召集の儀式

ある金持ちが主催した犬料理パーティーで私は皿の中身をパクついていた。

壁際には食材である犬達が檻に入れられ悲しげな鳴き声を上げている。

鳴き声を上げる犬達を眺めながら料理を楽しんでいた私の目が歪んだ。

立ち眩みか？ と思う程の時間も経たずに私達はパーティー会場とは全く違う場所にいた。

犬の耳と尾をつけた毛深い奴等が槍や剣を手にして私達を包囲している。

一段高い場所にいる犬の耳と尾の女が叫ぶ。

「召集の儀式は成功した。

こいつらを連れて行け」

そして今私は店頭に置かれた檻に入れられている。

この世界では人間は食料とされていて、野生の人間が乱獲のため数を減らしたため異世界から集められていたのだった。