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脱出

進展が少ないように見えるかもですがこのあとドンドン進んでいく予定です。ブックマークや感想をつけてくださっている方々本当にありがとうございます!とても励みになります!まだまだ文章が幼稚ですが精一杯努力していきますので応援よろしくおねがいします!ご指摘やご要望などがあればどんどん取り入れていこうと思いますのでご気軽に言ってください!

「結衣、準備はいいか?」

「うん!兄さんいつでも行けるよ」


家から出ようと決めた次の日ついに俺たちは外に出ようとしていた。


「この生まれてから18年間住んだ家とも今日で最後か・・・」

「きっと戻って来れるよ、いや絶対に戻ってこようね兄さん」

「もちろんだ!行くぞ!結衣」

「うん・・・!」


そう言って俺は音を立てないようにゆっくりと玄関を開ける。


「結衣、目開くなよ」

「うん、兄さん手を離さないでね」

「当たり前だ」


結衣の手を引きつつゆっくりと歩き出す、近くにいるゾンビは男ゾンビ1体と女ゾンビ1体だ。


(音さえ立てなければやり過ごせる・・・)


忍び足でゾンビの横を通っていく、奴らは全然気づいていないようだ


(実験した通りだな)


これなら案外簡単に避難所にいけるかもしれない、だんだんとゾンビとの距離をあけていく。


「兄さん、もう目開けていい?」

「いいぞ、でも後ろ振り返っちゃダメだぞ」

「うん・・・」


避難所に指定されているのはここから北に一キロほど歩いたところにある中学校だ。


「いいか結衣、避難所につくまで絶対に俺から離れるなよ」

「うん!」


そこから俺たちは順調に避難所までの道を歩いていった、そう、途中までは・・・。


「兄さん、あれ・・・」

「うわ!商店街ゾンビ多すぎ!!」

「でもあそこ通らないと中学校いけないよ」


商店街には40体ほどのゾンビが徘徊していた。


「絶対に音を立てんなよ、喋っちゃダメだぞ」

「うん・・・」


ゆっくりとゾンビの群れの中に入っていく。


(くそう・・・こいつら生ぐせえ・・・。でも全然俺たちに気づいてないしこれなら行けるぞ)


そう思った矢先の出来事の出来事だった。


「グアア・・・」

「ひい!!」


近くにいたゾンビのうめき声で驚いた結衣が声をあげてしまった


「ガアアアアアアアア!!」

「バカ!!!下がってろ!!」


結衣の悲鳴に気づいたゾンビが襲ってくる。持っていたシャベルを強く握り締め、頭めがけて力一杯振りかざした。


「だあ!!!」

「グア・・・・ア・・・」


グシャ!!!っという気持ち悪い音と肉を裂く感触と共にゾンビは結衣一歩手前で倒れた


「はあ・・・はあ・・・・くそっ!」


この音に気づいた他のゾンビどももこっちめがけて襲ってくる。


「結衣走るぞ!!!」


結衣の手を引き全力で走る。幸い奴らは鈍重で走って追いかけてこない。


「はあ・・・はあ・・・」


どれくらい走っただろうか、もう奴らは追いかけてこなくなった。


「大丈夫か結衣??」

「ひっぐ・・・ひっぐ・・・」

「どこか怪我したか?」

「ごめん・・・なさい・・・」

「え?」

「私のせいで・・ひっぐ・・・」

「気にすんな、守るって言っただろ」

「お兄・・・ちゃん・・・」

「え!!!」

「お兄ちゃん好き・・・!」


お、お、お、お兄ちゃん!?お兄ちゃんだと!?なんだこれ可愛すぎる!


「お、俺も結衣のこと好きだぞ!!!」


あ、やば・・結衣のお兄ちゃん呼びが可愛すぎてつい言っちゃったぞ!!好きだじゃなくて愛してるだ!!!家族として!!


「ほんと・・・・?私のこと・・・・」

「いや・・あの・・・」

「二言はないよね・・・?お兄ちゃん」

「は、はい・・・」


おいこれ本当に小学生かこれ、てかいつの間にか泣き止んでるし


「と、とりあえず急ごう!まあ、もうすぐそこなんだけど」

「うん!お兄ちゃん!」


そう、今気づいたが走ったおかげで避難所はすぐそこなのだ。しばらく歩くとバリケードが見えてきた。


「お兄ちゃん!!あそこに男の人立ってるよ!!」

「あ!!!!!ホントだ」


結衣の指をさした方向を見ると銃を持った警察官二人が立っていた。話しかけようと近づく。


「止まってください!!」

「は、はい!]


いきなり銃を向けられた。


「両手をあげて動かないでください!」


俺と結衣は言われた通りに手をあげる。


「お兄ちゃん怖いよ・・・」

「大丈夫だ。噛まれているかどうか調べるだけだろう」


警察官二人はゆっくりとこちらに近づいてきて噛まれているか確認したあと、問題ないと判断したのか銃をおろして笑顔を浮かべた。


「すみません、いきなり失礼なことをしてしまって」

「いえ、気にしないでください」

「避難してきたんですよね?今通しますからすこし待ってください。あ、私工藤って言います!もうひとりそっちにいるのが佐々木です。」


そう自己紹介をすると工藤さんはおもむろに無線機を取り出し「生存者2名確保、感染の恐れなし」と伝えた。


「今ジープがあなた方を迎えに来るのですこしここで待っていてください」

「親切にありがとうございます」

「いえ、仕事ですから」


そう言うと工藤さんは再び笑顔を浮かべた。


「あの、なんでこんなことになっているのですか?」

「私にもわかりません。本部からは避難所の警備に当たれとしか言われてないので・・・」

「そうですか・・・。他にもここに警察官はいるのですか?」

「ええ、もちろんです、バリケードの周りを巡回してますよ。ここは安全なので心配しないでください」


安全という言葉を聞いて俺と結衣は安堵した。


「失礼ですがお兄さんのお名前は?」

「ああ、泉 謙二いずみけんじといいます」

「了解しました」


しばらくすると大型のジープがこちらに走ってきた。


「では失礼します。いくぞ結衣」

「ええ、ではまた」


そう言って俺と結衣はジープに乗り込んだ・・・・だが、まだこの時は気づいていなかった


本当に怖いのは人間だということを。


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