第三章:夜明けの代価 2 p2
風景は、じわじわと、気分が悪くなるほど巧妙に変わり始めた。枯れた休耕地は、棘だらけの骸骨のような低木と、灰色の、貧血を起こしたような色の草が生い茂る低木地帯へと変わっていった。大気そのものが薄く、鋭くなり、酸っぱくなった葡萄酒と、古く湿った石のような、かすかで不快な匂いを運んできた。ここは〈枯病〉の影響が及ぶ辺縁、死にゆく世界と呪われた世界の境界線だった。
彼らの進みは、痛々しいほどに遅かった。フェンデルとエララは、過酷な生活に慣れているとはいえ、真夜中の強行軍には慣れていなかった。彼らの恐怖は手で触れられそうなほどで、その歩みを遅くする重い外套のようだった。しかし、フェンデルはライリスの賭けが正しかったことを証明した。彼は、報われることのない生涯の労苦から生まれた親密さで、この土地を知り尽くしていた。彼は一行を獣道や干上がった川床に沿って導き、最も無防備になる開けた土地を避けた。彼の知識が、この荒涼とした荒野における唯一の地図だった。
グレイルは、この小さく哀れな一団の先頭を、亡霊のように進んでいた。彼女の忍耐は、ぴんと張り詰められた細い針金のようだった。エララがつまずくたびに、フェンデルが方角を確かめるために立ち止まるたびに、ライリスは〈灰の魔女〉の苛立ちを肌で感じるほどの熱として感じ取ることができた。グレイルはこの取り決めに同意はしたが、それを好むことには同意していなかった。彼女は二人の農夫を同盟者としてではなく、時を刻む時計として見ていた。彼らの疲れた一歩一歩が、避けられない、致命的な過ちへと近づけていると。
ライリスは、この二つの相容れない世界のあり得ない橋渡し役だった。彼女は中央を歩き、自身の痛みを絶え間ない、地に足の着いたリズムとしていた。彼女はエララに静かな励ましの言葉をかけ、そして振り返っては、グレイルの苛立った視線を、自らの揺るぎない、屈しない視線で受け止めた。彼女は、将軍のようなあからさまな権威ではなく、自らの小さく、崩れかけた一行を崩壊させまいとする、静かで頑固な意志をもって、指揮することを学んでいた。
彼らが狭い岩だらけの渓谷を進んでいると、グレイルが突然凍りつき、手を上げた。その合図は鋭く、絶対的だった。一行は冷たい岩壁に身を平らに押し付け、全員が息を殺し、恐怖に満ちた沈黙に包まれた。
「何?」ライリスは囁いた。「何が聞こえるの?」
グレイルは長い間答えなかった。彼女は頭を傾け、その感覚を夜の中へと伸ばし、耳を澄ましていた。「動きだ」彼女はついに、幽霊のような囁き声で息を吐いた。「この先。複数だ。狼にしては重すぎる」
「衛兵の巡回部隊?」ライリスは、無意識に手がベルトに差し込んだ簡素な剣の柄へと伸びた。
「違う」グレイルの声は厳しかった。「足音が違う。不安定だ。よろめくような足取り。奴らだ」
〈枯れた者ども〉。
その名は、彼らの小さな集団の上に、死体を包む布のように覆いかぶさった。フェンデルとエララは、制御不能に震え始めた。これこそが物語に出てくる怪物、教団が聖女を生贄に捧げてまで食い止めようとしている生き物だった。
「何体?」ライリスは、自らの心臓が肋骨に打ち付けられ始めるのを感じながら尋ねた。
「三体だ」グレイルは断言した。「そして、腹を空かせている」彼女は片刃の禍々しい剣を抜いた。鞘から離れる鋼の音は、静かで、死を告げる摩擦音だった。「フェンデル、エララ。下がっていろ。物陰に隠れて、音を立てるな。ライリス、私と来い。お前の最初の本当の授業が始まる」
恐怖を感じる時間も、躊躇する時間もなかった。ライリスは自らの剣を抜いた。その重さは手に馴染まず、不格好だった。彼女はグレイルの後を追い、渓谷の自然な曲がり角を盾にして、忍び寄った。
大きな丸い岩の陰から覗き込むと、奴らがいた。
その生き物たちは、青白い、砕けた月光を背にシルエットとなって浮かび上がっていた。そして、それは人の形を模した、冒涜的な存在だった。漠然と人型ではあったが、その体の比率はグロテスクなまでに歪んでいた。背は高く、痩せこけ、灰色の革のような皮膚が骸骨のような骨格の上に張り付いていた。腕は長すぎ、その先は汚れた、鉤爪のような指になっていた。頭は細すぎる首の上でぐらつき、一体がこちらを向くと、ライリスはそれに目がないのを見た。そこにあるのは、ぽっかりと開いた円形の口だけで、針のような歯がカチカチという乾いた音を立てて噛み合わさっていた。奴らからは、湿った墓と、日に晒されすぎた肉の匂いが漂ってきた。
奴らは空中の匂いを嗅ぎ、ぎくしゃくとした不自然な動きで頭を巡らせていた。まだこちらを見てはいないが、匂いを嗅ぎつけたのだ。
「弱い個体だ」グレイルは、低く、臨床的な評価を下すように囁いた。「成り立てだろうな。おそらく、境界に近づきすぎたどこかの馬鹿者だろう。奴らは純粋な、理性のない飢えに突き動かされている。戦略も、狡猾さもない。食欲だけだ」
彼女の黒い瞳がライリスに向けられた。「どこを狙うべきか知っているか?」それは奇妙で、切迫した質問だった。ライリスが読んだものを試すのではなく、彼女が何を知っているかを探る問いだった。
ライリスの心、彼女自身の世界からの書物と歴史の貯蔵庫が、突如として彼女が読んだことのない章を提示した。それは情報の洪水であり、一連の詳細な解剖図と戦術的な注釈が、完璧なまでの、一点の曇りもない明瞭さで心眼に現れた。その図像は、幾世も前に見た錬金術の写本と同じ、優雅で、蜘蛛の巣のような筆跡で描かれていた。
彼女は理解した。召喚の儀式は、ただ彼女の体を虚空を越えて引き寄せただけではなかった。それは器を準備したのだ。彼女の役割に必要なデータを強制的に詰め込み、この新しい世界の基礎知識を魂に直接、刻み込むことで。彼らは彼女に、彼女自身の処刑のための入門書を与えたのだ。〈枯れた者ども〉を殺す方法の知識は、彼女の一部であり、今彼女が戦っているまさにその者たちによって、彼女の心の最も深い隅に植え付けられた、最後の、恐ろしい陵辱だった。
「アンブラル・コア」ライリスは、その言葉が異質であると同時に生得のものであるかのように感じながら、混沌の中で低く、安定した呟き声で暗唱した。「上半身にある、穢された生命力の結節点。四肢を切断しても動きが鈍るだけ。頭部への攻撃は無意味。コアの破壊だけが奴らを殺せる」
純粋な驚きと、深く新たな理解の閃きがグレイルの顔をよぎった。彼女はライリスが特別であると疑っていた。今、彼女はその恐ろしい深淵を垣間見始めていた。「いいだろう」彼女が言ったのはそれだけだった。その一言の鋭い言葉に、万感の意味が込められていた。「いずれにせよ、お前はこのために生まれた。今、それを証明しろ。躊躇うな」
〈枯れた者ども〉がほとんど目の前に迫っていた。ライリスの心は、今や敵自身の知性を武器として、動き始めた。彼女は戦士ではない。記録官だ。そして、記録官の最大の強みは、パターンを見つけ、物語の弱点を突くことにある。
その生き物はより強いが、不器用だ。その飢えは、行動を予測可能にしている。一直線に突進してくるだろう。渓谷は狭く、その壁には崩れやすい岩屑や、鋭く突き出た岩が散らばっている。地形こそが鍵だった。
突進を受け止める代わりに、ライリスは一歩後退した。傷ついた足首が抗議の悲鳴を上げる。彼女は意図的にブーツを緩い石ころの上でこすり、わずかな傾斜をカラカラと転がり落とした。
音と動きに引き寄せられる原始的な感覚を持つ〈枯れた者〉は、即座に進路を変え、そのよろめく足取りは、物音に向かう不器用な、まっしぐらの突進となった。それはまさにライリスが予測した通りだった。複雑な地形のために設計されていないその足は、岩屑にもつれた。それはつまずき、長い腕が、持ち合わせていないバランスを取ろうと風車のように回った。決定的で、ほんの一瞬、その前進の勢いでバランスを崩し、その胸部、そのアンブラル・コアが、無防備に晒された。
ライリスは躊躇わなかった。
英雄になった気はしなかった。戦士になった気もしなかった。彼女が感じたのは、純粋で、混じりけのない恐怖から生まれた、冷たく静かな目的だけだった。彼女は、死ぬよりも戦うことを選んだ、追い詰められた動物の必死で集中した意志をもって、前へと突き進んだ。彼女は全ての体重、全ての恐怖、そしてこの壊れた、怪物じみた世界へのくすぶる怒りの全てを、一つの、まっすぐな突きに込めた。
その一撃を唯一の論理的結論と見なす知性に導かれ、彼女の剣は、生き物の肋骨の間に、湿った、嫌な音を立てて滑り込んだ。高密度で、生命維持に不可欠な何かに当たった衝撃があった。
〈枯れた者〉は激しく身震いした。タールのように濃く、腐敗臭のする、汚れた黒い膿汁が傷口から噴き出し、ライリスの顔と服に飛び散った。その生き物は最後の、ゴボゴボという金切り声を上げた。それは、純粋な、妨げられた食欲の音だった。そして、その物理的な形態は一体性を失った。それは落下する途中で、細かい灰色の塵と、悪臭を放つ粘液の滝となって崩れ落ち、彼女の足元に積もった。
ライリスは、衝撃で腕を震わせながら、息を切らして立っていた。彼女は最初の獲物の汚物にまみれ、その悪臭が鼻腔を満たしていた。手の中の剣が、信じられないほど重く感じられた。見ると、グレイルが他の二体の生き物の残骸の上に立っており、彼女自身の戦いはとうの昔に終わっていた。〈灰の魔女〉は、砕けた月光の下で表情を読み取らせず、彼女を見ていた。
ライリスはやり遂げた。怪物を殺したのだ。敵が彼女に強制した知識を使って、彼らの世界の一部を破壊した。
彼女は足元の塵の山を見下ろした。勝利の感覚も、高揚感もなかった。ただ、深く、ぞっとするような空虚感だけがあった。死者の物語を記録してきた記録官が、自らの最初の項目を作り上げたのだ。そして彼女は、絶対的で恐ろしい確信をもって、これが最後にはならないだろうと知っていた。