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次元移動を越えて…(物理世界から魔法世界へコールドスリープ?)  作者: 混沌の夢
第5章 動き出す諸々編
156/158

129話 大火災地の状況と始祖地図

※何度か読み返し、色々話がおかしくなっている所や誤字・脱字は不定期に修正・加筆をしております。(更新日が多々変更あり)

 ベルフィント領の一角にある小屋という名の建物で、フェスリアナ王国のレイモンド・フェスリアナ国王と魔族の国サタキア王国の魔王ルージュとの極秘会見、謁見とも言うがそれが無事に済み、魔王が転送魔法で帰国した。それを見送った一同はこの国の住人である国王と宰相にウィステリア領主である雪華と神族のピート、雪華の支配下に下ったデーモンロードの「ルフェル」ことノワールだけである。

 そして国王レイモンドが雪華にある報告をした、それは王都スリアで発生した大火災の件である。まだ調査段階であるという事と被害者人数が報告された。


「えらく犠牲者が多いわね」

「はい、我々も驚いています」

「仕方ないわね、一度現場を見てみるか」

「って事は王都に行くのか雪華?」

「えぇ、陛下と宰相さんはそのまま魔法陣から王宮に転送して下さい、私たちはこのまま現場に転移するので、一通り見たら王宮に転移して会いに行くから……、そうね、直接執務室に転移するわ」

「そうだな、その方が門番どもに何か言われずに済むし、極秘に会っていたこともバレずに済む」

「解りました」

「じゃ一度解散ね」


 雪華はそう言うとノワールとピートを伴って王都スリアに転移した。それを見送ったレイモンド達は溜息をついて、帰還用の転移魔法陣を使って執務室に戻っていった。


☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★


 雪華達三人が転移した場所は冒険者ギルドの上空である、いきなり地上に転移すると人に見つかりかねないためだ。


「これは……また凄いなぁ~~」

「焼け野原になっちゃってるわね」

「雪華様、魔族の気配が少し残っているようです」

「ん?……魔族?」


 ノワールの言葉で雪華もピートも気配を探ると、僅かなハグレ魔族の気配が残っているのを感じたが既にそこには存在していない。


「少なからずハグレ魔族の関与もあるわけか」

「でもこれだけの広さを焼け野原にするには、油か何かを使わないと無理じゃねぇか?」

「そうだよねぇ~、たばこの不始末程度でこれはないわ」

「地上に降りて調べますか?」

「そうねぇ~それが確実なんだけど……」


 地上にはまだ少し人がいる、恐らく警備の者だろうと思われる。今回はお忍びの極秘でもある為誰かと会うのは不味いのだ。


「仕方ない、私がここから探りを入れるわ、二人は周りの気配を探って、不振人物とかいないかも含めてね」

「解った」

「畏まりました」


 雪華がそう言うと、自身は両手を合わせて何かを口にして気配を探り被害を受けた全域に意識を覆い巡らせた、その左右ではピートとノワールが更に気配を探っていた。


 雪華の意識は既に地上にある、人が察知できるものではない、陰陽師独自のものか、魔法の類なのか単純に判断できる代物ではないのだが、まるで風に乗って意識が全体に広がっていく感じである。


「特にハグレ魔族の存在はありませんね」

「こっちも人の気配というか不振人物らしき者はいないなぁ~」


 二人がそう言っている間も、雪華の意識は地上を探っている、その様子を見ていた二人は、彼女を守るように警戒をしているが。ピートが少々眉間をピクピクさせてひきつっていた。

 それから暫くすると雪華の意識が戻ってきた、そして二人を見て溜息を付いたのだ。


「そっちは何もなかったの?」

「はい、ございません」

「あぁ俺の方も何もない……」

「何よ、ピート何か怒ってる?」

「別に、怒っちゃいねぇ~、ただ呆れていただけだ」

「……そう、じゃ王宮に行くか」

「なんか解ったのかよ」

「ん~~少しね」


 雪華はそう言いはぐらかすと王宮の執務室に急ぐ様二人に言って転移した。


☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★


 王宮の王の執務室では宰相がお茶の準備をして雪華達を待っていた、その間二人は無言で、この現状を雪華がどう判断するのかを気にしていた。そんな所に雪華達が転移してきたのだ。


「公爵様!」

「あぁごめんね、ちょっと待たせちゃったわね」

「でぇ、何かおわかりになりましたか?」

「あぁその前に、ピート悪いけど結界張ってくれない?」

「解った……ってノワール居るけど?」

「あぁ……そうだねぇ、ノワール悪いけどちょっと先に戻っていてくれない?」

「私だけですか?」

「うん、ごめんね神族結界張ると影響あるでしょう、だから悪いんだけど……」

「そういう事でしたら、承知しました」

「お前えらい素直だな」

「ハグレ魔族の事を警戒してのご判断であると認識しましたので、ならば仕方がございません」

「へぇ~お前理解が早いな」

「お褒めの言葉と受け取らせていただきます、では私は先に失礼致します」

「うん悪いわね、ありがとう」


 神族のピートと主である雪華から礼を言われて素直にウィステリアに戻っていった。


「アイツ変わったなぁ~」

「そうなの?」

「あぁ冥界にいる頃なんか同族殺しをよくしてたからな」

「同族殺し?」

「冥界ってのは悪魔の世界と言っても良い、つまり弱肉強食の世界だ強い者が勝ち残る世界だからな、そこで数千年生きてりゃそりゃ強くなるって、二大デーモンとか言われるのは当たり前だぜ」

「数千年冥界で生きてたの?ノワールって?」

「ルージュも同じだぜ、まぁ昔の話だ、今の冥界は犯罪者が死んだら行く場所的になっているからな、ただどの程度の罪で冥界行きになるかは、俺は知らん」


 ピートの話を聞いていた人族二人とまだ人族である雪華は驚いて聞いていた。そのピートは話をしながら神族結界を張ったのだ。


「まぁ冥界の事はさておき、現場見てきたんだけどねぇ~」

「いかがでしたか?」

「たばこの不始末であの大規模な火災は有り得んという結果と、所々に油が撒かれていた、恐らくこれはハグレ魔族かもしくは人の痕跡もあったから、両方だろうねぇ~」

「油……やはりですか」

「知っていたのか?」

「先ほど報告が合ったのです、油が撒かれた場所が数カ所合ったと」

「とりあえず、冒険者ギルドの被害に関してはこっちで対処するとして、焼け野原になった場所の調査などはそっちですればいい、王太子派なのか国王派なのかは知らないけど、これに関しては私は口出ししないわ」

「よろしいのですか?」

「仮に国王派が忖度したとしてこう事件が起こったとしても、私自身には関係ないもの、これは王であるレイモンド・フェスリアナ国王が対処すべき案件でしょ」

「私が対処すべき案件!」

「これは国王としての資質を試されていると思って事に当たると良いわ」

「私の国王としての資質ですか……」

「一国を統治する王として、国民を守る王として、内戦を収められるだけの力ある王なのか、国民がそれを見ているでしょうね、貴族達は自分たちの利権や財産を守るくらいしか興味ないでしょうから、政治を行う王が貴族をどう扱っていけるか……それを示しなさい、さもなくばハルシェット王国が誕生してしまうわよ」


 雪華の言葉を聞いたレイモンド・フェスリアナ国王と宰相のマルク・ベルフィント伯爵は驚きと困惑が入り交じった表情をしたいる。雪華のいう王の資質が試されているという言葉がとても重くのし掛かっていたのだ。


「でぇピート神界からまだ紙を預かってない?」

「紙?」

「そう、たとえばうちの家系図とかみたいな自動書記が出来るような紙」

「あぁそれなら、さっきの紙の特別版になるなぁ」

「それを、そうね大きいものを2枚と小さい物を3枚程あるかしら?」

「大きいものってどのくらいの奴?」

「模造紙程度のもの」

「……デカいな、何をする?」

「この国の地図を書くのよ」

「地図!」

「そう、私が出来ることはそれくらいしか協力できないからね、というかそれだけしかする気はない」

「えっと悪いが詳しく聞かせてくれ、地図なら既にこの国にはあるんじゃねぇの?」

「確かにありますが……改めて必要ですか?」

「そうね、貴族が民の土地を勝手に搾取するでしょ、それを防ぐために、神界の紙で地図を作るのよ、自動書記で人が手を加えることが出来ないようにね」

「……なるほど……理解した、解った、なら一度神界に戻る」

「えっ、戻らないとだめなの?」

「さっきの魔法紙とは違うものだ、お前自動書記が出来るものって言っただろう、それはウィステリア家の家系図の奴だ、あれは特別製だからな、始祖姫自身が作ったものだから上層部に聞かないと俺ではわからん」

「そう……」

「大丈夫だ、直ぐに戻ってくるから待ってろ」


 ピートはそう言うと、その場で封印を二つ取って姿を消した。つまり神界に戻ったのだ。


「……結構簡単に戻っていくわねアイツ……」

「あのぉ~雪華様、自動書記とはいったいどういったものでしょうか?」

「あぁ~そうね説明が必要ね、実は我が家の家系図なんだけど、始祖から始まって家系図に自動で名前が書かれていくのよ、私たちが書いた覚えがなくて、つまり血筋の誰かが生まれたらそれが自動的に名前が追加されていくの」

「ウィステリア家の家系図は神界の物なのですね」

「そうみたい初代始祖が神界から持ってきたと伝えられていて当主が代々継承していく物なのよ、だから今は私が継承して持っているわ、それと同様に、この国の地図とこの王都スリアの地図を自動書記で示されたら、陛下も少しは楽になるんじゃない?」

「っと言いますと?」

「私が考えている地図は誰がどの土地を所有しているか一目でわかる様なものよ、その土地が誰かに渡れば誰が手にしたか解るような物、勝手に搾取したら直ぐに解るような物だったらいいんだけどねぇ、そうすれば民が泣くことはない、貴族は自身の利益の為ならどんな手段を使ってでも手に入れる。権力の笠をかざして不当な扱いをされることだってある。泣き寝入りをするのは弱いものだけよ、それを出来るだけ無くしたいと思わない?」

「確かに、仰るとおりです」

「私が今、あなたにしてやれることはこれくらいよ、内戦になれば一番苦しむのは一般の民だからね、戦争のために土地を取られたり多くの税をむしり取られたり、それをふまえてあなたは事を治めて行かなければなならい、だから私が出来るのはここまでなのよ」


 雪華がレイモンド・フェスリアナ国王と話をしている間に、ピートが戻ってきた、神族としての白い羽が二枚ある姿だ。


「お帰り……ってその姿で戻ってくるとは思わなかったわ」

「急いでたからな、時間の流れが違うだろう、それに神族結界を張っているんだ、この姿じゃなければ通れん」

「なるほど、でぇ紙は貰えたの?」

「まぁな、でも既にお前の思い描くとおりの物が目の前で作成されていった、しかもお前の言葉と同時にな……」

「えっ……? 何?それ?」

「知らん、ただお前が国王達と話している内容そのものに目の前で作られていった、俺を含めて上層部も手を出してない、取りに行こうとしたら、初代始祖姫様の部屋から紙がひとりでに出できて、それが勝手に動いていた……」

「……ちょっとそれ怖いんですけど!!!」

「それはこっちの台詞だ! お前神力使ったのか??」

「いやいやいや、知らないわよ! 第一神力の使い方なんて知らないわよ!!」

「って事は無意識か……お前覚醒近いんじゃねぇの?」

「嫌だよぉ~~まだ人でいたいんだからぁ~~」

「とはいえマジで俺たち手を出していないぜ、しかも始祖姫であるお前の力を感じたからな、俺を含めて上層部三人の方々も驚いておられた」

「いやいや私の方がびっくりだわよ、何それ怖すぎるんだけど!」

「まぁともかくこれ、とりあえず確認してくれないか? お前の考えた通りなのかどうか」

「……わかった……」


 雪華はピートが差し出した神界魔法紙を怖々と手に取ってみた。すると自分の魔素、この場合はたぶんソーマと言うのだろうがそれを感じた、間違いなく自分の力である。それを更に広げると大きい方に国の地図が描かれていた、小さい方には国の地図一枚とあと二枚には王都スリアの地図が細かく描かれていた。

 ただ大きい方は模造紙のふた周り大きい、小さい方も模造紙の半分くらいの大きさだった。


「……マジか……」

「どうだ、お前の思うとおりか?」

「思うとおり以上だよ、この暗くなっている所は搾取された場所だね、しかも搾取した人物名だよ、白い場所は現在の所有者の名前が書かれているわね」

「このウィステリア領に関しては治外法権だからという理由でしょうか? ウィステリア領とだけしか書かれていません」

「あぁ~本当だね、まぁウィステリア領の場合、私が全域把握しているから、搾取されたり不当な事があったら直ぐに解るから対処可能だからだとは思うけど……しかし……これ正確すぎて怖いくらいだわ」

「まぁ~お前が思うとおりなら問題ないんじゃねぇの?」


 ピートはそう言いながら既に人の姿に戻っていた、雪華が確認をしている間に封印をして人に戻ったのだ。


「っという訳で……陛下にこれを差し上げますので、時々見て誰が不当な事をしたのかとか確認し調べて対処して下さい、それとこの地図自体は細かく正確だからね、あぁ~それ地形が変われば間違いなくそれも自動的に変わると思うわ」

「解るのですか?」

「まぁ~これだけ自分の魔素を感じたらねぇ~……しかも普通の魔素じゃないもん、自分でも解るわよこれ神力だわ間違いなく人がどうこう出来る代物じゃないわね」

「そうなのですね」

「はぁ~無意識だなんてショックだわ……これじゃますます人から遠ざかる……」


 雪華が地図を眺めながらショックを隠せないのか溜息を付いていた。それを見たピートはお気の毒様と思うしかなかった。


「大火災があった場所は色が暗いですね」

「だが細かく名前が書かれている」

「あぁ本当だね、それは焼けた場所の所有者の名前だねきっと」

「となると、ここのまた戻ることも可能という事ですか?」

「まぁ~戻ることは可能だわね、でもそれを決めるのは私じゃないから、陛下がそこをどうするのかは判断すれば良いでしょ、調査も途中なのだろうし、国の物にするのか所有していた者に貸すのか」

「あれ、雪華所有者って自分が持っているから所有者なんだろう?」

「この国で自分の土地と家を持てるのは貴族が大商人くらいでしょ、あとは賃貸だと思うわよ」

「賃貸かぁ~、それの区別は出来るのか?」

「あぁ~そうねぇ、それは合った方がいいのか、じゃもう一度修正しようか」

「ってお前神力使えるのか?」

「わかんないけど、とりあえず封印一つとって魔素を流し込んでみるわ、神族結界の中なら一個外したくらいで破れないでしょ?」

「……俺は自信ないぞ、お前の力は日々増していると俺は認識している、それと同時に神力も増加していると思うと、俺の結界でお前の力を押さえ込む自信なんか無い!!」

「………それって酷くない?」

「酷くない! お前そろそろ自覚してくれよぉ~お前の力は普通じゃないんだから、既に300年前から普通じゃなかっただろう」

「私は普通だと思いたいんだけど……」

「わかった、じゃ待て、俺も封印解いて結界を強めてみる、それからにしてくれ」

「解った」


 ピートはそう言うと再び封印を一つ解いて戻ってきた時と同じ姿になった、全ての封印と解いた訳ではないため、白い羽が二枚出現するだけである、そして神族結界を更に強めて張り直した。


 それを確認した雪華が自信の右耳にしている封環を解いて、集めた地図に魔素を送り込む、同時に賃貸かどうか解る様に後いくつかの条件を強く思い描くように魔素に混ぜて流し込んでいった。3分くらい経って雪華は静かに手をおろして魔素を収束していく。

 ピートがそれを見ていると初めの1分程で魔素がソーマに変わる瞬間を感じた、人には解らないものだ。そして思ったやはり自分の意志で使うことが出来るようになっていると、そして無意識に使っていることもあると納得できた。


「終わったか?」

「えぇ何とかね」

「じゃお前が先に封環をしろ、そして確認を先にしてくれ」

「わかった……」


 雪華はピートの言うとおりに右耳に耳環を填め、地図の確認をする、すると溜息を付いて思うとおりに出来ていると答えた、しかも今回は自分でもソーマを感じられたと言ったのだ。

 その答えを聞いてピートも自身の封印をして人の姿に戻っていった。


「じゃ陛下、再度これお渡ししますね、とりあえず賃貸かどうか解るようになったので」

「……この☆と★が二つありますが?」

「貸し主の名前の上に☆が付き、借り主の名前の上に★が付きます、それで賃貸契約が解るでしょう」

「星に数字が付いているようですが、これはいったいどういった意味でしょうか?」

「それは貸し主の番号と借り主の番号が同じようになっているはずです、つまり賃貸契約者同士が誰か解るようにと言うことです」

「そうしますと☆に1と書いている貸し主と★に1と書いている借り主が契約者同士と言うことですか?」

「そうです」

「なるほど、わかりやすい」

「これは画期的な物ですね、しかし普通の地図ではない為、特別な名前を付けなければなりませんね」

「あぁ~そうだな、どのような名が良いだろうか」

「これは始祖姫さまである雪華様が作成されましたので、始祖地図というのは如何でしょうか?」

「なるほど! それは良い案だマルク!」

「はぁ~~何よ! それ」

「ほぉ~良いじゃねぇか、始祖地図!」

「ちょっとピート!!」

「お前の名前を出してねぇだろう、始祖が作った地図だから始祖地図ってのは道理に叶っている」

「いやいや何で!! 神界の紙で作ってんだからもっと違う名前でも良いでしょうがぁ~!!」

「でもお前のソーマで作られた物だし始祖でいいんじゃねぇ、だいたい神界の紙でも俺たちは関与できなかったし、自動で地図ができあがったし、こっちでお前が耳環を一個取って更に追加しただろう、そのときにもソーマが流れていたぜ、お前も感じていただろうが」

「そうだけどぉ~!」

「人が関与できない神界の紙で作成されたんだ、それも始祖自身が作成したのは事実だし、始祖地図で問題ないって」


 ピートの説明を聞いて、更に国王と宰相も嬉しそうな表情で納得している事で雪華も折れざるを得ない状況となった。

 これで「始祖地図」の誕生となり、後世にこの地図が代々引き継がれていくことになった。


「あぁそうだ雪華これ盗難防止はしてあるのか?」

「あぁ一応しておいた。燃えない、破れないだけではなく人間界の魔法なども受け付けないのと、誰かが盗もうとしても盗まれない、仮に盗まれても神界に戻るか、私の元に戻る様にはしておいた」

「なら良し、魔王でも対応はできないだろうからな」

「そうなのですか?」

「雪華の魔素、つまり神力で作られた物は下界の者には対応不可だ」

「それは安心ですね」

「あぁ~そうだ、もう一つ言い忘れていたわ。王が死亡あるいは譲位などで退位した場合、一度神界か私の元に戻るようになっているから、不用意に王位争いの餌食になっても困るからねぇ~」

「それってウィステリア当主の証みたいなもんだな」

「そう言えばそうだね、そんな感じだね」

「何でそんな事したんだ?」

「……何でかね? わからん無意識だったかもしれないわ、ただ出来上がったら、そうなっていた」


 そう言った雪華をみたピートは益々やばいかもと感じていた、無意識に条件付けまでやってのける状況とはマジで覚醒が近いと感じてしまうのだ。


稚拙な文章をお読みになって頂きありがとう御座います。


ご感想に対する返信返しは超苦手なので、出来ないことが多いかもしれませんが、出来るだけ頑張りますので、長い目で見ていただけると幸いです。

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