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15話 王都への観光目的で出発

王都観光と危険きわまりない迷宮を閉める目的に旅立ったスキルマスター達。

何故か雪華は仕事をする羽目に……

 ロドリアと話をしてから、更に1週間後に王都出発となった、日が延びてしまったのは小花衣やパロル隊長達とのひと悶着があったからである。

 それは小花衣からすれば何故執事の自分がお留守番なのかと言うこと、パロル隊長達からすれば商隊の護衛は自分たちの仕事であること、その他仕事関係で諸々である。


 まず今回は観光目的及び霧島&夏椰の実験機の実証実験も含めてる事、そしておおよそ領内の状況は把握出来ている事、またマーモント公爵家からの召喚状に関しては、領内に入り込んでいる王家側と貴族側のスパイ達の思惑が解らず、王家側からの接触が未だに無い事などを考えての結果だと説明と説得に時間がかかったことである。


 特に小花衣に関しては迷宮管理者が一度に四人も領内から出てしまったら、領内を守れる迷宮管理人は月宮と小花衣だけになる、そこに小花衣まで出てしまったら月宮の負担が増だけであるからと説得をしたのだ。

 一応領内に関しては代理統治をした経験もある月宮と当主の代理となる惣摩が協力し会うことで話が纏まり、雪華は身分を隠してあくまでも「レティシア」として冒険にでる。

 

 また夏椰に関しても冒険者カード及び身分証明書(IDカード)を、雪華同様本名を隠し名称を使うことになった当然「サマー」である。

 この世界で誰が迷宮管理人であるかは、昔と違って冒険者カードを見ればわかる様になってしまっている為。名前を変えても無意味である。

 ただ領主の一族では気軽に歩けないと言う理由で夏椰は名称の使用が許可されたが、他の二人は許可されなかった。


 そして隣領のベルフィント領までの道中、つつがなく、ある意味問題もなく行くことができた。

 当然の様に遭遇する魔物に関しては、ロドリア商隊にとっては命がけの相手であるが、四人にとっては雑魚である。相手を見て順番を決めて1人ずつ相手をし、そのドロップ品は倒した者が受け取ると言う、従来の冒険者権利を執行した。

 ただこの四人が例え1人でも魔物は一発でシトメられる。しかも獲物は換金できる為普段よりも威力を落とし丁重に倒してアイテムボックスに入れていった。

 王都までは1ヶ月かかる、そのため途中で野宿となるのだが、そのとき話した事をロドリア商隊の面々は後世に対して覚えていることを伝えていった。


「さすが迷宮管理者様達ですね、魔物相手に一発であっさり討伐してしまうなんて、ウィステリア周辺の魔物はとても強い魔物が多くいると有名ですのに」

「……まぁこの辺のは強いといっても雑魚だからねぇ」

「雑魚過ぎてドロップ品も大したことは無いがな」

「そうよねぇ~、でもさ、もうすぐスポーツジムが近くになるんじゃない、そうなれば多少強い魔物がでるかもよ」

「スポーツジム……?」

「あぁ~マリンのスキルマスターNo.10の迷宮かぁ~~、あそこはある意味意外だったし、軽めの迷宮でもあった様な気がするけど」

「まぁ確かに意外だったがな、あいつにあんな趣味が合ったとは驚きだったけど」

「その迷宮起動させるのか姉貴」

「そりゃ起動させて閉めなきゃならないでしょう」

「でもあの迷宮魔物でるのか?」

「でるわよ、あそこ色んなゲームで勝ち抜き戦をして、勝った者は階層ボスと戦って勝たなきゃ、次の階層行けないんだからって、みんなも知ってるんでしょうが」

「忘れてた……しかもゲームの相手が魔物?だったっけ」

「そうそうゲームの相手が魔物で、その魔物に負けたら戦闘になる、勝つと次へ進めて最終ボスまでたどり着くって感じだったわよね」

「あぁ~~思い出したそうだった、って事はその対戦魔物のレベル時点で無理って事か?」

「たぶんで無理だと思う、1階層でランク1~2だからねぇ~Lvにしたら100~300未満だし」


 この四人の迷宮管理者の話を聞きながらロドリアは冷や汗がでる、魔物がレベルが今の冒険者では無理と判断していることだ、いや、ランク時点で無理である。

 まぁ迷宮自体が一般の冒険者が挑めるとは思っていないロドリアだったが、雪華の話は続きがあった。


「それに、今の人たちにあの色とりどりのゲーム出来ると思う?」

「………まぁ~無理だな」

「無理だね」

「存在を知っているか不明だ」

「でしょ、魔物を倒す以前にゲームの仕方を知らないと思うし、それじゃ挑んでも無理ゲーだよ」

「じゃ攻略したい人はまずゲームを覚えなきゃならないって事だよな、いまじゃ俺たちかウィステリア家と、ウィステリア領民くらいしか知らねぇな」

「そうゲームを覚えて冒険者レベルを最低でも三桁無いと無理」

「迷宮自体がすでに三桁レベルじゃないと攻略できないからね、今の冒険者じゃ無理だな」

「でも、勿体ないよな、頑張って迷宮攻略できりゃスキル貰えるのに」

「それ知らないんじゃない?、ただ迷宮は怖がられてるだけで、アイテムドロップもあれば、攻略出来たら新しいスキルを一つだけ無料でゲット出来るって事」

「300年でこれ程変わるものか?」

「よくわからんな、だいたい俺たちが300年も眠っていたらしいから」

「だなぁ~」

「あのぉ~」


 ここまで傍聴していたロドリアが四人に質問をしてきた、今話していた迷宮攻略の内容などを冒険者などに伝えても良いかと。


「そうねぇ~いいんじゃない? 私の迷宮も畏れられてるし、改善になるかも」

「お前の場合は迷宮が怖いじゃなくて、お前の存在が畏れられてるんだろうが」

「そうだな、無慈悲なる魔女と破壊神の名は伊達ではない」

「俺や秋姉ぇは巻き込まれた被害者だったしな」

「えぇ~~~ひどい」

「「「事実だ!」」」


 三人に唱和されてしまっては、言い返せない。とはいえ他の迷宮攻略にも関係するし、ロドリアさんの意見は受け入れることにした。但し正しく伝えるようにと雪華が念押ししていた。


「でもさぁ~今の冒険者でレベル三桁ってそういないでしょ」

「ギルドマスター達がいます。彼らは大抵Aランクですから、何とか攻略とは行かなくても挑戦は出来るのでは無いですか?」

「そうだな、それで1階層突破できれば見込みはあるか」

「いや先輩、そんな甘くないと思いますよ。俺が会ったギルマス達は200無いですから、もしスポーツジムに挑戦すると一回戦のゲームで命落とす可能性があります」

「う~~~ん、200ないって事はあれか?Eランクって事か」

「じゃあれだ、小花衣さん所の初心者の棟で経験値稼ぎをして貰って三桁上昇をして貰うってのはどうだ? ギルマスの1人でも攻略者が出れば希望はある」

「最終ボスにたどり着くまで何十年かかるんだろう」

「おい姉貴そこで、ボソッと怖いこと言うなよ」

「だってぇ~三桁が難しいなんていう時代(世界)だよぉ~」

「なら一番確実性があるとすれば、今特訓を受けている暁のファルコンと冒険者ギルド本部のギルマスに挑戦して貰うってのが一番だな」


 迷宮管理者の話を聞いていたロドリアは自身の商隊の護衛隊に迷宮攻略に挑んで貰えば等と言われている事に対して強くなって貰えればこの上なく安全な商談移動が出来る反面、代わりを誰にして貰おうかと少々困った顔をしていた。


「ところで、そのスポーツジムってどのあたりだ?」

「雪姉ぇ場所わかっていのか?」

「あぁ~場所はね……」

「地形変わっているし、迷宮の場所も変わっているんじゃんねぇの?」

「それもそうなんだけど、ちょっとウィステリア領よりになっちゃってんのよね、精霊達に調べさせたんだけど前は丁度王都とウィステリアの真ん中あたりだったと思うんだけど……、ほら山裾の横に森が広がっているでしょ、あの山を終えたら王都にいく道や村などがあるけど、山を越える前に移動してるみたいなんだよね」

「ってことはあの森の中?」

「中なんだけど、魔物がいるみたいね、やっぱり……」


 雪華の話を聞いて、全員が行く手の横に広がる森を見つめていた、そして何故か魔力より妖気が強いような気がしてならない。


「あれさ、魔力とか魔素とかいうより、妖気とか瘴気とかいう類のものじゃないのか?」

「えっ、そうなのか夏椰」

「うん、俺は陰陽師の力は使えなかったんだけど、こっちでは解るようになったというか……姉貴どうだ?」

「うん、間違いないわね、瘴気と妖気もあるけど、夏椰あんた陰陽師の力まで目覚めちゃったんじゃない?」

「う~~~ん」

「子供の頃は見えていたでしょ、たぶんそういうことだと思う、それにこの森、あの樹海の一部だから……」

「えっ!!樹海の一部ってあの富士山の樹海??」

「そう、その富士山の樹海の一部よ」

「……ってことはだ、アンデット系の魔物がでる可能性が高いってことか?」

「そういうことだねぇ」

「ちょっと待て、マリンの迷宮付近ってアンデット系の魔物を配置していたのか?」

「違うと思うよ、恐らく戦争で死んで、アンデットになっちゃったって所じゃないの? それに富士樹海って何て呼ばれていたか忘れたの?」

「……あっ、自殺の名所か」

「そう、だからね……もしかするともしかするのよ」


 雪華の説明を聞いていたロドリアが言った、300年前の戦争でこの辺りは激戦地区で多くの人が命を落としていると、そしてそれは人だけではなく多種族も含まれているとのことだった。

 それが樹海の一部と重なった事で最悪な状況になっている可能性があると雪華は言った。


「じゃ、人だけじゃ無いわね、アンデットになっているのは、恐らく森を抜けた所に迷宮の入り口があると思うんだけど」

「誰が行く?」

「そうね、夏椰は残ってロドリアさん達の護衛を頼むわ」

「えっ俺だけ留守番??」

「だってマリンは天神将のメンバーだし、この辺の魔物は雑魚でしょ?」

「そうだな、夏椰に任せれば安心か」

「先輩達までぇ~」

「天神将のメンバーだった者が先に確認した方がいいだろう」

「樹海のゾンビと300年前の激戦区のアンデッドがでるんだから天神将メンバーが行くのが安全だと思うぜ」

「すぐに戻ってくるわよ、時間はかけないわ、それと、道の脇に結界を張っておくから、安全でしょ、式神を置いておくしアンデット系に対応する反撃魔法も付与しておくわよ」

「…………わかった」


 夏椰は不満タラタラではあるが、了承しロドリア達と待つことになった、そして浅井賢吾、霧島廉と雪華の同級生達三人が、森には行って行った。


稚拙な文章をお読みになって頂きありがとう御座います。


ご感想に対する返信返しは超苦手なので、出来ないことが多いかもしれませんが、出来るだけ頑張りますので、長い目で見ていただけると幸いです。

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