プロローグ2 (ゲーム設定と仲間達)
藤華中等教育学校前期生3年生の時、SAクラス所属のプログラミング部の部長の霧嶋 廉がいた。
彼は本当に人間かと疑いたくなるような色白で碧眼金髪の容姿を持ち、成績もクラストッップスリーの一人で、しかも硬式野球部でコーチ兼マネージャの榊雪華にゲーム作成に協力してほしいと依頼してきた。
野球部の練習に忙しいが時間の空いている日ならと承諾してくれた、取りあえずシナリオのみ作成した雪華は廉にそれを預ける。
内容のおもしろさや参加年齢制限を設けることで親からも安心を得られるようにと考えてシナリオが書かれていた、プロミン部がゲーム作成をし検討のため雪華にテスト版を渡す。それを家で試すことにした。
まだ試作テスト段階であるためパソコンにて起動。アバターづくりからキャラ名を決める、名前をセレスティア、種族ハイエルフ、職業魔術師 レベルE。
冒険者ギルドに登録するには冒険者予備校に通わなくてはならない。数日学校での講義や実習をしレベルアップを目指す。冒険者にはランクがあり以下のようになっている。
S:人外レベル
A:超一流冒険者
B:一流の冒険者
C:討伐依頼や護衛依頼が請けられる。
D:ギルマスの許可が出れば指定区域において複数人または単独討伐でレベル1の魔物討伐ができる。
※レベル1の魔物討伐(許可の有るもの)
複数人で5回
単独討伐で3回
E:ギルマスの許可が出れば指定区域において複数人でレベル1の魔物討伐ができる。(単独討伐は禁止)
※レベル1の魔物討伐3回(許可の有るもの)
F:冒険者学校卒業生
領内や町中のお使いクエストや指定された森・林などでの採集依頼が中心のお仕事。
以下、冒険者見習い
町中での依頼やお使いクエストが中心のお仕事。
G:大卒・一般
H:高等科卒業生(18歳)
I:高等科卒業生(18歳)
J :中等科卒業生(15歳)
K :初等科卒業生(12歳)
Eランク迄にはLV:100くらいにはなれる。
本来なら、現在中学生であるためJランクからであるが、今回はテスト版の為、Eランクからテストをする権利を得ている。
2週間後、プロミン部の部室に行き結果を報告、バグや修正どころが必要な事や、将来的にVRMMORPGにするのも良いという方向でのプログラミング修正を施すことになった、また雪華の知り合いのというゲーム開発者の協力も得ることとなる。
翌年後期生4年(高校1年生)に進級できた時には、榊システムセキュリティー会社のゲーム開発部門が本格的に支援をし、βテスト版にして公表に至る。
但し登録には身分証明書の提出が必須となっており、年齢のごまかしは出来ない仕組みになっている。購入年齢は12才からで代理購入は不可という制限付きの為ネット購入も出来ない。もちろんチュートリアルから始まり、オンラインやオフラインで遊ぶこともできる。
未成年者が購入する場合は親同伴で、まず親が最初に販売店でチュートリアルとルールを確認することになっており、冒険者予備校の講義内容やレベルなどの仕組みが理解でき安全性を確認できる対応となっている。
βテスト版公表販売でのシナリオ制作者は榊雪華となりプログラマーは霧島廉と明記され協力者代表として榊システムセキュリティー会社のゲーム開発部門部長の小堺克明氏の名前が記載され、運営は榊システムセキュリティー会社である。
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「VRMMORPGゲームハイフリーワールド」が正式に榊システムセキュリティー会社のゲーム開発部門に引き継がれた後、最初のオリジナルシナリオは少し内容を変えられてしまっていたが、基本設定は受け継がれていた。
そして後期生4年の時にβテスト版が公表されて、多くの日本人が参加した後、仕様変更が次々に行われていった。
その後10ヶ月程経った時にβテスト版から正式β版に更新され、テスト版の自身のアバターデータは正式β版に引き継がれて公開された時には、海外からも参加協力が来ていた。
新たに海外の会社が協賛する事で、シナリオもオリジナルとは大幅に違った物になっていたが、まずスタート地点は国籍に応じた中心都市からとなった。基本設定だけは受け継がれていた、と言うより日本側が譲らなかった。それはオリジナルを作成した者達への配慮の為でもあった。
受け継がれた基本設定について、日本のスタート地点はフェスリアナ王国王都の近くにあるウィステリア領の外れにある、始まりの町ビットから冒険が始まる。
誰でも遊べるが、年齢制限が厳しく、ゲーム参加資格は12才以上である。また必ず冒険者予備校に入学し卒業しできなければ正式な冒険者とは認められない。
最高限界レベルは1000で冒険者ランクとは別扱いでレベルが高くても冒険者ランクが伴っていなければ、色々な制限がついてくる。
正式β版になってからは、雪華や廉はテストβ版データは引き継がれていた、また宇宙飛行士のあだ名を持つ同級生の浅井兼吾も途中からβテスト版で既にアバター制作していた事もあり、同様にデータは引き継がれていた。
アバターパーツなどは増加しており、前回よりは細かく設定が可能となっている。そのためテスター時代のプレイヤーのみにアバターパーツの変更が初回のみ無料でできた。また正式β版からはVRMMORPGになりプレイヤーへの自由度も割と増えていた。
とはいえ再度冒険者予備校から開始となった三人は、高校生の為、冒険者ギルドへIランクでの登録が済む。まだ未成年であることを理由にルールや命に関しての事を徹底的に教わり、学内実習時には実際の魔物の解体や人間が食べる牛・鶏などの解体から調理の仕方、薬草・香草及びなぜか英語や算術の講義まである。卒業すればFランク認定者となる。
βテスト版の時代はほぼなにもない状態であったこともあり、お使いクエストに加え建設関連などG~Kランクでも結構仕事があり稼ぐことは出来たし、Fクラス認定され正式に冒険者になってからも仕事は豊富にあった。
正式β版2年目(後期生5年)からはランクを上げる冒険者がちらほら出始めて、魔物討伐をする者も出始めていた。当然雪華や廉、兼吾は年齢的にまだ予備校生であるため、地道にお使いクエストに精を出して将来のために資金集めをしている。つまりHクラスになり卒業認定を終えたらさくっと討伐レベルまであげてしまおうと目論んでいる。
3年目(後期生6年)にピートという、種族が魔族という人物と知り合いになる。割と意気投合して廉や兼吾ともに四人でいることが多くなったが、ピートは既に冒険者ランクDで討伐依頼も受けられる為、雪華と廉、兼吾にも早くレベルをあげろとよくいわれている。
パーティを組めるのは正式な冒険者となってからでないと組むことが出来ないためである。
3年目の9月に正式ベータ版から正式版バージョン1として公表となった。翌4年目9月(籐華国際大学1年)に晴れてFクラスになりさくっとEクラスに昇格になった。スキルや魔法に関しては予備校時代から獲得できるため割と低ランクで多くのスキルを獲得ができている、雪華と廉達がEクラスに昇格した事で四人はパーティをくむことになった、その名も「天神将」となんとも言いがたい名称となった。
基本的にこのゲームの目的は、それぞれの種族を問わず、各国で冒険者や行商人を目指す者もいれば、まったりと生活をしている。世界は常に争いが多く世界を平和に導く者が現れることを世界の神は願っている。国家間戦争もあれば種族間戦争もある、ただ平和を目指してクエストをクリアしていくのが主な目的。
1,領地を広げる為に、度々戦争が起こる。
2,クエストをクリアしレベルアップやスキルを増やすことが目的の一つ。
3、クエストをクリアし領地を守ることが目的の一つ。
4、最終目標、魔王が現れた場合は魔王討伐を攻略する事が目的の一つ。
但し「魔素」という魔力の元になるものを持つものと、持たないものがいる。
それは種族で違いがあった。獣族は魔素は少なく魔法を使えるものが少ない。それ以外の種族は魔力を持ち魔法が使える。
雪華達が最初に作ったシナリオやプログラミングからは、かなり違った物になってしまっていたが、楽しいと言うことには代わりがなかった。ただ雪華としては、このまま平和的にゲームで遊べることを願っていた。
稚拙な文章をお読みになって頂きありがとう御座います。
ご感想に対する返信返しは超苦手なので、出来ないことが多いかもしれませんが、長い目で見ていただけると幸いです。