地獄の始まり
まだまだ小説を書くのは初心者なのでなにかありましたら是非コメントをもらいたいです!!ブクマもしてもらえたら尻尾振って喜びますのでどうぞよろしくおねがいします。
「きて!!!」
「おきて!!!」
「起きてって言ってるじゃん!!!」
バコ!!!っと腹部に大きな衝撃を受けて慌てて目を覚ますとそこにはほっぺたを膨らませてふくれている妹がいた。
「おお、おはよう、起きてたのか結衣」
「おはようじゃないよ!!!めっちゃ腹減ったんだけど!!もう12時だよ!!」
もう12時じゃないか!!!って言われてもお前もさっきまでそこで寝てただろ・・・って言いたいところだがこれ以上妹の機嫌を損ねるわけにはいかないな
「あれ??マミーは?」
「昨日から出張でいないよ!!!」
「パピーは?」
「昨日から飲みに行ったままだよ!!」
今日誰もいないとか聞いてないんですけど・・・まあいいや仕方ねーから昼飯作ってやるか
「うし・・・やるか・・・」
「兄さんの手料理とか久しぶり!!」
フンフン~~!フン~!と口歌を口ずさみながらチャーハンを炒めていく。自分で言ってはなんだが自分は料理がうまいのだ。
「よし!!結衣できたぞ!!愛情たっぷり特製チャーハンだ!ちゃんと手洗ってから食べるんだぞ」
「わあ!!いい匂い!手洗ってくるね!!」
タタタ・・・と妹が洗面台に走っていく。するとその時ピンポーンと呼び鈴が鳴った。
「あ!!!多分集金だと思うから今兄さん相手してーーー!!」
「りょ」
渋々玄関の方に向かう。
ドンドンドン!!」
「はーい今開けまーす!!!」
ガチャ
「スミマセン今親いないん・・・・ってうわ!!」
「グアアアア!!!」
あまりのことに思いきりドアをしめてしまった。
「どうしたのー?兄さん」
「なんか血まみれの白目むいたオジサンが襲ってきた」
「頭おかしくなったの?」
いや、俺の頭は平常運転のはずだ。
「ちょっとまって窓から見てくる」
「私もいくー!」
二階に上がって玄関の見下ろせる窓のカーテンを開ける
「なんだこれ・・・・」
「なにがって・・・え・・・?」
そこに広がっていたのは血まみれのゾンビみたいな奴らが死体を貪っている地獄絵図だった。
「ねえ・・・家の前で食べられてるのお父さんじゃない??」
「嘘だろ・・・・」
「わ、私助けにいってくる!!!」
「おいまて結衣!!落ち着け!」
「落ち着けるわけないじゃん!!!」
「いいから!」
助けに行こうとする結衣を力ずくで引き止める。馬鹿な俺でもすぐわかった、あれはゾンビだ。あんなの映画の中だけだと思っていた。
「そこを動かないで待ってろ!玄関の鍵かけてくる!」
あわてて1階に降り玄関の鍵をかける。あんなものを見たばかりだというのに何故かすごい冷静だ。二階の部屋に戻ると妹は泣きながら窓の外をずっと見ている。
「見るな結衣・・・」
「うう・・・兄さん・・・」
そういうと結衣は俺にしがみついてきた。その体は小刻みに震えている。よほど怖いのだろう、俺だってちびりそうだ。
「うう・・なんでこんなことに・・・」
「そ、そうだ!!テレビ!」
そこにころがっているリモコンをとり、テレビをつける。だが、そこに映されていたのは予想以上のものだった。
「まじか・・・・」
どのチャンネルをみても《食人病蔓延!》の文字に人が人を食べる地獄絵図が淡々と中継されている。自衛隊が救助にいくまで自宅に避難とも書いてあった。
「食人病ってゾンビだろこれ」
「兄さん怖いよ・・・」
「大丈夫だ、ちゃんと鍵かけたし家の中には入ってこれないはずだから」
むやみに外に出るわけにもいかないし救助を待つしかないようだ。
こうして俺と妹の地獄は始まった。