿を見つめた。見返してくる顔は、見知らぬ者のものだった。それはやつれ、泥と怪物の血で汚れ、その目は大きく、何かに取り憑かれていた。記録官の、穏やかで知的な好奇心は消え去り、生存者の、硬く、疲れた警戒心に取って代わられていた。殺し屋の。
グレイルは壁を築けと言った。刃に映る見知らぬ者を見つめながら、ライリスは最初の石を置いた。彼女は殺しの記憶――音、感触、匂い――を手に取り、それを壁の向こう側に置いた。それは起こったこと。記録されるべき一つの事実。自分はライリス。そして、この夜明けを見るために必要なことをしたのだ。
ついに昇った太陽は、青白く、病的なもので、その光は薄く、水っぽかった。しかし、それは夜明けだった。彼女が選んだ夜明け。彼女が、そのために殺した夜明け。
そして、それが今や自分が住む広大で、荒涼とした、怪物じみた世界を照らし出すのを見ながら、彼女は、膝の上の剣のように冷たく鋭い確信をもって、次の夜明けを見るためなら再び殺すだろうと知っていた。代価は彼女の魂であり、彼女はその全額を支払う覚悟ができ始めていることに、気づき始めていた。