蛇神のステータス
三話目です!
また説明回ですみません(´`:)
ダンジョンや眷属は次回までお待ちくださいm(_ _)m
「行ってしまった・・・」
道祖神は、まるで溶けるかのように消えていった。
同時に、神となった彼には、自分に道を指し示した神がこの世界から消えていくのがはっきりと感じられ、古き神々が完全にいなくなったことを知る。
これからは、全て自分で考えて動かなければならない。しかし、それでも彼の瞳に曇りはなかった。
「さて・・・やりますか!」
やるべきことは幾らでもある。
幸い、念のためと道祖神は、神となるにあたって注意すべきことなどを記した書物を残してくれた。
まずはこれに頼りつつ行動することになるだろう。
「まずは一通り読んでみるか。」
マニュアルを開いて読み始める。
「えーと、まずはステータスの確認か。」
ダンジョンを造るにしても、自分の特性に合ったものにしなければ力が満足に発揮できない。
例えば、火や炎の力を操る神が水浸しのダンジョンを造っても全力を出せないのだ。
「ふむ、ステータスは念じれば出てくるのか。でも初め慣れてないうちは声に出すとやりやすい、と。
・・・よし、【ステータスオープン】」
名称
種族 神、蛇神 役目 土地神
位階 下級神
存在 … level 1
体力 … 1200/1200
神力 … 1000/1000
能力値
筋力 … 40
知力 … 70
防御 … 55
精神 … 65
器用 … 50
敏捷 … 50
技術 【ダンジョン作成】【眷属創造】
【蛇神の毒】【蛇神の加護】
称号 《新たなる神》new!《蛇神》new!
《蛇の系譜》new!《白の神聖》new!
《新たなる神》技術【ダンジョン作成】
【眷属創造】 を習得
《蛇神》 技術【蛇神の加護】 を習得
体力、神力、知力、精神に補正
《蛇の系譜》 蛇との相性が上昇
《白の神聖》 信仰が集まりやすくなる
「すごいな・・・こんなに情報が載ってるなんて。それに空中にパネルが現れるとか、まるでゲームだな。」
書物によると、ステータスはこの世界そのものによって記されているらしく、称号も、自分の特徴やしたことに応じて世界が付けているそうだ。
名称や種族、位階はそのまま自分の名前、種族とその中でのランクで、存在の格・・・レベルに応じてランクが決まる。
だからレベルを上げていけば、中級神や上級神になれるということだ。
名称が空欄なのは、名前をまだ決めていないからだろう。ちなみに、人だった時の名前は神になった際に失われている。それと同時に、人だった時の自分は『いなかった』ことになっているため、自分を除いて誰も覚えていない。これは、昔のしがらみにとらわれない為の、古き神々の配慮らしい。
体力や神力、各能力値も文字通り。体力はHPで、神力はMP。他はそれぞれ力やら素早さやらの数値だ。レベル1にしては能力が高いのは称号《蛇神》のステータス補正と、役目、もとい職業土地神によって体力神力が十倍、各能力値は五倍になっているかららしい。
ちなみに普通の人間は、体力と霊力(人間や眷属のMP)は50、各ステータスは10である。
技術はスキルのことで、レベルが上がったり、称号を得ることで習得できるようだ。
「上二つはいいとして、下のは何だ?」
スキル欄の【蛇神の毒】【蛇神の加護】を尾で押す。
【蛇神の毒】
出血毒や麻痺毒など、あらゆる毒を生成、使用できる。
【蛇神の加護】
自分を信仰する者に加護を与えられる。
「おお、これは使えそうだ。」
【蛇神の毒】を使えば、武器の強化や罠など、戦闘以外で他の神の優位に立てそうだ。
もしかしたら、神々の間で物資のやり取りがあるかもしれない。その時にもこれはきっと役立ってくれるだろう。
【蛇神の加護】は、特に信心深い者に加護を与えて神職に任命するなんて良いかもしれない。
「称号は新しく取得すると表示されるのか。にしても、この《白の神聖》はやっぱり俺がアルビノだからだよな。」
アルビノというのは、体に色素がなく、全身が真っ白になってしまうことを指す。 白米などが良い例である。あれはもともと赤い米のアルビノなのだ。それを昔の人々が普及させたのが白米と言われている。
古来この国では、アルビノが神聖視されてきた。そのため白蛇は縁起が良いとされている。補正はそのためだろう。
補正にある信仰はそのまま人々からの信仰のことであり、信仰されているほど体力と神力の回復力が高くなる。だからなるべく信仰は集めた方が良いのだ。
「ステータスはこんなもんか。じゃあ、次はダンジョン作成だな!」
次の作業はいよいよ彼の神としての初仕事。
彼は意気込みを新たに書物のページをめくった。
技術欄に【蛇神の加護】を入れ忘れていました・・・駄文の上にミスとかorz
ご意見ご感想などお待ちしておりますm(_ _)m