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8/15

出会った頃から



最終回になります。

面白かったな♪と思って頂けたら幸いです

(人*´∀`)。*゜+







「おい! こらぁ、ハイディクぅ」



「はいっ」



ネクタイを引っ張られてガクガクと揺さぶられる。

(えっ? ウィスキーボンボン1個で酔っ払ったの!?)



「君はどうしてそんなに素敵な男性に育ってしまったんだ! 

だーから、春の虫にも付き纏われるんだぞぉ? 私が何も気にしないとでも思ったのですか。 私のハイディク様に触るなんて10万年早いのよ!!

もー! 触らせるハイディク様もばかばかぁ~。


……でもね、ハイディク様が私だけにポンコツなところも魅力的ですのよ? いっつも綺麗な顔を赤く染めちゃって、本当、かっわいい〜の!! よちよちよち、だぁ〜い好き」



頭を撫でてきたり、胸元に顔を押し付けてグリグリされる。

その間にも『ハイディクぅ〜、好き、好きぃ〜』と言っている。



驚愕に固まる。

コノ カワイイ イキモノ ナニ?

抱き締める事も出来ず、両手は空で固まったままだ。



コホンっ

固まってる場合ではない。今がチャンスだ。



「エリス? 君の理想の男性は?」



押し付けていた顔をゆっくり上げると、しっかりとハイディクの瞳を見つめて



「出会った頃からハイディク様が理想の男性です」



そう言ってはにかむエリスは今までで一番愛らしかった。

両肩に手を乗せて引き離す。

酔っているからか瞳がしっとりと輝き、妖艶な雰囲気に飲まれそうだ。だが、その輝きも瞼によって塞がれる。

この流れは口付け以外にないだろう。



さっき指が触れた唇はとても柔らかかった。吸い付くようで滑らかで温かく…。

そこに自分のを重ねたい。唇でも先程の感触を確かめたい。

ふっくらピンクの唇から目が離せない。引き寄せられるようにそっと顔を傾けて近づく。



そして



「やっぱ無理! エリスにはこんなこと出来ない!」



「チッ」



「え? 舌打ち?? 今、横向いた時、舌打ちした?」



「してませ〜ん。気の所為では? それにしても『エリスには』ってどういう事ですの? じゃぁ、ハイディク様は私じゃなければ出来るのかしら?」



「絶対にイヤ!!誰ともしない!! そうじゃないけど………、エリスみたいには、緊張しない? か、な? なんて思ったりもしないでもなくはないって言うか。…でも本当にするわけないだろ!?」



エリスのにこりと笑う笑顔がどす黒い。

口に出さなくとも『何言ってんだこのバカ』と幻聴が聞こえた。



「はい! 駄目でぇーす! 想像でも浮気です。 じゃあ、私が他の男性と抱き合ってハイディク様に見せつけるように濃厚なk」



最後まで聞きたくないと言葉を被せるように



「絶対に駄目!! 本当、相手殺すよ?」

本日二度目の鬼神の形相。



「何とも思ってないから他の女性になら出来るかも?なんて馬鹿なこと思ったんでしょ。そんな事したら一生あなたとキスなんてしないんだから」

腕を組んでプイッとする。



慌てエリスを自分の方へと向けると、怒って尖らせたままの唇に軽く触れるだけのキスをした。



「俺は出会ってから今までずっとエリスだけだ。こういう事したいのも、…それ以上だってエリスただ一人なんだよ」



真っ赤なハイディクを見つめてエリスは背伸びをすると彼の首を引き寄せ頬に手をそえ唇を重ねた。

ハイディクの体に一瞬力が入るが、グッと更に深く押し当てる。

離れ際に名残り惜しくて、ハイディクの頬にチュッとわざと音を立ててキスしてから離れる。



「私の理想の婚約者様。これからはもっと私を抱きしめて愛を囁いてね」



頭から湯気が出そうな程熱を持ったハイディクはへろへろとエリスの首元に顔を埋める。



「………愛してるよ。俺のエリス」



声は小さく、抱き締める腕は強く苦しかったけど、やっと素直な言葉が聞けた。

強い抱擁に彼の顔は見えない。

どうせ照れて真っ赤なのだろう事は容易にわかる。



好き過ぎると目が合うだけで照れくさく視線を外してしまうが、された方は寂しいものだ。

ハイディクの愛を疑った事はないが、お仕置きという名の荒療治も良かった。

彼は気付いていないがエリスの荒療治のお陰で普通に話せるようになっている。



後に正式に結婚した二人は周囲が羨む程に互いを思いやり仲睦まじい夫婦となったのである。エリスの隣にはいつもハイディクが寄り添っていた。






なんだか私の作品の酔っ払いは絡み酒ですみません(´-﹏-`;)

絡んで本音が出ちゃう子が好きなんです。

それにタジタジする男の子に萌る…。


おまけを追加します。

宜しくお願い致します!



【後日談】


「ちょっと、フィー! あのチョコレートがウィスキーボンボンだって知ってたわね?」



「はははっ、どうだった? 何か進展はあった? 酒が入ったエリスは超絶可愛いからな。絡み酒だ」



豪快に笑う友人に悪気はない。

以前フィーネと食べたウィスキーボンボンでも記憶が飛んだ…。

店も違うから全く気付かなかった。後からハイディクに聞かされて顔面蒼白になったもんだ。

今後は二人きりの時しかウィスキーボンボンは口にしてはいけないと釘をさされる。



まさか自分からハイディクにキスするなんて!!信じられない!!

覚えてないのが残念だから、今夜にでも

ハイディクにあの日の愛の告白とキスの再現をして貰おう。と思うエリスなのであった。






最後まで読んで下さって有難うございます。

この作品を気に入って頂けるかドキドキしてます(((;ꏿ_ꏿ;)))


また連載中、次回の作品にて読んで頂けるよう頑張りますので宜しくお願い致します!


お手数ですが【★】をポチリとたくさん押して頂けたら励みになります

宜しくお願い致します!!




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