生体工学及びその研究過程に関する報告書
少しばかり面白いことを知ってね、こうした形でまとめようかと思う。
生体工学って知ってるかな。そうそう、義肢とかそういうの。だけど四肢でないといけないわけじゃないし、ここではまとめて義体ってことにしておこう。軽く説明するなら何だろうな。機械と生体の融合ってところかな。もう少し曖昧に言えば生きてるか生きてないかを足したらってとこだよな。簡単に言っちゃあいるけども、これって結構難しい問題なんだよ。これまたなかなか思ったように動かせないらしい。まああくまでも聞いた話だけど。
話を変えよう。今重要なのはそのことじゃないしね。
今となっては違うけれども、昔はそこそこ法にふれるようなことをしてるようなジャーナリストでね。まあなんだ。考えられないほど行動派だったんだよ。うんうん。今はそんなはそんなことしてないよ。
ある日僕はあまりいい噂を聞かないらしい研究所を見つけたんだ。今思ってみればもうなんでも良かったとしか思えないね。普通の人は忍び込もうなんて思うはずもないからね。
最初はただ普通に研究所だな、と思っていたんだ。当然表向きは次世代科学の研究機関だからね。外見だけは偽装しないといけないよね。
ただやっぱり中身は真っ黒だったよ。何となく感じていたんだけどね。醸し出す雰囲気が黒かったよ。
その時は僕もありとあらゆる手段で取材をしていたから人に言えたものではないが、中では非合法とかそんなレベルの話では無かったね。彼らの倫理観とか道徳観とかを疑いたくなるレベルだったよ。残念なことにまだまだ詳しいことは調べてないからわからないけれども、少なくとも人体実験はあった。それも検体は子どもだったよ。
彼らは子どもを殺すことにためらいはなかったね。そもそもその実験が、生命を奪うことが前提だったらしいしね。
とまあこんな感じで、僕自身もまだ調べたりないんだ。今はここまでしか書けないかな。ちょっと広いからね。
ではこれを読んでいる諸君、僕が生きていたらばまた会おう。