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ブレイブ・フェザー!  作者: 斬空狼
第Ⅰ章 ~進道永路、始動~
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第三翔 〜ポニーテールは甘い罠〜

最初に言っておきます。作者はポニーテールが大好きです。

麻火に報告書作成をお願いして、僕は教室を後にした。


「えっと確か技術科棟は……」


僕が通っている国立翔者養成学院には、3つの科棟が存在する。


僕や麻火が所属している、FGの装着者「インストーラー」を育てる『競翔科』。


FG技術について詳しく学び、FGの技師である「ギアニック」を育成する『技術科』。


FG広報、及びスタジアムの管理や調整などを行う「アドバイザー」を養成する『管理科』。


と言っても別々にカリキュラムをこなしている訳ではなく、午前中は高校課程の授業を全員が受け、午後から所属別に行動する。と言う具合になっている。

因みに僕と麻火は競翔科所属の二年生。ファムは技術科所属の三年生だ。


「お?あれは…」


技術科棟の格納庫に通じる渡り廊下。

そこにはギアニック用作業服を着た、ふさふさのポニーテールの女の子がいた。


「亜季子ちゃん」

「あ、永路さん!お待ちしておりました!」


槍橋 亜季子ちゃん。

技術科所属の一年生にして『ギアニックのホープ』とあだ名されている、期待の新人さんだ。


「永路さんの専用FGは第七格納庫に収容させて頂きました。ご案内しますね」

「ああ、宜しく」


案内されるがまま亜季子ちゃんについて行く。

…それにしても、立派なポニーテールだ。

歩く度に上下に揺れる様は本物のポニーの尻尾みたいで…。

その、何て言うか、モフモフしたくなる。

気が付くと、僕の右手は彼女のポニテにあと数㎝のところまで伸びていた。

多分、亜季子ちゃんが「あ、そうだ」と振り返らなければ、そのまま彼女の髪をモフモフして、『モフモフ先輩』とか『髪フェチ』とか不名誉なあだ名をつけられるところだったに違いない。


「ど、どうしたの?」


伸ばしかけた手をさっと引っ込める。

どうやらバレてないみたいだ。


「はい。あのFGと永路さんのサポートや調整は、これからは私達のラボ『カササギ』で行うことになりました」


技術科には幾つかのグループがあり、それらを『ラボ』と総称している。

『カササギ』はファムがリーダーを務めるラボで、所属メンバーはファムと亜季子ちゃんの他にあと二人の、合計四人から成り立っている。


「そう言う訳で、これからもよろしくお願いします」


ペコリ、とこちらにお辞儀をする亜季子ちゃん。


「あ、ああ。僕の方こそよろしくね」


つられて僕も頭を下げる。


すると彼女は耳元に手を当てて囁いた。


「その…私の髪、触りたかったらいつでもどうぞ。永路さんになら構いませんから…」


……ゑっ?


「ゴ、ゴホン!さ、さあ、行きましょう!ファムさんがお待ちかねですよ!」


言うなり少し小走り気味に走り出した亜季子ちゃん。


……バレてたのね……。


続く。

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