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10岐路 コーンスープの笑顔

リョンリョンとデンリュウたちは表通りで落ち合い

ミラノスに行った



【ダイニングバーミラノス】

デンリュウとリョンリョンはアイスコーヒーを

モルロはコーンスープを頼んだ

「お待たせしました」

デンリュウは砂糖とミルクをリョンリョンはブラックで。

「ウルシバラ、お子ちゃまね」

「体型は…」

「それ以上言ったらコロス…」

モルロはコーンスープをフーフー冷ましながら一口口に含んだ

ピクリとも動かない少女

「どうした?大丈夫か?」

「…美味しい…こんなに美味しいの…」

彼女は終始尻尾を振っていた

「で、これなんだけど…」

リョンリョンはオークションの招待状を見せた

「これって…」

「シー…ちょっと待って…音声遮断結界を張るから」

リョンリョンはテーブルの下にオレンジ色の魔法陣を描いた

「これで大丈夫。明日行われるオークションの招待状よ」

「さて、この後どうするか、だな」

「今回オークションに出されるのは子供が10人くらい。うまくいって全員解放したとしたら、身寄りがない子供たちを前回のようにこちらで引き取ることになる。その覚悟と物理的に居場所を作ってあげられるかどうか…」

「国王に話に行っても門前払いか手続きに時間がかかる。ギルドに行っても立場的に慎重になってるもんなぁ」


「デンリュウさん、みーっけた!」

「ルボーアさん?」

「会いたかったよ〜!」

デンリュウの顔をペロペロ舐め回す

彼女はルボーア。ミドーガルド村に住むオンナ狼。満月になると狼に戻って走り回り遠吠えする。

■■■詳しくは『電工月下第24〜34回路』■■■

「ルボーアさん、ちょっとここでは…」

「場所変えます?」

犬耳カチューシャをつけたリョンリョンがこちらを見ている

デンリュウはチラ見したがシカトした

「そう言うことじゃなくて!それよりルボーアさん、どうしてここに?」

「野菜をエドガルに届ける輸送車の護衛よ。ギルドでデンリュウさんがここにいるんじゃないかって教えてもらったの!

あれ?この子は?ウチの子と同い年くらいかしら」

「今日リデアちゃんは?」

「ティサラ姉さんとお留守番よ。お嬢さん、こんばんは!」

モルロはリョンリョンの後ろに隠れた

「おっぱいおっきい…」

モルロは胸ばかり見ていた

「ルボーアさん、実は…」

奴隷と人身売買について話した

「そうね、確かに絶対的な正義なんてないかもね。でも、難しく考える必要はないんじゃないかな?だって、この子の美味しそうにスープを飲む姿、笑顔。きっとこれが答えだと思うの。私たちは助けてもらった立場だからそれがよくわかる。

子供たちのことは私に任せてくれる?ミドーガルドは今みんな人手不足で困っているのよ。まさに猫の手も借りたいの。村長には事後報告で伝えるから!」

「それは助かります!」

「明日は休みで明後日帰ろうと思ってたからちょうどいいわ!」

偶然と必然、その時は偶然に思えても振り返ると必然だったと思うことがある

「リョンリョン、俺たちはリードさんとミポポに応援を頼んで全員解放を確実なものにしよう!」

犬耳リョンリョンがデンリュウに近づいてきたが

両手で阻止していた



翌日、デンリュウはリードの店を訪れた

「おはよう、デンちゃん!」

「ミポポ、おはよう!リードさんは?」

「今、配達に行ってるけど、もう戻ってくるんじゃないかな?」

「デンリュウくん!おはよー」

「グラシアさん、おはようございます!」

「今日はどうしたの?もしかして、私に会いに来てくれたの?」

(答えづらい質問…

1番 えぇまぁ… 

2番 いぇ、リードさんに会いに 

3番 そうです、その通りです)

「2番 いぇ、リードさんに会いに…」

「2番?へぇ、そうなんだ…」

「なんでデンリュウがわざわざ姉ちゃんに会いにくると思うんだ?」

「リードさん!」

「営業だと思われてるのかなぁ…結構本気なんだけど…ブツブツ」

「おかえりー」

「ミポポ、来てたのか!店番ありがとう!」

「リードさん、この前の話の続きなんですが…」


「わかった、行こう!夕方ギルドで待ち合わせでいいか?

姉ちゃん、悪いんだけど夕方から店番お願いできる?」

「どこいくのよ、私も連れてってよ、お店閉めてさー」

「ごめん、お願い!今日の分割り増しで払うから!」

「デンリュウくんと1日デートを約束してくれるなら!」

「わかった、その条件のもう!」

「リードさん!勝手に決めないでくださいよ!」

「これも子供たちの笑顔のためだ!腹を括ってくれ」



「あれ?確かこの辺だったような…」

デンリュウは少し前と様子が違って違和感を覚えた

【ゴメル武具店】

(看板が新しくなった?)

「こんにちは!」

「いらっしゃいませ!」

女性のドワーフがカウンターにいる

「あのーすいません、ゴメルさんは…」

「社長ですか?失礼ですが、お名前をお聞かせ願えますか?」

「ウルシバラ デンリュウです」

「デンリュウさん、少々お待ちください)

そう言って奥に入って行った

しばらくして

「デンリュウくん!久しぶりじゃな!」

「ゴメルさん!お久しぶりです!なんか随分前とイメージが変わって…」

「デンリュウくんのおかげで商売繁盛じゃよ。改装して人も雇えるようになった。弟子もできたんじゃ。ところで今日はどうしたんじゃ?」

「顔の半分以上を隠せる仮面なんてありますか?」

「こんなのでいいのか?」

ゴメルさんは3種類の仮面をカウンターに並べた

「この白いのにします。できれば同じもので5つ」

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