― エピローグ ―
レストランの窓から差し込む金色の光。
柊と環、凪、そして柊真――
4人で囲む祝福のテーブルに、やさしい未来が広がっていきます。
祝福のテーブル
「家族って、一緒に笑えることなんだな。」
◇◇◇
レストランの窓から、金色の夕陽が差し込んでいた。
白いテーブルクロスに反射して、
4人の顔をやわらかく照らす。
環が少し恥ずかしそうに、
けれどまっすぐな瞳で手紙を取り出した。
「……読んでもいいですか?」
柊が静かにうなずく。
凪と柊真も、笑みを浮かべながら見守っている。
環の声が、少し震えながら響いた。
丁寧に綴られた言葉が、ひとつひとつ
ぽかぽかとテーブルに落ちていくようだった。
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柊へ
柊は、私の空みたいなひとです。
雲のように気まぐれな私を、
叱らずに包み込んでくれる。
晴れの日も、雨の日も、
どんな私もそのまま受け止めてくれる。
柊のやさしさがあるから、
私は今日も笑っていられます。
これから先、どんな空でも、
柊と一緒に見上げていたいです。
ありがとう。
― 環より
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読み終えた瞬間、凪がぽろっと涙をこぼした。
「うぅ……環さん……最高です……!」
柊は思わず吹き出す。
「おい、まだ乾杯もしてないのに泣くなよ。」
「だって……こんなん泣くでしょぉ……!」
柊真がその様子を見て、豪快に笑う。
「はっはっは!いいじゃないか、泣けるうちはな!」
テーブルの上のグラスが、軽く触れ合った。
カチン、と鳴る音が、まるで祝福の鐘のように響く。
環が凪にハンカチを差し出して、
「はい、これ。ティッシュよりやわらかいですよ。」
「うぅ……環さん優しすぎます……!」
そのやりとりを見て、柊真がまた声を上げて笑った。
「ははっ、いい家族になったな!」
柊は照れくさそうに笑いながら、
環の手をそっと握る。
「……家族って、血のつながりじゃなくて、
一緒に笑えることなんだな。」
その言葉に、3人の笑顔がぽかぽかと重なった。
外の空は、夜の色に変わり始めていた。
けれど、4人の心の中には、
まだ夕陽のあたたかさが静かに残っていた。
「家族って、一緒に笑えることなんだな。」
柊の言葉が、この物語のすべてを包みます。
血のつながりを超えて、笑顔で結ばれた“家族”の物語。
読んでくださったあなたにも、
ぽかぽかの灯りが届きますように。




