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組織図は社外秘です

 大魔王様は社長でありうちの会社のトップである。そして俺は平社員。

当然その間には中間管理職として誰かしら部長さんだの課長さんだのがいるわけなんだが……

転生したばかりの頃は教育担当としてニャルララさんがついていてくれた。

教育といってもたいしたことはなくてちょっとの間だけだった。

今だから言えるが結構なブラックっぷりでうちの評判は悪いほうらしい

ニャルララさんも俺の教育中だというのに他社へ転職してしまった。

 お別れの際には驚くべきことを教えてくれた。

この方、転生前はなんと俺と一緒に働いていた腐女子ちゃんだというのである。

俺が転生していった後に残された売り場で数日後に過労死してしまったらしい。

あまりにも予想できることだが、実は同人作家でもあったので連日の徹夜がたたったためである。

それを見ていた大魔王様がスカウトしてくれたんだそうだ。

その後一人前になって初めての部下が出来る、というときに現れたのが俺だったということだ。

この話をはじめて聞いたときは時系列がおかしい、と思ったんだがなんのことは無かった。

俺はそれまでの間ずっと殺され、生き返らされを繰り返していたという。

気持ちよかったからまあいい、といえるが他のみんなは普通に殺されているらしい。


 悪魔として死ぬのはやはり苦しいそうだ。人としての死と変わらないという。

 でもみんな笑って言うのだ。

 「人としては一回しか死んだことは無いけど、悪魔としてはもう数え切れないくらい死んでる。」

 こいつらみんなおかしいと思うがどうだろう?


 話は変わって今の俺の立場なんだが、自分でも良くわからない。

広報担当とはいえどどこの部署にも属していない。

社長にもやりたいことだけやってればいいといわれいた。

ちなみに秘書部の皆さんと同じ部屋だ。なので基本的には秘書業務の手伝いが多い。

皆さんにお話しているのが主な業務なので手伝いも断れる。


 隣の部屋は総務部でまぁたいしたことはやってないらしい。

でも悪魔とは思えないのほほんとした空気はうらやましくてしょうがない。

何しろ秘書の皆さんは常に誰か死んでいるのだ。主に社長の気まぐれで。

おや?今日は珍しく皆さんそろって死んでらっしゃる。誰も生き残っていないのはちょっとまずい。

ってことで外回りしてこよう。


 こんなときはお隣の喫煙所にでも行きますかね。

何しろあそこに行けばいつでもおもしろいやつらがいるからな。


 隣は協会だ。悪魔協会、間違っても教会ではない。

悪魔教会は神が堕天するための施設だ。

神の仕事に嫌気のさしたやつらのためのハロワといえばわかりやすい。


 おっと、協会の話だな。

おもしろいといったが正直なところはみ出し者揃い。

どこの社長にも手がつけられないようなやつが多く、ある意味隔離施設ともいえる。

なぜか神側のやつらもいる。邪神と呼ばれるやつらだ。

こいつらはこともあろうにこの協会から派閥を作ろうとしているらしい。

神と悪魔、どちらにも属さない第三機関であろうと。

俺は気にしてないけどな。おもしろいし、何より綺麗なんだ。

邪神といえども神なわけで、女神なんてもうたまらん!見た目だけでご飯三杯いけるね。

男だってもう惚れ惚れするいい男よ。ノンケだって気が変わるってもんよ。


 俺と同じように思っているのは他にもいるわけでほら、あそこでサキュバスが……

サキュバス?

もしかして…やっべー、社長じゃねぇか!

あ、目が合った…殺される?

アワワワ……

ニャルララさん いわずと知れたニ○ル子さんではなくニャルラトホテプ


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