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桂花乱れるティル・ルナ・ローグ  ~蛙、異世界に立つ〜  作者: ふぐりり
魁蟾妖、異世界に坐すの巻
89/156

魁蟾妖と編双の海蛇

お待たせ致しました〜

本日より新章開始です。

 俺は人間時代、ロクな人間付き合いをしてこなかった。


 別に虐められてたとかそう言うわけじゃない。ただバイトに駆けずり回る生活をしてたから、学校とかじゃ結構グッタリしてたんだよな。


 別によく覚えてる顔もいないし....多分そう言うことだろ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「gbbbbbbbbb!!!!!!!!!」


「GWAG0W"!?RKA`{B!」


 【斥力発生】の力を水弾に込め、思いっきり口からブッパする。散弾って言うんだっけ?


 それを俺より遥かにドデカい図体で受けるのは、頭が2つある海蛇。水弾は鱗に阻まれ対して効いてはいなさそうだが、斥力が込められてる分吹っ飛ばす力は強い。当たったのは....多分胸だが、それだけに奴さんの体勢は大きく崩れた。


 狩りの邪魔をした不届き者を始末せんと、海蛇が猛スピードでこちらに向かってくる。と言うか「頭が2つ」て言ったけど、単に2匹の海蛇が絡まってるだけだな。元からそう言う生き物っぽいけど。


 海蛇は迫りつつも、どう見ても体によろしくない色の液体を牙から垂らす。多分毒だ。同時に海蛇周りの海水が荒立ち、いくつもの波として襲いかかってきた。


 俺はそれを奴に打ち返すつもりで、【暴発共鳴】でバグらせる。あ、やべ毒波が余計にこっち来た。


 大回りで飛んで軌道修正、しかしそこに海蛇の裂け舌が迫る。俺は大きく弾かれる。【引斥結界】も使って大きく跳んだのは、身体に近づく為だ。


 海蛇の体は、猫舌みたいにザラザラしていた。多分ほつれないようにする為だ。そして今は、俺の肌をヤスリのように削ることに一躍買っている。


 しかしタダの物理攻撃では俺には通じない。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【魔性肉体】

 自身の肉体を魔力で構成する。魔力を伴った攻撃で無いと、ダメージをうけなくなる。しかし自身で魔力を使いすぎると、肉体が消滅してしまいかねない。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 見上げれば、実に嬉しそうな顔をした海蛇がこちらを見下ろしている。奴はもう勝ったつもりでいるのだ。


 俺はその浮かれ切った目を目掛け、土弾を発射する。残念ながら命中はしなかったが、怯んだ海蛇は一瞬だけ目を瞑った。その一瞬があれば良い。


 俺は奴の肉体、絡み目の奥の奥へと潜り込み、そこで大量の空気を一斉解放する。【暴発共鳴】による爆発付きだ。


「brrrrrrrrrrrrrrrrr!?!?!?!?!?!?!!?!!!?!?!?!??!?!?!??!!??!」


 奴らにとって絡まりが解かれるのは苦痛なのか、大声を上げる。今や海蛇の体は「縦に引っ張ったハンガー」みたいな格好をして、ピクピクしてる。


 そいつらの目を見つめながら【魅了共鳴】を掻き鳴らす。目線が踊り出した時点で俺は奴らの頭.....取り敢えず右でいいか、そっちの頭に入り込み、海蛇の行動を完全に支配した。【魅了共鳴】と【憑依】は併用した方が使いやすい。


 よっしゃ、ボートを手に入れたぞ。

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