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入学1

「師匠、ヘンリー師匠。明日の入学式が不安でなりません。どうか勇気づけてくれませんか?」

 そう、目標だったリュミエール学園への入学をアリスは見事に掴んだ。ヘンリーが個別教師として5年間ついてくれたおかげだ。当のヘンリーは入学試験合格がわかって屋敷中がお祝いムードの中、新しい魔術式に関する論文をまとめていて、祝いの言葉を伝えに来たのは合格発表から1週間後だった。

 伝えに来ただけで快挙だとロイが皮肉を言っていたのが記憶に新しい。それから入学準備に追われ、とんと会う機会がなかったというのに久しぶりに顔を見た師匠の相変わらずの態度にアリスは思わず笑ってしまう。

 入学が決まったことすらも未だに信じられない。ずっと目標にはしてきたが、まさかあの名門校に自分が受かるとは思ってもみなかった。前世では大した学歴もなかったし、歴代の夫たちにも馬鹿だ阿呆だとこき下ろされてきた。そんな私が学園生活を円滑に送れるとは思わないわと前世のアレコレをぼかしながら不安を漏らせば、ロイが事あるごとに見事に咲いた一輪花やスイーツを取り寄せてくる。彼の献身ぶりも年々増していき、この間は長期休暇を取ったと思えば、見たこともないくらい大きな魔獣を捕えてきて「あなたのために」と手綱を渡された日には卒倒しそうになった。

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